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元騎士様と精霊に愛された錬金術師。  作者:
元騎士様と少年アルフォンス。
6/7

剣士の行方、閉ざされた帝国の闇。

マシェウスの回想にて、アグニスとの出会いの部分で肝心の所が抜けていたため、追記執筆しました。

長らく更新が停滞していました。

申し訳ございませんでした。

 レーミス村を発ってから一週間が過ぎた。

 吟遊詩人のアーガスの護衛が終了し、俺は久しぶりに故郷に帰る準備をしていた。

 騎士になってから、故郷に戻った事は一度も無い。

 俺が郷帰りを決心したのには理由があった。


 レーミス村の孤児院で出会った一人の男の子。

 痩せているが、面倒見の良い、優しい心を持った少年だった。

 名をアルフォンスといい、錬金術師を目指す見所のある少年。

 アーガスの話を聞いて育ったらしく、『赤髪の騎士』である俺に憧れを抱いていたらしい。


 出会った時から、俺はアルフォンスに何かを感じた。

 『鑑定眼』で調べた所、それが何故だか分かった。

 アルフォンスは一種の『魔人』であったからだ。


 『魔人』と一括りにしてはいるが、この種族には様々な特徴がある。

 魔人という種族であるからと、全てが悪という訳ではない。

 人間の中には、人知れず『魔人』という進化を遂げる者が居る。

 かつて戦った魔王サテリナルもその一人であるが、彼女の存在が魔人という種族が悪であると印象付けているのである。


 魔人へと進化するには、条件がいくつかある。

 魔族と人間のハーフは生まれながらにして魔人であるが、人間から魔人へと進化する過程で共通するのは、きっかけがあるという事だ。

 中には自覚無く、突然魔人へと変化する者もいるので、俺の憶測が正しいとは言えないが、俺は明確な死という恐怖という『きっかけ』が有った。


 アルフォンスにどのような『きっかけ』が有ったかは分からない。

 しかし、俺とは違い、恐怖から進化するという過程ではきっと無いであろう。


 魔人に進化すると、新たな人格が産まれる。

 一つの身体に二つの魂は収まることは出来ない。

 俺は旅をしている中で、数人の魔人に出会う事が有ったが、魔人といえども必ずしも人格が産まれるという事では無いらしい。

 しかし『俺』という存在が『有る』のだから中には俺と同じ境遇の者も居たかもしれない。

 それは今となっては分からない事である。


 俺は旅をしている内に、魔人について、自分なりに調べてみた。

 そして俺は魔人は大まかに分けて三種類いるという結論に至った。


 先にも上げた通り、魔族と人間族のハーフである魔人。

 『きっかけ』という強烈な経験による進化を遂げた『俺』のような魔人。

 そして、アルフォンスのように『加護』を持った魔人だ。


 魔人とは言わば総称である。

 簡単に言えば、人間族の限界を超えた存在が、魔人とも言える。

 俺は気付いた。世界には魔人が沢山いるということに。


 魔法を使える魔法使いのような存在は、魔人とは言えない。

 何故ならばそれは人間族が本来から持つ魔力の利用法を学んだ上で、戦闘手段や生活助力に用いているだけだからだ。


 アルフォンスが何故、魔人であるか。

 加護というのにも様々な物がある。

 アルフォンスが持つ加護は『精霊の愛し子』である。

 精霊が本人の意思に関係無く、加護を与えた物だ。

 『精霊の愛し子』については、鑑定眼を持ってしても全てを把握するには至らなかった。

 ただ、分かる事と言えば、アルフォンスが目指している錬金術師にとって、その加護は相当なアドバンテージになるという事だ。

