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その7

 よっし! 生産スキル獲得ー!! 借金もどかんと獲得しちゃったけどねー! てへっ。……柄にも無い事をしてしまった……。

 しかし、スキルレベルが0っていうのはどういう意味なんだろう? 最初は1から始まる訳でもないのか……。ふむ?


 困った時には先生に質問だ。はーい、先生!


「レナ先生、スキルのレベルが0なんですけど、これでもう使えるようになってるんですか?」


「はい、もう問題なく使えますよ。確かに登録したては0ですけど、一度でもスキルを成功させれば1になりますから気にしないでくださいね。では、スキルの効果を少し試してみましょうか。……はい、この薬草、スノーさんにはどう見えますか?」


 左に座っていたレナ先生が、やけににこやかな表情でインベントリから一枚の細長い緑の葉を取り出し、私の前の机の上に置いた。それと何故か、ぴったりと身を寄せていると言ってもいいくらい椅子の距離が近い。つまりおっぱいも近いという事だ、問題なし。


 しかし、これはあれか? レナ先生は私の事を完全に自分の娘として認識してしまったのか……? ふむ、試してみるとするか。


 右手で葉っぱを手に取り、左手はさりげなくレナ先生のおっぱいに手を当て、軽く何度も揉む。先っぽを摘むまではしない。


「ふふ、ふふふ。本当に甘えん坊さんですねスノーさ……、スノーは。あ、膝の上に座った方が教えやすいですね。はい、こっちへどうぞ」


「あわわ、ちょ、レナ先生!?」


 怒り具合で私の事をどう思っているのか確認してみようと思ったのだが、逆に今の行動が嬉しかったらしく、持ち上げられて膝の上に座らせられてしまった。


 だだだ大失敗! 恥ずかしいとかいうレベルじゃないわこれは!! 名前も呼び捨てになっちゃったし、これは娘扱いで間違いないね……。

 さっきのアデラさんみたいにおっぱいに頬擦りするためならともかく、お勉強を見てあげましょうね、うふふ、的なはマジ勘弁!! 身長差的に肩の辺りに当たるおっぱいの感触も実にいいものだけど、やっぱり正面から楽しませてもらいたいです!


「ぷくく……、見て見てあの焦りっぷり。レナ先生って子供好きなんだねえ、ちょっと見る目が変わっちゃったかも」


「いつもは真面目すぎるって言うくらいの先生だけどね。スノーはあたしからみても可愛い子だし? 多分本気で子供として育てるつもりになっちゃったんじゃない?」


「ライカ、まずは今日の分をやろう」


「あ、ごめんごめん。それじゃ、あたしたちはあたしたちで集中するわ。また何かあったら呼んで」


「うん、邪魔してごめんね! 私はこれを見て楽しむ事にするよ。いやー! スーちゃん照れちゃって可愛いわー!! 私も後でやったげよっと。くふふふ」


 だー! 見るな!! 見てもいいけどニヤニヤしないでくださいませんかねえ? くうう、はっずかしいいいぃぃぃ!!! カリンさん本気で今晩覚えてろよー!! あんあん喘がせてやる!




 諦めた私はもうされるがまま、頬擦りされたり撫でられたりの可愛がられまくり状態だ。


 くそう……。まあ、これはこれで悪い気はしないからいいんだけどね、もうちょっと他人ひとの目を気にしてください!


 私を可愛がる事に堪能したのか、レナ先生は私の両手を取り、先程の葉を持ったままだった右手を私の目の前にまで持ってきた。


「あ、そういえばさっきのリフリ草……、? 『リフリ草』? あれ? なんで名前が?」


 うん、確かにリフリ草だねこれは。肉体回復ポーションの調合などに使う薬草だ。


 事前説明でアイテムの名前は教えてもらってなかった筈だが……? 教科書マニュアルのどこかに書いてあったのが目に入ってそれが頭に残っていて、実物を見てその記憶が呼び起こされたという事だろうか? 私の記憶力もたいしたもんだ。


「ふふ。これが薬草学のスキルの効果の一端ですね。レベル0だとこの『リフリ草』ともう二つ、こちらの『マナメの葉』、『ストアの花』の判別ができる様になると共に、その用途まで分かるようになるんです。0と1の間はリフリ草しか採取できませんけどね。この三つはスノーにあげますから、実際に触れて確かめてみるといいですよ」


