その13
生おっぱい揉み放題祭り、じゃなかった、お風呂から上がった私は、今日たった一日の間にめまぐるしく起こった様々な出来事のせいなのかすぐに眠くなってしまい、一足お先に休ませて貰う事にした。
カリンさんも何となく心配だからと、まだ寝るには早い時間だろうに一緒にベッドに入ってくれるという。ありがたくも申し訳ない。
本当に今日一日は色々な事が起こりすぎた。でもその発端と言うか、切欠となったのはカリンさんが私に話しかけてくれた事にあるんだろうと思う。私一人だけなら適当に町を彷徨った挙句、スキルの登録料金を聞いて絶望し、宿の一室で一人ああでもないこうでもないと悩みに悩んでいただろう。
先生たち三人に対してもそうなのだけど、この恩はどうやって返していけばいいんだろうね……。まあ、まず間違いなく返しきれないと思うけど。ふふ。
結果として悩む事に変わりはなかったが、焦りも無い、方向性も気分も全く違うこの悩みなら大歓迎と言ってもいいくらいだ。
唐突だが私は眠る時は全裸派だ、クリス先生もそうらしいので少数派ではないと思う。でもカリンさんがどうしても着てくれと言うので、着慣れないパジャマを着てベッドに入る事になってしまった。私としてはお互い裸でくんずほぐれつといきたいところだったのだけどね。あの素肌の擦れ合う感触もまた実にいいものだ。
ちなみに換えの下着やパジャマはソラ先生がいつの間にか用意してくれていた。どちらもフリフリヒラヒラすぎるのがちょっと気になる、私は一体どこのお嬢様だ……。
先にベッドに入って横になっていたカリンさんにイソイソと近付き、横から抱きつくようにぴったりと身を寄せる。
ううむ、いい匂いがするし柔らかいし温かいし、悪い気分でないのだけど……、ちょっと物足りない。
「カリンさんカリンさん、こっちに体を向けてください。おっぱいが揉みにくいです」
くいくいとパジャマの腕の辺りを引っ張ってお願いをしてみる。
手を伸ばせば充分に届く範囲だけど、やっぱり両手と顔全体で楽しませてもらいたい。
「えー? まったくしょうがない甘えんぼだねスーちゃんは……」
やれやれと呆れる様に、でも笑顔で私を抱き寄せてくれるカリンさん。
やったー! おっぱい枕だー!
さっそく揉みまくりの頬擦りしまくりで楽しませてもらう。完全に眠ってしまうまでこのままで居させてもらおう。
「カリンさんが一番大きいですよねー。アデラさんも凄く大きかったですけどその分体も大きかったですしね」
私の手が小さいのもあるけど、このサイズまでくると揉むと言うより触っているとか押しているだけに近い。
「大きすぎるのもあんまりいいもんじゃないんだけどねえ。まあ、スーちゃんがこうやって喜んでくれるのは嬉しいかな。胸が大きくてよかったって思えるかもね。んふふ」
「ふふ、嬉しいです。でも、もしもカリンさんのおっぱいがぺったんこだったとしても、私はカリンさんのことを今と同じに大好きになってたと思いますよ?」
「こらこらもう! 照れちゃっうってば! そーんな嬉しい事言ってくれてもパジャマは脱がないからね!」
ぎゅっと胸に押し付ける様に抱きしめてくるカリンさん。照れ隠しだろうか? しかし真に残念だ。
「おっぱいだけでも出してほしいです! 舐めたり吸ったり噛んだりしたいんです!」
そしていい声を聞かせてほしいです! ぐふふふふ。
「おっぱいに関する欲望にだけはホントに正直な子だねえ……、あはは。あ、そうだ。ねえねえスーちゃん?」
「あ、はい、なんですか?」
さすがに直線的にはっきり言いすぎたか……。お説教かな?
「ちょっといくつか聞きたい事があるんだけどさ、変な嘘とかつかずに正直に答えてもらえるかな。秘密なら秘密、言いたくないなら言いたくないでいいからさ。その後でならおっぱい出してあげてもいいかもね」
!? 眠気が覚めた!!
