1/23
出合い
香港
1996年
夕暮れの街中
自動車が停まる。
中から青い目の金髪の娘が降りてきた。
「パパ。デパートに行っていい?どうしても買いたい服があるの」
「分かった。気をつけて行けよ。30分以内に戻って来い。ここで待っているから」
「分かりました」と娘は答え、デパートを目指して歩いて行った。
その模様を中国人の青年達が見ていた。
「カモだな」
「ああ楽しんだ後、高く売れそうだ」と中国人の青年達は言い、彼女の後を付けて行った。
娘はデパートに行く近道の路地に入って行った。
「チャンスだ。やれ」とリーダー格の青年が言うと皆が娘に襲いかかった。
「キャー」娘が叫ぶ。
すると脇道から青年が現れた。