 そう言って二つの素材を机の上に追加で置き、また私を可愛がり始めるレナ先生。最高に嬉し楽しそうだ。


 なにそれすごい。すごいけどこわい。


 頭の中に直接? 脳をいじられた? ああ、自分のデータに新しい情報を書き込まれた感じなのか、ゲームのシステムって本当は怖い物なんだなあ……。とりあえず深く考えないようにするのがベストだ、そういう物なんだと納得しておこう。実際便利すぎるって言ってもいいくらいだしね。


 しかし、レナ先生? 耳を触るのはやめてもらえませんかねえ……。ぞわぞわしちゃうんですが!


「レナ先生は完全にスーちゃんの可愛さにやられちゃったみたいだね、面白いわー。どう? スーちゃん。私にはただの葉っぱと花にしか見えないけど、スーちゃんにはちゃんとはっきり区別できてる? んふふ」


 いつの間にかすぐ右隣にやって来ていたカリンさんが、私の手元を覗き込みながら聞いてくる。


「あ、はい。まずこれ、リフリ草っていうんですけど、カリンさんにはどう見えてるんですか?」


 右手に持った緑色の細く長い葉、と言うか草をカリンさんにもよく見えるように差し出してみる。

 カリンさんはそれを数秒見つめ、


「え? うーん……? 草?」


 と答えた。


 そのままやないかい! というツッコミは喉元で押さえ込み、次に青みがかった緑の丸い葉、マナメの葉も同じ様に見せてみる。


「草? 葉っぱ? さっきの草と何が違うって聞かれても形としか答えられないかもねえ。ふふ、ホントはね、同じ様なのを何度か聞かれた事があるんだよ? 本当にスキルの有り無しで見え方が随分と違うみたいなんだよねー」


 ああ、何度も経験済みでしたか、それは悪い事をしてしまったね。

 多分冒険者仲間の間で、薬草学取ったどー! っていう人が出る度に同じ事をやらされてたんだろうね。


 ちなみに残りのストアの花は、タンポポの様な黄色い小さな花に見える。実際のところ草や葉っぱや花の見え方は同じだと思うんだけどね。本当に面白い。


「あはは、ごめんなさい。ちゃんとスキルは働いてるみたいです。ちょっと驚いちゃいましたけど、スキルって凄いんですね」


「うんうん。あ、そうだ! どうせなら調合も試させてもらったら? 手作業とスキルの両方ともさ」


 その言葉を聞いた瞬間、レナ先生は即座に無言で動き始めた。自分のインベントリからひょいひょいと物をいくつも取り出し、私の前に並べていく。


 乳鉢、乳棒、水の入った小瓶が二つ、リフリ草も二枚。にゅうぼう……、いや、なんでもありませんよ?


「はい、それでは早速練習してみましょうか。一人でできる様になるまでしっかりと教えてあげますからね。一人でできる様になっても目を離すつもりはありませんから安心してくださいね」


「は、はい。お願いします、レナ先生」


「呼び方は、お、お母さんでも構いませんよ?」


「だが断ります。レナ先生」


「う……、勿論冗談ですからね? はあ、残念です……」


 普通に聞こえてちゃってますよ!

 レナ先生は可愛い人だなあ……、セクハラはもうできそうにないのが本当に勿体無い!! まあ、おっぱいは構わず触りまくるけどね。楽しみがほんの少し減ってしまった、っていうくらいだよ。




 まずは手作業での『初級肉体回復ポーション』の作り方から。

 このポーションは、ちょっとした切り傷程度なら、飲んだり患部に直接かけたりする事でその傷をたちどころに癒してしまうという、現代医療に真っ向から喧嘩を売ったような薬である。

 材料は、『ベースポーション』と『リフリ草』の二つのみ。まさに初心者用といった感じの簡単お手軽調合だね。


 一つ戻って『ベースポーションの作り方』を先にやってしまう。水質変換のスキルを持っている状態で変換したい液体に向かって魔力を注ぐという、言葉だけではあまりにも意味不明な作成方法だ。今回は浄化済みの『水』を使用する。

