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#5 アークヴェスト王国の門にて

「もう少しで着きます。なるべく、すぐ動けるように準備をお願いします。特にタクさんは身分証明が何もありませんから・・・。」


馬車の中でタクは自分のことを話していた。親が消えたこと。強くなろうとずっと考えて必死に努力したこと。努力が報われたのか、力?を授かったこと。いろいろ隠しつつ話していた。


「分かりました。何から何までありがとうございます。」そういってタクは頭を下げた。


「気にしないでください。助けられたのはこちらですから・・・。

あ、もう着きますよ。」


門に兵士が居る。検査だろう。若そうな兵士だった。

「どちらの方か、と、馬車の中を見せていただいても?」


「ええ、もちろんですよ。オルト商会のオルトです。中は、商品と護衛1人、途中助けてくれた身寄りの無かった方1人です。身寄りの無かった方はタクといいます。怪しいと思っているのはこちらとしても十分承知ですので、調べていただいて構いません。」


「オルト様でしたか!!お噂はかねがね聞いております。でしたら、商品のほうと護衛についてはさらっと調べさせていただきます。タクさん・・・とおっしゃいましたか?少々お時間よろしいでしょうか?」


「ええ、もちろんです。タクさん、ここの王国の方は優しいですから、とりあえずは大丈夫ですよ。」


「了解です。行ってきます。・・・お待たせしました、検査をお願いします。」(随分丁寧な兵士だな~・・・。)


「お手数おかけします。こちらにどうぞ。」


「ありがとうございます。ところで何をすればよろしいでしょうか?」


「とりあえず、犯罪歴などが一番ですね。この国では、その方の人格が何より重んじられますから。」


「素晴らしい国ですね・・・(唖然)。」


「私が言うのもなんですが、自慢の国です(笑)。では、一応。犯罪歴は?」


「ありません。今のところ盗賊すら殺したことはありません。が、襲われた場合、殺してしまうことも・・・あるかもしれません・・・。」


「無いんですね。まぁ、そりゃそうでしょうけど、オッケーです。あと、盗賊についてですが・・・盗賊はなった方が悪いと明確に定められています。ですから、盗賊として事を起こした時点でその方がどうなろうが盗賊の責任となります。もし、生きていて、改心する場合はまた、人権が認められるようになりますが、基本は盗賊が悪いとなるので、問題ないですよ。」


「すごいですね・・・。あと、ご丁寧に本当にありがとうございます。」


「いえいえ、では最後に軽くステータスを見させていただきますね。」


「・・・あ・・・はい・・・分かりました・・・。(まずい・・・)」


「どうかされましたか??」


「いえ、何でもないです(苦笑)」


「では、始めますね。これに手をのせてください。」

 そういって、彼は箱のようなものに石のはめられた装置を取り出した。

おそらく、魔道具だろう。


「はい、了解です。」

そういって、手を装置にのせてみた。


「ありがとうございます。(結果を見る)・・・・・・・・・・・・」


「どうされましたか?」


「本当に本当のステータスなのか!?これ!?はっ、すみません。えーとですね・・・国に・・・敵対はしないですよね??」


「しませんね。間違いなく。変な動機で他国に喧嘩を売らない限りは。」


「じゃあ、問題ないですね。これをどうぞ。国の発行した身分証明書です。これがあれば、ギルドの登録、商会の利用、功績に対する褒美など、何でも出来ちゃいます。ギルドカードも、こちらに平行して記録されるため、これは絶対になくさないでくださいね。」


「了解です。ありがとうございました。」


・・・「終わったんですか?」オルトが聞いてきた。


「身分証明書ももらいました。大丈夫ですよ。」


「良かったです・・・。では、行きましょうか(笑)。私の商会へ。その後は・・・ギルドに登録されるんですよね?」


「そうですね。そのつもりですが・・・。何かあるんでしょうか?」


「あぁ、いえいえ、あなたぐらいの歳なら学校へ行っていてもいいと思いましてね。」


「学校が・・・ある・・・?」


「ありますよ。身分証明書持ってるので入学も試験さえ通れば入れます。」


「ギルド登録と平行して入学、在学は出来ますか?」


「出来ますよ?その辺りはかなり優しい規定で、寛容なんです。まぁ、危険なのでね・・・。相当腕が無いとやりませんよ。」


「なるほど・・・。では、入学とギルド登録をしたいと思います。その前に素材買い取りですがね(苦笑)。」


「分かりました。では、行きますね。あと、あなたほどの人ですから、在学中の後ろ楯にオルト商会をつけます。構いませんよね?」


「もちろんです。むしろ、ありがたいです。よろしくお願いします。」

そう言うとオルトはニッコリ笑って嬉しそうに馬車を走らせた。

 自分にそんな価値があるのか気になってしまったタクだった。



兵士が見たステータスは、設定部分のメインスキルがぼやけてて秘匿化。加護、称号の[神の使徒]のみが無いものです。

この世界ではLv.999も居ますが、ここまで完成されたものが無いと思われているのが、現状です。

後々、レベルの概念が突破された存在も(たくさん?)現れますので、お楽しみに。(ネタバレしすぎたか?)

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