「何でも答えます! どうぞどうぞ!」
「凄い食いつき!! まずこれ聞いていい? スーちゃんってマジモンのレズっ娘なの? 甘えさせてあげたいのは山々なんだけどねえ、スーちゃん先っぽも攻めてくるからさ……」
むむむ、もしかして悩ませてしまってたか……! 私とした事が迂闊だった、あまりの素晴らしすぎるおっぱいに我を見失って求めすぎていたか……。
とりあえず揉む手は一旦ストップ。ここは真剣に、正直に話すべきだね。
「えっとですね、ご飯食べてるときはレズっ娘じゃないって否定しましたけど、正直に言うと分からないんです」
「分からない? あー、詳しく聞いてもいいのかなこれ……」
「それは全然構わないんですけど、詳しくって言って自分でも分からない事ですからなんて説明したらいいのかも分かんないんですけどね」
「へ? あ、まさか思った以上に子供なのこの子? えっと、確か自分の年も分かんないんだよね?」
「はい。でもまだ二十年も生きてませんよ。多分ですけど」
前世の年って幾つだったかなあ……? 確か成人はしてなかったと思うけど。
ううむ、眠いからっていうのもあるけど記憶が曖昧すぎるわ。ゲームの世界に入る前に脳とか弄られたんじゃないかこれ。ま、どうでもいいけどねー。
「私より年上の可能性もある訳だ……、ふんふん。あ! これ聞けば一発じゃん! 恋愛するなら、結婚するなら男の人だよね? やっぱ」
ぬ? 恋愛? 結婚? うーん……?
「それも分からないですねー。例えば今カリンさんからプロポーズされたら絶対断りませんよ。カリンさんが男の人でも女の人でも」
「ええ!? 何それ! ああ、私のことがそれだけ大好きっていう事? いやあ、照れちゃうねまったく。んふふ。……あ、そだそだ、私のおっぱいは揉みたいんだよね? 私のじゃなくても大好きなんだよね?」
「はい! 自分より背の低い人の場合はちょっと考えますけど」
「あはは、やっぱただの甘えんぼかな。でもさ、吸ってもみたいんだよね? 冗談でなく」
「はい! クリス先生には吸わせてもらえましたよ!」
「はい、嬉しそうに言わない! くう、分っかんないなあこの子……。逆に自分の、あ、スーちゃんぺったんこだけどさ、私がスーちゃんのおっぱいを触らせろとか舐めさせろとか噛ませろとか言ったらどう思う?」
なぬ!? 私のこのまっ平らな胸をカリンさんが……?
「少なくとも嫌ではないと思いますよ。おっぱいって触られると大きくなるって言いますからね」
自分ではいくら触っても弄っても何とも感じないからね。一度試しに思わずいい声が出てしまうくらい感じてみたいものだ。癖になりそうで怖いけど。
「いや、そういう意味じゃなくて、って、今のはそういう意味にしか聞こえないか……、うーん、こういうのって難しいなあ……。んじゃさ、お尻は? 私のお尻、触ったり撫でたりしてみたいと思う? 触らせろっていわれたらどう思う?」
「は? お尻ですか? 考えた事もないですね。こんなのでよければいくらでもどうぞー」
お尻? お尻に何か魅力でもあるのか……?
つい、お前は何を言ってるんだ? 的な反応を返してしまったのも無理は無いと思う。
「あ! ああー!! 初めっからこっち聞いとけばよかったんじゃん! よかったー、この子ただの子供だわ……」
むむむ? なんか釈然としない物を感じるぞ……。
「試してみないと何とも言えません! 触らせてください! さあ!!」
「いいよいいよー、んっふっふー。いやー、これで安心して眠れるわー! あ、裸でくっ付いて寝たいんだっけ? 先に脱いじゃおっかー。はいバンザーイ」
がばっと起き上がってパジャマを脱ぎ捨て、さらに私をも脱がしにかかるカリンさん。
脱がすのは大好きだけど脱がされるのは恥ずかしい! あ、下は自分で……、きゃー!! くそう! 何故かすっごく負けた気分!!