 まあ、スキルがあるから何となくでもできてしまうんだけどね。と小瓶を手に持って魔力を注ぐと、ほんの二、三秒でベースポーション入りの小瓶が完成した。

 色は無色透明のままだが、持っているスキルのおかげかはっきりと水質が変化したのだと感じ取る事ができた。これが本当の、「言葉」でなく「心」で理解できた! という事なんだろう。


 そして自分の事のように喜ぶカリンさんとレナ先生の二人。……恥ずかしい。


 魔力が減ったような感じは……、うん、何も感じない。

 ふうむ、エルフの魔力的なスペックの高さのおかげなのか、それとも忘れかけていた特別スキルの恩恵なのか……。悪い事ではなさそうなのでよしとしておこう。どうせ考えても答えは出ない。


 次に『リフリ草』の下ごしらえ。気分はまるで、料理のそれに近い。

 乳鉢にリフリ草を手でちぎり入れ、またもや謎の体内パワーである魔力を注ぎ込みながらズリズリと磨り潰していく。そうすると見る見るうちに固形物を潰す手応えが無くなっていき、あっという間に緑色の液体になってしまった。

 草を磨り潰したにしては出来上がった液体の量が多く見えるが、恐らく魔力が混ざり合った結果なんだろうと思われる。


 後はこれをベースポーションに加え、さらに魔力を注ぎながら混ぜ合わせれば完成……なのだが、ここで一つ大きな疑問が持ち上がってきてしまった。


「ベースポーションは販売所で売ってるんですよね? それならこれも一緒に売られててもいいと思うんですけど」


 これ、とは、リフリ草を潰して出来た緑の液体の事。これが売ってさえいれば魔力の使用回数がたった一回だけで済む。まあ、その分素材代で赤字になってしまうと思うけど。


「勉強熱心で嬉しいです。ふふ。それはですね、ベースポーションとリフリ草、あとそれを混ぜ合わせる時と全部で三回魔力を注ぎ込む行程がありますよね? そのどの行程もできれば同じ方の魔力を用いて作成してもらいたいからなんです。そうした方が品質の高いポーションに仕上がるんですよ。ベースポーションだけ例外的に販売されているのは、水質変換のスキルが別途必要になってしまうのと、魔力負担が多くなりすぎてしまうからですね」


「魔力の反発ってヤツだっけ? 私は言葉を知ってるだけで詳しくは知らないんだけどねー」


「まあ、実際のところはそこまでの行程では調合のスキルが鍛えられないからなんですけどね。素材だけ作ってもポーションにしなければ何にもなりませんから」


 おおなるほど、そんな事情があったとは思わなかった。まあ、私は自分で全部用意できそうだからそこまで気にする事でもないかな……。何にせよ借金生活の間は、スキル上げのための赤字生産という選択はありえない。


「品質といえば、素材や完成品の品質を調べるためには『鑑定』のスキルが必要なんですけど、あ、これも私が権限を持っていますからついでに登録してしまいましょうか。はいどうぞ」


「えっ? ひゃわあ!!」


 ぞわっときたー!!


 ままままマジで不意打ちは勘弁してもらえませんかねえ!! と言うか受ける本人の許可なしで登録とかできちゃうの!? いや、まあ、さっきもそんなの無かったし、普通はお金を払って登録してもらうのが当たり前だからそういうものだと思うけどさ。……うん? はいそこの二人、いや四人、笑わなーい! ライカさんも後で絶対揉んでやる!!


 ちなみに鑑定スキルの登録料金は500ゴールド。借金追加であります!



 はあ、まったくもう。それじゃ気を取り直して最終工程に入るとするかな、とベースポーションと乳鉢を手に取ったところでハッと気が付いた。丁度いいから鑑定のスキルを試してみようじゃないか。それで鑑定のレベルも多分1に上がるだろう。


 手に持った二つの素材をじっと見つめ、鑑定、と念じてみる。正確には、これってどんなモンだろー? くらいの感覚だったが。


 すると、それぞれの実物のすぐ手前に小さなウィンドウが出現した。

 このウィンドウも念じる事で自由に大きさや位置を変えられるらしい。とりあえず素材その物が隠れてしまっているので少し横にずらしておく。



[ベースポーション]