 精霊の協力があれば、魔力は最低限の量で済むし、何よりも貴重な物を使わずして、強力な付加能力を付ける事が出来る。

 魔法というのは体内にある魔力を用いて、精霊に干渉し、精霊の持つ力のほんの僅かな一片を発現する物である。

 アルフォンスの持つ『精霊の愛し子』はその精霊の力をそのまま具現する事が可能であるのだから、非常に強力であることは容易に想像出来るというものだ。


 故に俺はアルフォンスが危険人物に成りかねないと判断した。

 しかし、それは杞憂に終わる。

 エリィという保護者が、その心配を払拭してくれた。

 孤児院の子供達は全員が、このご時世では珍しい程の清き心を持っていたからだ。

 教育者として、保護者として、何よりも親という役割をこなす上で、エリィという人物はこれまで出会った誰よりも優秀だった。

 聖職者であるエリィは確かに、誰よりも模範的な行動をしなくては成らない。

 しかし、彼女の在り方は聖職者のそれを凌駕している。

 戦いに明け暮れていた俺が、眩しく思える程に彼女は清らかなのだ。

 若干十九歳であるにも関わらず、考えは成熟しており、何よりも自分を犠牲にする事を拒まないその姿勢は『トゥアハ』の聖母を見ているかのようだ。

 孤児院にとって、村にとって。そしてアルフォンスにとって彼女は大切な存在であるのは想像に容易い。

 エルフの姫で、奇跡の霊薬を作り出せるリーシアと並んでも、エリィは霞む事は無いだろう。


 そんな彼女が愛するこの村を、俺は気に入った。

 アルフォンスという少年や、孤児院に住む小さな子供達。

 吟遊詩人であるアーガスがレーミスに訪れる事を楽しみにしているという意味を俺は正しく理解出来た。


 『赤髪の騎士』と言われている俺を、アルフォンスは『迷子』であると言った。

 俺の帰る場所は『あの日』以来、何処にもない。

 『僕』の帰る場所が故郷であるのならば、『俺』の帰る場所は一体何処なのだろう。


 その迷いに微かな光が差した。

 エリィという聖母の様な少女。

 アルフォンスという心や優しき少年。

 何よりも、アグニス・クリケットという人物が産まれた故郷に酷く似ているレーミス村を、俺が気に入るのは無理も無かった。


 本当の『道』が何処に有るかはまだ分からない。

 それでも、俺は探したいと思った。

 アルフォンスが話してくれたエリィへの思い。

 二月後に彼女の誕生日があると、そう話してくれた。

 プレゼントを渡したいが、それは届き得ない夢でもあると。


 ならば、俺がそれを叶えてやろう。

 闇夜のような迷子であった俺に微かな光を与えてくれたアルフォンス。

 光魅の朝露が必要であるならば、俺がどこまでも行き、取って来てやろう。

 竜の爪が必要ならば竜の住処であるジグンド火山に行き、爪をもぎ取ってこよう。

 魔王の心臓が欲しいというのならば、魔王を滅ぼそう。





 ――俺の居場所が彼等の居る場所である事を願って。







――







 時は同じくして、場所は東の大陸の南西に位置するグランバジストゥ帝国。

 東の大陸の聖王国ハーレーンとは敵国として幾度と戦をしてきた国である。


 そして、私の名前はマシェウス・グリシア・グランバジストゥ。

 グランバジストゥ帝国の第一王子である。

 今、私がいるこの場所はグランバ城の謁見の間である。


 私の横に居るのは私の弟でもある第二王子ゼオン・グリシア・グランバジストゥ。父親譲りの紫の髪としなやかに伸びる肢体と程よく鍛え上げられた肉体は陽に灼けたかのように褐色である。そして双つの鋭く獰猛な眼。

