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俺が育てたモンスターでダンジョンハーレム  作者: どげざむらい
第一章 蟻集まって木揺がす
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第31話 決着は突然に

 いきなり、期限付きの課題を課せられて、執筆する時間がありませんでした。申し訳ございません。

 そして、作業を進めているうちに、脳内で構想していたストーリーが消えていき、ついに何を書こうとしたのか忘れてしまいました。

 なので、今回の話はかなりのやっつけです。

 Aランク戦最終話なのに、やっつけです。

 仕方がないので、当初予定されていた内容とは760度くらいかけ離れた話になった気がします。

 でも後悔しません。虫が出ればなんでもいいんです。

「あーったくよぉ。折角戦えたと思ったら、手負いだし盾ばっか構えて殴り合えねえし、マジでふざけんなよ。……まあ、多少はストレス解消になったけどよぉ」

「……くっ…………そっ!」

「……テメェも、スタミナ消費だったかぁ? 変なツボ突いといて負けてんじゃねえよ」

「……すみません、キリノ様。下手を打ってしまいました」

「まあ、あのくっそ逃げ足の速い冒険者追いかけてたついでだし、別にいいんだけどよ。っていうか、この通路に繋がってたのか」


 ラインゴッド、キリノとのインファイトに打ち負け、敗北。



 ☆



(『スプライト・ショットキャノン』!)

「アハハハ☆ すごい弾幕ぅ♪ でも~……避けられない攻撃は斬りまくればいいって誰かが言ってた☆」

『え~と……言われてたっけ? まあ……いいか。上からサク~ッと』

(前から後ろから…………捌ききれるわけないじゃないのよぉ!!)


 ミスティ、ローリーの峰打ちにて、気絶。



 ★



「忍法! 『木ノ葉隠れ』!」

「なんと!? また姿を隠すか! おのれ卑怯者! さっさと出てこーい!」

(これが忍者の戦い方でござるよ)

「むむむ……こうなったら…………来い! 拙者の家臣達よ!」

(な、なにぃいいい!!)


 レイシン、アイアンビートル5体追加により、詰み。



 ☆



「くっ! まさかこんなに強かったなんて……っ!?」

「オラオラオラオラ! 避けてばっかじゃ勝てないぜ!」

「くぅ……うちがジャンケンに勝ってればなぁ……」


 ルサリカ、キオのラッシュに押し負け、圧敗。



 ★



「……ん? 虫の数が……」

「……遅延、謝罪」

「…………」

「……縛」

「…………降伏は、認めてもらえるか?」

「……要、相談」


 カトリック、精神的疲労により、降参。



 ☆



『不正解。逃避は今求める答えではない』

「あらぁ?」

『チャンスは全て消えた。お前にはここに居る資格は無し』

「あ、あらぁ??」


 マリネリース、不正解により、敗退。



 ★




『……やっつけですね』

「いや、これ以上描写する所ないし」

「…………(見せ場なし)」


 よお、なんとかAランクパーティ相手に勝利を収めることができた群城火狩だ。

 全部の部屋をモニターしていたが、特に一発逆転も、拮抗し合う力関係も、仲間の絆を信じる主人公みたいな格好良いセリフも聞けなかったし、あまり見栄えする状況は無かったのだからしょうがない。


 おっさんが蹴りまくられてるシーンとか、忍者が押しつぶされているシーンとか、誰得だろ?


『で、あのパーティはどうしましょう? 一応、生殺与奪権はこちらが握っているわけですが』


 と、ガイドちゃんがそう聞いてくる。

 確かに、今は全てのメンバーを縛り付けている。

 いつでも殺そうと思えば殺せるが……、今回は、少し考えがある。


「今回は全員逃がす」

『……それは何故でしょうか?』


 ガイドちゃんが、本気で不思議そうな声を出す。

 まあ、言いたいことはわかるが、俺も俺なりに考えた結果だ。


「そろそろ広告が欲しいと思ってな」

『広告ですか? 確かに、今はまだ侵入者が少ないですし、今回の襲撃は調査目的という事で、タイミングもいいと思いますが……わざわざ全員ですか? 1人残しておくのではダメなのですか?』


