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その24

 ローズさんからの手痛い、いや、くすぐったい反撃によってなすすべなく撃沈されてしまった私は、完全に体の力を抜き切っておっぱいに埋もれていたのだが、急遽持ち上がってきたとある事情により調合部屋へと戻る事にした。


 ……お腹が、空きました。


 最後にもう一度正面からギュッと強く抱きつき、おっぱいにグリグリと顔を押し付けて何度か深呼吸をしてから体を離す。とても名残惜しい。


「もう行っちゃうのねー、お姉さん寂しいわー。またいつでも遊びに来てねー? あー、今度私の方からおっぱいを吸わせに行ってあげるから楽しみにしててねー」


 ローズさんも名残惜しいのか、私の頬や首の辺りをさわさわと撫でながら寂しそうにしてくれている。くすぐったいが嬉しい。


「はい! 楽しみにしてますね!」


 さて、アデラさんを誘って調理部屋にお昼を買いに行こうかな、と歩き出そうとしたその時。


「あ! ちょっと待ってスノーちゃんー。さっきついつい耳に触っちゃったんだけどー、嫌じゃなかったー? ごめんねー」


 少し申し訳なさそうにしているローズさんに呼び止められてしまった。


「くすぐったかったですけどローズさんなら全然嫌だなんて思いませんよー」


「あらー、そうー? ふふふふー。次はもっと優しくするからまた触らせてねー」


「はーい! それじゃ、またです」


 軽く手を振ってから今度こそ歩き始める。

 お昼を食べ終わったらまた揉ませてもらい来るのもありだが、まあ、その時になったらまた考えよう。



 ローズさんが態々呼び止めてまで謝ったのは、エルフの耳という物はそれだけ大切な物だからだ。通常は家族や恋人、本当に心から信頼している友人くらいにしか触れさせる事は無い。……らしい。

 ログイン初日にレナ先生がやけに嬉しそうに私の耳を撫でていたのはそういう理由からだったんだろう。この子は私に完全に心を許してるのね! みたいな感じで。

 私は別に触られてもくすぐったすぎて困るくらいなのであまり気にはしていないのだが、もう少しエルフの常識を考えた行動を取った方がいいのかもしれない。


 それでもローズさんにならいくら触られても舐められてもいいんだけどね。私だっておっぱいを揉ませてもらったり吸わせてもらったりしてるんだからそのお返しというヤツだよ、うんうん。



「スノーちゃん! こっちこっち、ちょっとこっちに来てくれー!」


 そんな事を考えながらテクテクと廊下を歩いていたら、聞き覚えがあるような無いような、そんな男の人の声に呼び止められた。

 声が聞こえて来た方向を見てみると、確かにこちらに向かって手招きをしている人が一人いる。しかしその人の周りには他にも数人男の人が立っていて、みんな笑顔で手を振ってきたりと何やら友好的なアピールをしてきている。


 一応全員見覚えはあるけど、名前どころかどの部屋の職人さんかも思い出せないなー。男の人はおっぱいが付いてないから記憶に残りにくいんだよね……。

 まあいいや、何の用か聞くだけ聞きに行こう。先生たちとの仲を取り持ってくれー、とかそういう不埒な考えをしている輩なら大声でクリス先生を呼ぶまでだ。




 調合部屋の前まで戻って来たところで中から出て来たアデラさんと鉢合わせをした。どうやらお昼を一緒に買いに行こうと思って私を探しに出ようとしていたらしい。


 しかし、その必要はないわ、とアデラさんの手を引いて調合部屋の中に戻る。

 食後におっぱいを堪能させてもらうために膝の上に座らせてもらい、先程の男性職人さん達から貰った食べ物を作業机に並べていく。


「貰った?」


「はい。お礼だって言ってましたねー。何の事だか分からないですけど、確かいい物を見せてもらえたとかなんとか言ってましたね。もの凄く感謝されちゃいましたよ」


 例の何がセーフで何がアウトなのかも分からないロシアンルーレットおにぎりにソーセージと玉子焼き、さらにはサラダとデザートのプリンまで貰ってしまった。お昼代が完全に浮いてありがたい。私のお小遣いはまだまだ残っているが、節約をしておく事に越した事はない。


 レナ先生が言うには借金ももう半分くらいまで減っているとの話だけど、毎日の衣食住にもお金は掛かっている筈だからね。せめて借金を全額返済するまでは慎ましい生活を送らねばなるまい。

 まあ、こんな事を考えているとクリス先生から、子供が何言ってやがる! とか怒られてしまいそうだけどね。ふふ。先生たちに取っては10万20万ゴールド程度では大金と感じないらしいから怖いわ。


「一応鑑定しながら食べよう。いただきます」


「大丈夫だと思いますけどね。いただきまーす!」


 おにぎりの中身は割って確かめますけどね!