 軍を率いる将軍としても名高い弟であるが、生まれ持った王族の滲み出る気品と、内なる野心が宿るその獅子の様な一重の瞳は、母親似の私の持つそれとは雲泥の差が有った。


 私の容姿は髪こそ父親の血を受け継ぎ鮮やかな紫の髪をしているが、それ以外は、弱々しい印象を与えてしまうそれであった。

 母親似である私は、中性的な顔付きをしている。

 二重の瞼には人形の様な青緑エメラルドの双眼が嵌っており、肌は病人とまではいかないものの男性にしては白いと言えるだろう。

 舞踏会等では、貴婦人方の目を引く事は有っても、今回の話題に上がった戦の事に関して言えば、軟弱とも思われても仕方の無い事であった。


 私達の前の玉座に座る父である王――エギウス・グリシア・グランバジストゥ。

 獅子の眼と生やした見事な髭。紫の髪は後ろで一つに纏め上げられ、齢四十五を過ぎた今も、その鍛え上げられた身体は衰える事を知らない。

 自ら戦を駆けるエギウス王の身体のあちこちには受けた剣戟の跡が生々しく残っている。

 力こそ全てと語る父は、その傷を与えた者に激励を込めた一撃を持って屠ってきたのだ。

 我らが父、エギウス王に一撃を入れる事の出来る戦士が存在すること事態、稀であるのだから、父はその剣の腕を褒め讃えるのだ。


 そして、最近新たに父に傷を付けた一人の剣士がいる。


 聖国ハーレーンの『赤髪の騎士』――アグニス・クリケットである。


 父は久しぶりに強者が現れた事に大層喜んでいたのだが、その『赤髪の騎士』である彼が最近、騎士を辞めたらしく、父は酷く肩を落としていたのは記憶に新しい事である。

 そして、それを手放した聖王国ハーレーンは愚かであると、私は思うのだ。


 父に傷を与え、軍をも押し返し、停戦状態まで追いやった英雄でもある『赤髪の騎士』を手放すなど、攻め入ってくれと言っている様なものだ。


 私達二人が王と話しているのは聖王国ハーレーンへの侵略をするか否かを決める為のものである。


 そして今、弟のゼオンが父に申告し、それをエギウス王は首を縦に振った。

 グランバジストゥ帝国が聖応国ハーレーンに対し、宣戦布告に至ったのだった。

 二人が勝利を確信し、高笑いしている横で、彼の『赤髪の騎士』との出会いを思い出していた。







 ――






 それは二年程前の事だった。

 国同士の大戦には至らずとも、国境付近では小競り合いのような戦が度々発生するのは仕方のない事だった。

 第一王子である私は、弟の第二王子ゼオン率いる帝国軍の一人の将としてその戦に参加していた。


 力こそ全てと掲げるグランバジストゥ帝国では実力さえあれば、王族をも従えることが許された特異な国である。

 私も幼少の頃から剣を学んではいたが、弟のゼオンは剣の才に恵まれ、そして負けん気が非常に強いのと、王族としての誇りから下共に従う事など許容できないと幼い頃から私と父に話していた。

 父は、ゼオンのその話に対し、当然という態度で「ならば力を手に入れるが良い。実力が無ければ従うのは当然である」と言い、ゼオンはその言葉で一層剣の修業に励んだ。同時に、己が力を手に入れ、軍を率いる身に成った際の軍師の勉強も勤しんだ。


 武力、知識。そして何よりもその姿勢を知る者達からの人望をも手に入れ、帝国の有力貴族からの評価も高く、次代の王は第一王子よりも、第二王子が相応しいという風潮が帝国内で広がるのもそう時間は掛からなかった。


 私は、その頃から貴族の手先だと思われる暗殺者に命を狙われるようになったのだ。

 次期王が弟となるのは最早決定事項とも言えるのだが、万が一を考え、私を消そうという魂胆なのだろう。

 幾度と迫り来る暗殺の魔の手をなんとか回避した私は、このままでは本当に命が危ういと危機感を感じた。

 そこで、帝国の有力貴族であり、剣の実力者を排出している剣の名家『セリウッド家』次男の、ジニング・セリウッドを筆頭親衛騎士に任命してからは、暗殺の数は次第に減って行った。ジニングは常に私の側を離れずに警戒に当たり、そう簡単に手出しをする事が出来ない状況を作ったのである。

 通常ならば親衛騎士といえど、城内の自室の中に入る事は無いのだが、ジニングは親衛騎士の前に、私の幼い頃からの友人でもある。

 騎士としては模範的では無いが、気さくな性格をしていて、王子である私に対しても最低限の礼儀は弁えているのだが、どこか緩い雰囲気で私に接するのである。

 城の多くの者はジニングのその態度を許容出来ないと訴えてくるが、私は不思議とジニングという人物を嫌いにはなれずにいた。

 私自身の命を守ってくれているのは勿論、小さい頃からの付き合いがある。

 それなりに成長した現在でも、ジニングとは王子としてではなく、一人の友人として接し続けて行きたいのだ。


 そんなある日、グランバジストゥ帝国とハーレーン王国の衝突が発生した。

 我が帝国とは違い、ハーレーン王国は武力を極力行使しない事で有名だ。今回の小競り合いもグランバジストゥ帝国が発端であった。

 理由は資源を廻っての交渉からであった。国同士にでの商談ではなく、我が帝国の一人の商人がハーレーン王国の商人との商談で『グランバジストゥ帝国』との商談はしない。と一方的に断られた事が原因だ。

 私はその訴えを起こした商人に一度会った事が有るが、本人にも責任が有るのではないかと私は思った。


 ウィプス・ノーゲン。ノーゲン商会の会長を勤める者の名である。

 穀物の商売を成功させ、素材や武器、防具といった様々な物に手を伸ばす事にし、見事功績を伸ばした成功者である。しかし、彼の噂はきな臭い物ばかり耳にする。人柄も評判は良いとは到底言えないものであった。