 それはよくわかる疑問だ。だが、そこもちゃんと考えてはある。


「相手はチームとしての信頼関係が厚く感じられた。1人犠牲が出れば、絶対に残ったメンバーがリベンジ、ないしは復讐に、このダンジョンに戻ってくるだろうな。そう何度もAランク冒険者に訪問されてたまるか。今回の件で、もう二度と来たくないダンジョンとして認識されただろうし、わざわざもう一度赴かせる理由を作る必要もないだろ?」


 Aランク冒険者といえば、きっとこの世界では顔も広い有名人なんじゃないかと思う。そのため、このダンジョンの噂を広めてくれる人物としては、これ以上の適任はいない。

 だが、だからと言って、何度も来てもらうのはこちらにとっては、あまりいい事ではない。

 いつ、このダンジョンへの対策が立てられるか分からないし、初見殺しが多めなため、何度も来られると大変迷惑だ。

 故に、なるべく強い方々にはリピーターにはなってほしくないのだ。



『なるほど。わだかまりを残さず、帰ってもらいたいという事ですか。それならこの対応も納得ですが……』

「まあ、次にいつ、Aランク冒険者が来るかはわからないからな。ここで捕まえておきたいというのは正直な所だ」

『分かりました。では、多少の怪我は仕方ないとしても、命に別状がない状態で、入口まで戻しておきましょう。……しかし、それならばもうひと組のパーティーは良かったのですか?』


 もうひと組……? ああ、新人に瞬殺されたあれか。スッカリ忘れていた。


「いや、報告は1チームいればいいだろうし。少し位経験値も欲しいからな」

[経験値入れば罠も増える?]

