表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢はパラ萌えされる  作者: ハルノ_haruno
1年生
40/160

夏期講座はどれにする?

 それから一学期は大きな問題もなく過ごせた。

 もうすぐ期末考査だが、まぁ心配することはないだろう。


 少し驚いたのが、アンジュとノアが社交のパートナーになったことくらいか。


「ノア君と私、案外似たもの同士だと思って!」

「どのへんが?」

「リシリア様の幸せを願っているあたりですかね!」


 そうあっけらかんと言うものだから面食らってしまった。


「アンジュさん! それは秘密にしてよ〜」

「どうしてですか。良いことはどんどん言ったらいいんですよ」

「そうだけどさ、何ていうか、恥ずかしいよ」


 照れているノアを見て、アンジュはくすくす笑った。


「リシリア様、困ったことや悩み事があれば何でも言ってくださいね!」

「心強いわね、ありがとう」

「はい!」

「当面の心配事は、アンジュの期末考査かしら」

「も〜!! ちゃんと頑張ってますよ〜!!」


 二人との関係も良好だった。





 期末考査が終わればいよいよ夏休みが待っている。

 と言っても家に帰れるわけではない。


 でも夏季休暇の1ヶ月間、夏期講座が色々あって、興味のあるものを選べることになっていた。


「アンジュは何をするの?」

「乗馬です!」

「う、馬?!」


 アンジュの積極性には最近驚かされてばかりだ。


「馬に乗れると行動範囲が広がりますからね」

「馬車ではだめなの?」

「遅いじゃないですか」


 まぁ、確かに。


「それに家に馬はいますが、馬車までありません」

「そう」


 アンジュは庶民出身ですからね。

 馬車を所有していなくても仕方ありません。


「リシリア様は何をするのですか?」

「うーん、決めかねてるのよね」


 せっかくだから趣味に振り切って「宝石の目利き」なんて講座も面白そう。

 大粒の宝石を沢山見られる機会なんて、そうないですからね。


 実用面なら「ハイレベル外国情勢」か。

 講師は秘匿されているけれど、国の中でも外交に通じたかなりの大物が招聘されているらしい。

 万一の国外追放に備えて、知識を貯めておくのも捨てがたい。

 もちろん率直に興味もある。


「ノアは何にするの?」

「僕は紅茶」


 まったり系のお遊び講座ですね。

 それも休みらしくていいかもしれません。


「あ、アルバート王子殿下!」

「皆で集まって何をしている?」

「夏期講座の話です」


 アンジュは臆することなくアルバートに声を掛ける。


「アンジュ殿は何を?」

「私は乗馬です」

「はは! 貴女らしいな!」

「リシリアは何を?」

「まだ悩んでいるところです」


 うーん、そろそろ決めないといけないのですが。


「アルバートは何を?」

「夏期講座は受けない。私は執務だ」

「執務? 城に戻られるのですか?」

「いや。ここで出来る決裁やら、国内情勢のチェックやら、改善案の指示やら、毎日書類とにらめっこだ」

「大変ですね」

「それが王族の仕事だ」


 アルバートはさも当然という顔で言った。


 そんな風に言われると、何だか対抗心が芽生えてくる。

 やっぱり「ハイレベル外国情勢」にしようかな。






 夏期講座初日、私はそれが全ての間違いだったと知る。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