 ウィプスの人柄は横暴で相手の弱みを握り、半ば強制的に交渉を進めるという。

 小太りで醜い顔付き。指には豪華な宝石の指輪が幾つも嵌っており、私も会った時は顔を顰めたものだ。


 報告書には、一方的にグランバジストゥ帝国の者とは取引をしない。と書かれているが、実のところそうでは無さそうなのだった。

 ウィプスの黒い噂は数えきれない程あるのだが、その中でも昔から絶えない噂が一つある。

 ――『人攫い』という物だ。ウィプスが人攫いの張本人であるという噂が広まり始めたのはハーレーン王国で事件が起きた頃と時期が被っている。

 リィヴハート家の産まれたばかりであった嫡男が攫われたのだ。

 他にも貴族では無いにしろ、産まれたばかりの子供が攫われるという事件がハーレーン王国では頻繁に起きていたのだ。

 巷では魔物の仕業であるとされているが、私はウィプスが犯人であるのは間違いないであろうと思っている。

 この事件が起きたのは既に二十年以上前であるが、未だに彼を疑っている者は多いだろう。しかし、ウィプスは尻尾を掴ませない。証拠が如何しても見つからない。


 ノーゲン商会との交渉を断ったハーレーン王国の商人は、ウィプスの噂を知っていたのであろう。そして、疑ってもいるのだ。

 決して表には出さないであろうその考えも、狡賢いウィプス・ノーゲンには伝わってしまったのだろう。ウィプスは人の考えを見抜くと聞く。

 交渉を断られた事実に虚実を混ぜ、帝国と王国が戦をするように仕向けたのだ。

 戦になれば、武器や防具の需要が上がる。目先の金を掴む為だけに、両国の貴重な兵達の命が散ってしまうにも関わらず。


 小競り合いに過ぎない戦の中で、遂に私は出会った――赤髪の騎士に。

 戦の空気に荒ぶった兵士達の陣形を瞬く間に整え、鼓舞するその姿。

 ゼオン、いや、彼は父上と同じく、強者であると私は悟った。


 短く切られた燃えるような赤髪。

 聖国の鎧を身に着け、手にはおそらく魔道具であろう篭手。

 数百メートルも離れているにも関わらず、彼の持つ覇気が後列にいる私にまで伝わってきたのだ。

 私の隣に立つジニングもそれを感じ取ったのか、息を呑んでいる。


 アグニス・クリケットの持つ漆黒の剣が陽の光で煌めいた時、開戦の狼煙が上がった。





 ――





「では父上、宣戦布告は一月後でよろしいか?」


 私は、エギウス王に進言する。


「うむ。勝ち戦だと分かりきってはおるが、マシェウス、お前が言うことも一理あるからな。兵士達の召集と、兵糧の準備。作戦の伝達も完璧にしておきたい」


 エギウス王は、私の目を見て答えた。

 その瞳に捉えられ、敵意が無いにも関わらず、冷や汗をかかずにはいられない。


「しかしながら一月というのは、長過ぎるのでは?」


 隣で話を聞いていたゼオンが、不機嫌なのを隠そうともせずに言った。

 エギウス王は、ゼオンの長すぎるという意見に、


「儂も長いとは思う。しかし、兵士は兵士である前に国民でもある。準備を抜かり、その大切な命が散るのは愚である。ゼオンよ、確かに一月という期間でハーレーンに戦を仕掛ける事が漏れるかもしれないという考えは分かる」


「――ではなぜっ!?」


「お主は確かに強者つわものである。しかし、民を思う気持ちが無い」


「――っ! お言葉ですが、父上! 兵士など履いて捨てる程我が国にはおります。父上の政の手腕で我が国には他国から移ってくる冒険者や傭兵等、兵力は十分過ぎる程に潤っております。そして『赤髪の騎士』の居ない今! まさに好機というもの! 戦闘準備期間など設けなくても、私が将を務めるのですから、心配など御無用でございます!」


 エギウスは自分と同じ目を持つゼオンの言葉を、黙って聞いていた。全てを聞き終え、とても残念であるように溜め息を吐く。


「その考えは、間違いではない。しかし、足りぬ」


「『足りぬ』とは何がですか!?」


 エギウス王はそれ以上は答えなかった。


 私は、父の言葉の意味が分かるような気がする。

 もちろんゼオンの言う先手を取るというのは戦では重要である。

 父はゼオンに戦の先を見据えろと言っているのかもしれない。

 先手を打つ為に、十分な準備期間も設けず数の力だけで勝利を手にしても、それではただのゴリ押しで勝ったと捉えられてしまうだろう。

 力が全て。というグランバジストゥ帝国。

 ゼオンが今まで育った中で、それは当然、力で捻じ伏せるという考えを根付かせてしまうのは仕方のない事である。

 真なる『王』とは何か。力だけでは無く、賢も必要なのだ。


 エギウス・グリシア・グランバジストゥ。

 武の王として、名高い我が父上。

 父が何故、聖王国ハーレーンを我が物にしたいのか。

 資源が目的とされているが、私は少し違うようにも感じている。


 聖国との戦の時だけ、父は酷く楽しそうにしておられるのだ。

 『赤髪の騎士』の存在故かと思ったのだが、それもどうやら違うらしい。

 では、何故? と考えても私には到底分からぬ次第だ。

 しかし、父が、ハーレーンの聖王、エウゼリウス・フォン・ハーレーンに何かしらの情を抱いているのも確かなのである。

 戦が引き分けという区切りを迎える度に、聖国王と帝国王は会談を行う。

 争っていた国どうしの君主が相まみえるなど、私はどうかしているとも思うのだが、会談を終えた父はいつも何処か満足そうなのである。


 父は聖国をどうしたいのだろう。


 私はゼオンを引き連れ、謁見の間を後にした。

文章を書くのって根気が要りますね……。

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