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リトリビューション~因果応報  作者: 名波優羽
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カタストロフィ

「僕に歯向かうなんていい度胸っすわー! 死にたいのかな? ダイゴなんかと、ラベルちゃうぞ!」


 トウジは、俺に近づき首を締め付けてきた。痛い、痛い。



「いてーな」


 俺は、トウジを腕で振り払った。だが、この攻撃は、序章に過ぎない打撃技である。



「おい、因果使うぞ!」



 トウジは、サングラスの男に命令すると、直様に「因果応報!」っと言い放ち、世界が、一瞬くらついた。目眩のように。


「何も起きない??」


 俺は、辺りを見回して何か、起こっていないかを確認したが、特に変化なしだ。


「なんだって……。おい、勇人あれを見ろ!」



 ナルミの指差す方へ、目をやると、そこには、悪魔に変形したトウジの姿があった。戦慄だ。悪魔は、グレーの顔に真っ黒いマントのようなものが、巻き付いている。そして、先程より強い因果を感じる。



「奴は、Aランクだ。そしてワイは、Cランク。到底勝ち目がない。この状況で出来ることといえば、逃げる、生き延びるということだけだ」



「そんな……。だって、逃げるも何も、あいつを倒さなきゃ、立岡さんが」



「せやけども、一緒に逃げるってことを考えた方がいい」



「ギャハハハ。恐怖に震えているのかい? 悪夢だろ? 僕に殺されるってどんな気持ちだい?」


 悪魔には、強い因果が宿っている。悪魔からの攻撃を喰らえば、即死するに違いない。多分、立岡も分かっていただろう。



「くっそーーーーーー」



 俺は、声を上げて天を仰いだ。



 悪魔は、俺に近づく、ナルミをそれを止めようとするが、全く歯が立たない。「ハハハ、ハハハ、お前を殺したくてウズウズしてたんだよ! さあ、至福の時間だ!」



 悪魔は、手を出し、何かを唱えた。手は、紫色の光を帯びて、俺の体を破壊し始める。もう、カタストロフィだ。


「うああああーーーー」


 俺は、喚く、不甲斐なさもあり、喚く。



「勇人、しっかり気を定めろ! テレポートするぞ! あああああーーーー」



 ナルミは、そう言うので一極集中をし、テレポートするイメージを作った。成功したようだ。痛みは、残っているが、重症ではない。



 そこには、もうトウジはいない。そこにいるのは、ナルミと立岡だ。安堵したとともに抵抗出来ないという事実だけを知った。怖さだけを。それにしても柔らかい? 



「あああーーーー。ちょっとそこ、私のおっぱいだからーーーー」



 俺は、立岡のおっぱいを鷲掴みしていたようだ。立岡は、俺をビンタして顔を真っ赤にした。ごめんね。そのわざとじゃないです。


「すいません。とりあえず立岡さん、俺の家へと行きましょう!」



「え? いいの? わかった」



 立岡は、吃驚したような表情をしていた。テレポートしたことに対してか、はたまた、俺が、家に誘ったことであろうか。



 テレポートした場所は、家の近くにあるコンビニの駐車場であった。ここからなら、すぐに戻れるし、トウジも追ってこないだろう。




 家へと戻ると、真礼と小和が、吃驚したような表情で立岡のことを見つめている。


「あれ、その子誰?」


 真礼の顔は、不機嫌になる。あれ、やばい、そのあれ。なんだっけ?



「えーっと、その小浮気さんに助けてもらったんです。それにあなたは、彼女さんですか?」



「あー、はいそうです! うちの旦那が、お世話様です」



 真礼は、愛想良く言っているように見えるが、目は笑っていない。怖い。



「いや、真礼、そのアイドル候補の高校生みたいで。そのなんとか、逃げ切れたんだ。その因果の妖精から」



「また、いたんだ……」



「勇人君、それってダイゴっての?」



「ダイゴのアニキらしい」



「それじゃ、強いんだ。ここもすぐにバレちゃうのかな?」



「せやなー。気を消しとけば、バレないと思うから、安心やろ。勝つためには、真礼と小和の力が、必要になる! な? 力、貸してくれるか?」



 ナルミは、渋い顔をしながら、そう言った。



「当たり前だよ! その勇人が、言ってくれない方が、嫌だったから、言ってくれてありがとナルミちゃん!」



「うん、私も!」



「ありがとう。真礼、小和」



「あ、遅くなりましたが、立岡澪って言います。よろしくお願いします」


 立岡は、頭を下げて自己紹介をした。スカートは、ヒラヒラと揺れた。



「澪さんね! あたしは、蟋蟀真礼、こっちは、小浮気小和ちゃん」


「はーい! 小和です。ってか、澪ちゃん、敷井高校なんだね! 八月一日先輩と一緒だ!」



「え? 美冬のこと知ってるの?」



 立岡は、目を丸くしてそう言う。



「あ、その中学の先輩で」


「そうなんだ。確か、あの子。学校ずっと来てなくてそろそろ単位危ないみたい。でも、私もそれなんだけどね」



「そうなんですか。じゃあ、尚更、1人で抱えている美冬さんの為に頑張らないといけないな! それに立岡さんの為にも!」



「うん、そうだね勇人! がんばろー!」



 俺達は、エイエイオーをやり、とりあえず、一晩休むことにした。急がば回れだ。勝ちへの道を開く鍵は、多分、良い結果。友情の因果であろう。




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