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ビクトリアの真珠  作者: 東武瑛
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クリスマスの夜

クリスマスの夜、ビクトリアは父親に連れられ、フランス料理の店に行った。

店には既にリチャードがいた。

「リチャード君、遅れて済まなかった」と父親が言うと「社長。私のためにご一緒させて頂きありがとうございます。お嬢様今晩は」とリチャードは言った。

「今晩は」とビクトリアは答え、三人は席に着いた。

「リチャード君。今日は重要なお願いがある」

「何ですか、社長」リチャードが聞くと「ビクトリアと付き合ってくれないか」と父親は言った。

「それはお嬢様がよろしければ喜んで」とリチャードは言った。

「良いだろう、ビクトリア。お前もそろそろジェントルマンと付き合う年頃だ」と父親が言った。

ビクトリアは「はい」と力無く返事をした。

「社長。お嬢様は気の乗らない様ですよ」とリチャードが言うと「何、男性と付き合った事が無いので緊張しているだけだ」と父親は言った。

「お嬢様。よろしければ」とリチャードが言うと「はい」とビクトリアは言った。


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