「お前ほんとどうした」


 軍師でも目指すのだろうか。ハクビの罠への拘りが少し怖い。


『ダンジョンレベルが上がったので、新たなシステムが解放されています。罠も増えていますよ』

「……♪」


 そう言えば、地味にレベル上がってたんだな。すっかり忘れていた。


「まあ、それはあとで話すとして、今は冒険者たちに丁重にお帰り頂くようにしようか」

『了解です。その場にいる虫人に頼みましょう。今はなるべく敵対しない様に、と伝えておきます』


 これでようやく、うちのダンジョンにもDPの収入源を増やすことができるな。

 大所帯じゃない限り、勝てる自信もあるし。

 慢心はしないけど、今の状態でもAランクを相手取れる(分断前提)し、まだ2階層までの侵入は許していないし、これで3階層まで作れるんだから、ありがたい話だ。


「じゃ、俺達のやる事はもうないし、新しいダンジョンの構成を考えながら、ゆっくり休むとするか」

『そうしましょう』

「あとで、あいつらも労わってやらないとな」


 こうして、意外にもあっさりと、今回の襲撃事件は幕を下ろした。




 ☆



「こっちッスよ、皆様方~」


 少女が後ろに振り向き、大きく手を振る。


 緑のヘルムに、飛行士が着けているようなゴーグルを装着した少女だ。

 背中には緑のマントをたなびかせ、その上からは、小さな三角形の盾を背負っている。

 先の尖った肩当てに、装甲の薄そうなライトグリーンのビキニアーマー姿だ。

 低い身長に対して、胸は豊満で、歩く度にガチャガチャとアーマーが歪んでいる。



 そんな少女を見ていたのは、6人の男女。Aランクパーティーの「最果ての探求者」の面々だ。

 彼らは、訝しげな目をしながらも、自分達を先導する少女に大人しく着いていく。


「……なあ、俺達は殺されたりしないのかい? お嬢ちゃん」


 ラインゴッドがそう聞くと、少女は足を止めずに答える。


「あ~、それは安心してくれていいッス。私のご主人は手荒な真似をするつもりはないみたいッス」


 戦士の格好とは裏腹に、軽い口調の少女。

 全く戦う気を見せない少女の無防備な背中を見て、更に疑問を深める「最果ての探求者」一行。


「……これ、どうなってんのよ。……っていうか、あんたはいつまで着いてくるのよ」

「ん~? さあ☆ いつまでかなぁ♪」

「え? う~ん……わかんない」


 全身びしょ濡れのミスティと、その隣でスキップをする『田亀人族レットロイド』のローリー。そして、もう1人。

 それは、ウェットスーツ姿のローリーと比べても謙遜無い程、異質な姿だった。



 ショートカットの黒髪に黒目。細身で長身の体。起伏のないスレンダー体型で、足が身長の半分はあるモデル体型だ。真っ黒のレザースーツを身に纏っている。

 手には指ぬきの革手袋を着けている。

 太腿には何本もの短剣を備えてあり、直ぐに抜けるようになっている。

 そして、彼女の腰には金属製のベルトが付いており、ベルトの背面部から、2本の細長いアームが飛び出しているのだ。

 そのアームの先端には。細長い毛のようなものが大量に生えている。

 攻撃用に使う物ではないということが直ぐに分かるが、実際に戦っていたミスティ以外の者には、その用途が一切分からなかった。

 そして、背中からは細い4枚の羽が見えている。



「……そう言えば、この、ローリーの名前は聞いてるけど、貴方は聞いてなかったわね」


 ミスティが、そんな彼女にそう告げる。

 女性の中では、比較的背の高い方であるミスティが、若干見上げなければならないほどに高身長だ。

 彼女はミスティの発言に対し、首をかしげた。


「……あれ、そうだっけ? ……えっと……わかんない。あ、でも。自己紹介……いるのかな」


 煮え切らない態度ばかり取る彼女に、だんだんとイラついてくるミスティだが、なんとか怒りを抑える。


「あー……うん。私……えっと、『飴坊人族スケートロイド』の、ステラ……だよ」


 そう言って彼女……ステラは、2本のアームをうねらせた。


「戦うの、面倒だけど……ミスティとの戦いは、楽しかった……かな?」


 眉を顰め、疑問符をつけながら話すステラに対し、今まさに怒りを爆発させそうなミスティ。

 彼女は真っ直ぐな性格ゆえ、煮え切らない態度というのは、とても嫌いな部類なのだ。


「……落ち着け、ミスティ」


 そして、そんなミスティの肩に手を乗せ、今まさに魔法を暴発させそうだった彼女を止めたのは、若干……いや、かなりやつれた様子のカトリックだった。

 ふらふらとした足取りで、今にも倒れそうになっている。


「あんた……どうしたのよ」

「……魔力の枯渇と、単純な疲労と、ダメージはないけど、延々と生きたまま喰らわれる感覚を味わったことによる精神的苦痛と…………あと、鬼ごっこが辛かった」


 トラウマでも芽生えたのかという程顔を青ざめさせるカトリック。流石のミスティも、怒りを収めて、パーティーメンバーの心配をしてしまう。


「いや、まあ。大変だったのはわかるけど……後ろの子は誰よ?」

「…………捕食されてる」

「捕獲……獲物」


 小さな声で呟くのは、とても小さな少女の姿。

 その子は、カトリックの背中にベッタリと張り付き、その首筋にガブガブと噛み付いていた。

 鎧の効果でダメージは無いようだ。



 膝裏まである艶やかな黒髪をツインテールにした少女で、目は包帯で隠していて、その上から、8つの黒い宝玉が連なった額当てを着けている。

 服装は、裾の広いスカートの、黒と紫のゴスロリ服。二の腕まである長い黒手袋をした細い腕はカトリックの首を一周し、手には、これまた黒い爪が5本、それぞれの指に嵌っている。