 アデラさんは私のことを妹みたいに思ってくれているらしく、先生たちほどではないが嬉しそうに食べさせてくれたりもする。私もあーんして食べさせてもらえるのは完全に癖になってしまっているのでありがたい。子供扱いがこんなにいいものだとは思いもしなかった。


「そういえば、さっきレベルが9になった」


「あ、おめでとうございます。目標まで後1ですねー」


 アデラさんは調合は10まで上げる予定だった筈、その後はどうするんだろう? 所属している魔法ギルドに戻ってしまうんだろうか? 魔法ギルドが何をしている所なのかも今一つ把握できていないんだけど……。

 ううむ、アデラさんのレベルアップは素直に嬉しい事だけど、このおっぱいと離れ離れになるのはかなり辛いなあ。


「アデラさんは調合が10になったら魔法ギルドに戻っちゃうんですか?」


 体を横に向けて、重量感溢れるおっぱいを持ち上げるようにして揉みながら聞いてみる。


「魔法ギルドは親の勧めで入っただけだから、たまに顔を出しに行くくらい。次は調理の予定」


 へー、お父さんかお母さん、もしかしたら両親とも魔法使いなのかもねー、って、調理? 私と一緒の考えだね。


「それならもう職人ギルドに登録し直しちゃえばいいんじゃないですか? 素材の割引もありますし」


 工房内の販売所限定の話だけど、職人登録をしていると一割二割程度の割引サービスが付いているのだ。勿論物によっては一切割り引きなしの物もあるけれど。


「調理はスキルが高いからそうしようとも思ってる。……あ、スノーにはまだ話してなかった」


「はい? 何をですか?」



 おっぱいを揉みながらアデラさんの身の上話の様なものを聞かせてもらえた。アデラさんは簡潔に伝えられる様に話すのでとても分かりやすい。


 まずいきなり驚かされたのが、実はアデラさんは人間ではないという事。突っ込んで聞くと巨人族ジャイアントという種族らしい。思いっきり納得してしまった。

 次に驚かされたのが、巨人族の中ではアデラさんはかなり小柄な方だという事。成人した巨人族の平均身長は男女共に約300cmらしい。さ、3mって私の2倍以上か……。


 巨人族はエルフと同じく自分達の種族のみでの繋がりを大切にしていて、こういった大きな町には滅多に姿を現さない。それで信条は肉体的に強い戦士である事を第一としているらしくて、巨人族と言うにはあまりに小柄で尚且つ魔法の才能を生まれ持ってしまったアデラさんは、両親の勧めもあり大柄な人間として魔法使いの道を歩む事になっていた、筈らしい。


 しかしアデラさんは争い事は好まないとても穏やかな性格なので、どうしても攻撃方法ばかりの魔法の修練に身が入らず、魔法ギルドの人から魔力を余らせているくらいなら物作りのスキルを覚えたらどうだ、と勧められて工房にやって来ていたんだそうだ。誰だか知らないけどありがとうと言わざるを得ない。


 さらに驚かされた事がもう一つあった。アデラさんも私と同じで工房の先生が、鍛冶部屋のシルバ先生が保護者になってくれているみたいだった。そして既に鍛冶のレベルは10になっているという。

 ああ、驚いたのはそのどちらでもなく、シルバ先生の種族がドワーフだという事だ。


 鍛冶仕事と言えばドワーフ! ドワーフと言えば鍛冶仕事! 噂ではシルバ先生は長身で細身のイケメンらしいが……、ドワーフは背が低くて髭もじゃというイメージが強くて本当に驚かされてしまった。

 ちなみにアデラさんは両親に捨てられたという訳ではなく、あくまでアデラさんのためを思って心から信用できるシルバ先生に預けられた、というだけなので安心だ。手紙のやり取りは頻繁にしているらしい。


 巨人族、ジャイアントか……。平均がアデラさんよりさらに1mも高いとなると、そのおっぱいの大きさは一体どれ程のものになるのであろうか!? 胸が熱くなるわ……。

 これは私のこの世界でのやりたい事、目標の一つに巨人族の集落に行くというのも付け足さなければなるまいね。いや、勿論行くだけではなく、生おっぱいを楽しませてもらう、というのが真の目標である。



「それでついこの前の手紙でギルドは好きに変えてもいいって言われた」


 両親からの手紙の話なだけあって少し嬉しそうにしているアデラさん。ちょっと可愛く見えてしまう。


「なーるほどー。ふふ、私も調合が10くらいになったら調理を取ろうかなー、なんて思ってたんです。一緒にできるといいですね」


「調理は子スキルが二個あるし魔法も最低二つ登録しないといけないから高い、また借金が増えるよ。具体的に言うと調理が半額でも3万ゴールドと魔法二つで2万ゴールド。5万。解体とか水質変換とか洗浄とか、全部使う」


「ええ!? 高すぎます!! あ、あー、先の事よりまずは借金を無くさないといけませんよね。でも星二つのをがんがん量産してますから意外と早く全額返済できそうなんですよねー。ふふふ」


「羨ましい」


 大きな手でグリグリと撫でられてしまった! うぐぐ、首が痛いです。



 アデラさんが私のことを妹みたいに思ってるのにも色々な意味納得だね。今度一緒に薬草採取にでも行こうかなー。それで誰も見てない所で……、ぐふふふふふ。




 さーて、難しいお話は終わりにして、アデラさんのおっぱいに集中するとしようか。服の下に体ごと入っていって生おっぱいに吸い付かせてもらおうかな! 今日こそは声を漏らさせて見せるわー!!


「おーい、スノー、昼飯はもう食っちまっ何やってやがんだ!! 吸うならあたいのを吸え!!」


「そうよスノーちゃん! ローズよりママのおっぱいを吸いに来て頂戴! さっき幸せそうに自慢されちゃったのよ?」


「スノー! ローズさんの服を脱がそうとしていたと聞きましたよ! どうして私の服はあまり脱がそうと……、こほん。人前で女性の胸を晒してはいけないといつも言っているでしょう!」

 

「うわあ! アデラさん助けてください!!」


「ふふ。素直に怒られてくるといい」


「そんなー!!」




 これは完全に余談だが、私は男性職人さん達の間ではある意味英雄扱いされているらしい。どういうことなの……。







新たに獲得したスキル、成長したスキルについてはまた次の機会に。


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