品質★★☆☆☆


各種ポーションの原液。



[リフリ草(液体)]

品質★☆☆☆☆


リフリ草を磨り潰して出来た液体。



 あ。ベースポーションの品質が星二つだ。最大は五つ? これは高いのか低いのかどっちなんだろうか? ううむ……。まあいいや、どうせ調合して消えてしまう素材だからね。

 それにしても、説明文が随分と簡単なのは鑑定のスキルレベルの低さが原因だったりするのかな? これは隠された説明とかもありそうだね。実際何の材料になるかだとかの使用用途は書かれていないみたいだし。


「どうしました? って、あら? え!? いきなり星二つですか!? これはまさか……」


 レナ先生が小瓶に手を触れ、驚きの声を上げる。


 やばっ! 今の反応からするといきなり星二つは異常なのか!? これは絶対『生産品質向上(特)』とかいうわけがわからないよ的なスキルのせいだ! 水質変換も調合もスキルレベルは0なんだし、星一つが当たり前だったかー!


「お、ホントに星二個だ、凄い凄い。スーちゃんってエルフだからさ、魔力の質がいいとかじゃないの? たまたま運が良かっただけかもしんないし」


 カリンさんナイス! それに乗っからせてもらいます!


「多分そうですよ。私、今日一日で自分の運の良さを実感してるくらいですから。それじゃこの二つ、早速ポーションにしちゃいますね」


 これは嘘でも何でもない私の本音なので、変にどもったりせずはっきりと言葉にする事ができた。


「え? あ、魔力の減り具合はどうですか? 疲れを感じていたら休憩を挟んでもいいんですよ?」


 疲れ? ちょっとした焦りは感じるけど疲れは全く感じないね。


「はい、全然大丈夫です。ありがとうございますレナ先生」


 よし! 誤魔化せた! ……よね?


 ああもうまったく、心臓に悪いったらありはしない。先生になるなんて御免だよ、とため息をつきながら、素材二つを混ぜ合わせた液体の入っている小瓶に魔力を注ぎつつ上下に揺さ振りを開始する。これで一安心だ。



 ちなみに鑑定スキルを持っていても薬草学は持っていないカリンさんには、品質が星一つの何かの草の汁とだけしか表示されないらしい。レベルの高さで毒性の有無などは分かるらしいが……。

 つまり、鑑定の効果はレベルだけでなく、他に持っているスキルの知識も反映される、という事なんだろう。これも中々面白い、スキルの上げ甲斐がありそうだ。




 その後十秒もしない内に透明な薄い緑色の液体に仕上がった。何となくで完成が分かるのはとても便利だね。


「ふふ、上手に出来たみたいですね、初成功おめでとうございます。スキルレベルも1になっている筈ですよ。疲れも感じていないみたいですし、さすがはエルフ、という事なんでしょうか?」


「おめでとー!! よかったねスーちゃん、なんとかなりそうじゃない。沢山作ってガンガン売って、早くレナ先生にお金返さないとね!」


「はい、ありがとうございます。頑張りますね!」


「返済はそんなに焦らなくてもいいんですよ? 毎日工房に通ってこつこつと続ける事が大切なんですからね。あら?」


 そこで聞こえて来たのは拍手の音。妹弟子である私の初作品はやはり気になってしまうものなのか、ライカさんとアデラさんはまたいつの間にやら近くまでやって来ていた。


「あっさり成功させちゃってまあ……、エルフってずるいわよね。ん、とりあえずおめでと。先生はお金持ちだから、借金はホントに気にしなくてもいいと思うわよ。それよりそれ、どう?」


「おめでとうスノー。うん、出来栄えが気になる」


「あ、ライカさんとアデラさんもありがとうございます。はい、見てみましょうか。どうぞー」


 体ごと左を向き、レナ先生の膝の上で横向きに座らせてもらう姿勢になる。触りやすいように小瓶を右手の平に乗せ、少し上に持ち上げ、安定のために左手はレナ先生のおっぱいを揉む。

 『鑑定』は、一度詳細ウィンドウを開いてしまえば閉じるか一定距離離れるまで見続けることが可能だが、開くためには実物に手を触れないといけないという制限があるのだ。


 四人とも手を触れて離れたところで私も鑑定のスキルを発動。詳細ウィンドウを呼び出してみる。勿論左手を動かし続けるのも忘れない。


 レナ先生ホントに全然怒らないな……、これなら先っぽを刺激しても、んん? 何か忘れているような……? ううむ、なんだったか。


 何か胸に引っかかる物を感じながら、鑑定のスキルでポーションの出来上がり具合を確認してみる。



[初級肉体回復ポーション]

品質★★☆☆☆


傷付いた肉体を治療する。



 またやけに簡単な説明文が……、って星二つ!! 忘れてたー!!