 足もカトリックの腰をガッチリとホールドしている。

 更に、ゴスロリ服の背中の部分からは、2本の黒い影のような物が浮き上がっており、それは、歪な手の形で漂っている。

 幼い見た目ではあるが、どこか油断できない、不気味な雰囲気を持った少女だった。



「……逃走、防止。影手、使用」


 背中の影もカトリックの腹に回り、強く締め付ける。が、鎧なので意味はない。


「……髪手、稼働」


 長いツインテールを手足のように動かし、カトリックの顔面を覆う。


「……前が見えない」

「前方、不注意?」


 どことなく遊んでいる雰囲気がある。敵同士なのに呑気なことだと、ミスティがため息を吐いた。


「で、あなたの方は誰なのよ?」

「……『蜘蛛人族スパイドノイド』、ターニャ」


 四肢に、背中の影、ツインテール、合計8本の手足を持つ少女は、そう名乗りを上げた。


「……そう。全く、不思議なものね。ここ、ダンジョンでしょう? なのに、なんで人間がこんなにもダンジョンの味方をしてるのかしら?」

「うむ、それは拙者も気になるところでござるよ。ダンジョンに手を貸すどころか、ダンジョンモンスターを手懐けていたでござるよ」

「その答えは簡単でござる。拙者も臣下の者共も、志を同じくする者同士。殿のために命を懸け戦う事こそ、拙者らの役目でござるからして……」

「あんた達はややこしいから喋るな」

「「酷いでござる!!」」


 涙目で抗議する武者と忍者に対し、気怠そうにシッシッと手を払う動作をするミスティ。そして、それを笑う1人の少女。


「コマトの奴、敵からもあの扱いなのな。笑えるぜ!」

「なんや、まーた泣かされてるんか。おねーちゃんが慰めたろか?」

「う、うるさーい! せ、拙者は泣いてなどおらぬわー!」


 そこにいたのは時代遅れのヤンキー二人組。キオとエマだった。

 殴り合いでもしたのか、その顔にはたくさんの痣や切り傷が付いているが、2人とも特に気にした様子もなく、楽しげにコマトで遊んでいる。

 その後ろからは、不機嫌そうな顔でルサリカが歩いて来る。


「……何この状況」


 それは、この場のパーティーメンバー全員の代弁であった。




 ★



「つかまえ……た!」

「うっきゃぁああ!! やめて下さい殺さないで下さい私は食べても美味しくないですよぉおお」

「殺さねーし食べねーよ。……くそっ、面倒掛けさせやがって。おら、とっとと行くぞ」

「え……い、行くって、どこに連れてくのですか?」


 ダンジョン内を右へ左へと駆け回っていた少女と、それを追いかけていたキリノ。

 ようやくその追いかけっこに終止符が打たれたのは、すべての戦闘が終わってから、1時間後の事だった。

 既に、場所は第2階層の中程までになっている。


「……まさかここまで潜り込まれるとは思わなかったぜ。……ほら、お仲間が待ってるぜ」

「な、仲間……って、ラインゴッドさんやミスティさん達ですか!? あの人達は……」

「全員生きてる。だからてめーも……とっとと出てけ!」

「うひゃ!?」


 有無を言わさず少女を抱きかかえるキリノ。そして、その足に力を込める。


「……あ、あの~……何をするおつもりですか?」

「ああ? 何って……『跳ぶ』んだよ」

「あ、ああ~、『飛ぶ』んですか。……もしや、魔法使いの方?」

「はぁ? わけわかんないこと言ってねえで……歯、食い縛っとけ。舌噛むぞ」

「……へ? ……って、うっきゃぁあああああああ!!!」


 その後、「私の早さなんてまだまだだった」と項垂れる少女の姿が発見されたとか。



 ☆



「……私、どうすればいいんでしょう」


 試練の間に仕掛けられていた転移魔法により、一足先に入口まで引き戻されていた神官の呟きは、虚しく空洞に響き渡った。



 ★



「これは予想できなかった」

『できませんでしたね』

「……?」


 あの日から数日経ったある時、俺達が見つめるモニターには、想定していなかった光景が目に映った。





『さあ、リベンジに来たぜ!』

『いいでしょう。今度は全員でかかってきなさい』

『その代わり、こちらもチームで掛からせてもらうでござるよ!』

『次は負けない』

『やってみろってんだ!』



 そこには、闘技場で楽しげに暴れまわる冒険者リピーター虫人バトルジャンキーの姿があった。


「……楽しそうだしいっか」


 俺は、考えるのをやめた。

 次回からは虫人一人一人に重点を置いたサイドストーリーの様な何かになってくると思います。

 最初は誰にしましょう……やはり、登場順でしょうかね?


 次はいつ投稿するか本当にわかりませんが、なるべく早くできるように頑張ります!



 ……ハロウィーン特別編とか作りたかったんですが、虫とどう組み合わせればいいのか謎しかなかったので、断念しました。

 皆様、いいハロウィンをお過ごし下さい!


 トリック・オア・インセクト!

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