「もしかしてそうじゃないかなとは思っていましたが、これで確信しました。スノーは『生産品質向上』の特別スキルを持っているんですね? それも少なくとも中以上の」


「はい……」


 スキル名までズバリと言い当てられてしまったので観念して素直に白状するが、(特)とかいう訳の分からない効果についてはまだ黙っておく。


 さっきの今で忘れてるとか、馬鹿か私は!! まあ、それ以前に怪しまれてたみたいだけどね。やっぱりレナ先生の目は誤魔化せなかったかー。


「うは! 特別スキル持ち!! 内緒にしなくてもよかったのにぃ。……あれ? 何で黙ってたの?」


「そうよね、有利にはなっても絶対不利にはならないスキルなのに。羨ましいわ」


「スノー?」「スノー?」


 アデラさんとレナ先生の呼び声が重なる。二人とも心配そうな声色だ。


 くっ、これは正直に話すしかないか……。




 正直に、先生になりたくないんじゃー!! という胸の内を打ち明けてみた。


「あっははは!! 先生になるのが嫌って! 何そのぶっ飛んだ理由!! はー……、この子やっぱり面白いわね。ふっ、ふふふっ。ますます気に入っちゃったわ」


「笑いすぎ。……ふっ」


「気が早いなあスーちゃんは……。最初っから上のまた上を見過ぎだってば。あ、聞いてもいいのかな? レナ先生の調合レベルは?」


「あ、はい、42です。……あのー、皆さん楽しそうですけど、私は普通にショックを受けてるんですからね? これだけの才能の持ち主が私の後を継いでくれるのなら、どれだけ調合の未来が明るくなった事か……」


「ううう、ごめんなさい」


「42!!? た、たっかー!! 40どころか30にまで上がる人も中々いないってのにねえ……。ちなみにそっちの二人はいくつ?」


「6ね。この調子だとあっという間に追い抜かれそう。あ、ちなみに半年近く殆ど休まずやってこれよ? しかもレナ先生のサポートありで。20まで目指すつもりだけど、20からは全く上がらなくなるらしいわね」


「8。10までの予定」


「スーちゃんにはまずは常識を教えてあげないといけないっぽいねえ。んふふ」




 工房の先生になるにはそのスキルのレベルが40以上必要らしい。

 レナ先生の見た目の若さに騙されてしまったと言うか、勝手に誤解してしまっただけなんだが、40なんて一つの国にたった数人というくらいの高レベルなんだとか。

 レベル10で一人前、レベル20でもう自信を持ってお店を開いてもいいレベルで、30や40どころか、20までいける人もそこまで多くはないらしい。



 あと実は、レナ先生は水霊という種族で、こう見えても百年以上生きているとぶっちゃけられた。う、ウンディーネ?


 これが一番驚いた。あれか、水場で死んだ人の幽霊的な何かなのか。と冗談はこれくらいにしておいてっと。


 レナ先生が私の事を気に入ったのは可愛かったからというのも勿論あるが、一番は自分と同じ青い髪の色をしていたからだという。

 水霊以外の青い髪はこの世界では相当珍しいものだったらしく、ああもう、これは娘にするしかないね! とテンションが上がってしまったらしい。やっぱり可愛い人だ。


 個人的には母親じゃなくて、恋人とか愛人とかになってもらいたいんですがねえ……。うへへへ。







スキル一覧


調合:1 薬草学:0 水質変換:1 鑑定:1







NEW!

レナ先生がレナお母さんに。

人間ではなく水霊でした。



8000文字!? 説明ばかりだと文字数が増えすぎてしまいますね。

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