いや、私がここでお尻の魅力に開眼すればいいだけの話じゃないか。簡単に許可を出し、さらに裸同士になった事を後悔させてやる!!
さわさわさわ。
「ひゃー! ぞわぞわする!! どう?」
柔らかくてスベスベだね、うん
さわさわ。
「スーちゃん? 無言は怖いからね? 早まったか! 前は触っちゃ駄目だよ!!」
いや、前とかそれこそどうでもいいですから。うん……、柔らかくてスベスベだね。
さわ。
「あ、止まった。やっぱりね。はい感想をどうぞ! んふふ」
くっそう! 負けたー!!
「柔らかくてスベスベなだけでした! 触り心地は確かに嫌いじゃないですけど、それだけでしたねー。頬擦りしたり舐めたりするのはちょっと抵抗があります」
嬉しいとか、たまらんのう、とか、うへへへへ、とかいう気分には一切ならなかった!
「だからそういう言い方しちゃ駄目だって……。ま、性的な目で見てる訳じゃないんだね。単純におっぱいが大好きなだけかー。んふふ」
あー、それもどうなんだろう? 愛し合うとかエッチな事をしたい訳じゃないのは確かだけど、おっぱいを揉む事だって充分いやらしい事だもんねえ……。そこはちゃんと分かってるんですよ。
まあ、私は自分が大好きなおっぱいを揉んで、それに加えて恥ずかしがったり感じちゃったりする相手の反応を見てさらに楽しんでるっていう訳であって、お尻とかアソコとかは自分が触って楽しめないから触る気がしないだけなのかもね。反応があまりにいい人だったりすると触りにいく可能性も出てくるかもしれない訳で……。あれ? そうなると私って結構怪しいな……。
ぶっちゃけ今カリンさんにエッチしようって迫られたら絶対断らないだろうし……。ぐぬぬ、自分のことなのにさっぱり分からないね。いや、自分のことだからこそ分からないのかもしれない。
ふむ、とりあえずカリンさんが上機嫌だし、何故か負けた気分がするけど本当のところ悪い気は一切しない。眠気もまた戻って来始めてるしこれくらいで考えるのはやめにしよう。
……とでも言うと思っていたのか? てりゃっ!
「にゃっ!! ちょ、こ、こらっ! 尻尾は掴んじゃ駄目!! 油断してたー!!」
さっきから機嫌良さそうに動いてたのがくすぐったくて気になってたのよ!! そして、くらえ必殺!
「うひっ! 逆撫ではやめて!! ひょわわわわわわ」
勝った!! ……えっ、拳骨グリグリはレナ先生の必殺技じゃ……、しま、っあー!!!
「またくもう! 獣人の尻尾は敏感なんだからいきなり掴んだりしない! 次は怒るからね? 分かった!?」
「は、はい! ごめんなさい! もうしません!!」
「分かればよろしい。……んふふ、ホントはさ、もう一つ大事な事聞こうとしてたんだけどさ、でもなーんかもう聞く空気じゃなくなっちゃったなあ……」
「はい?」
「恥ずかしい話なんだけどね? 私がここにいる意味ってあるのかなーってさ」
「えー? 私はいつまでも一緒にいてほしいですけど……」
「だって工房の先生が三人も保護者になっちゃったんだよ? 私なんて完全にお役御免じゃん。最初はさ、不安そうにキョロキョロしてるスーちゃんを助けてあげたいって思ったんだよね。でももうスーちゃん完全に助かっちゃったでしょ? 冗談抜きで一生安泰だよマジで」
あ……、ああ! そういう事か! つまりそれは……。
「カリンさんはもう私の面倒なんて見たくないって」
「違う!!!」
「わぅ! び、ビックリしました……」
大声を上げて起き上がるカリンさん。その勢いでぶるんっと揺れる大迫力のおっぱいに目が釘付けになってしまう。
って、あれ? 違うんだ?
「あ、ごめんごめん、今のは私の言い方が悪かったね。んふふ」
カリンさんはそう謝るとベッドに体を倒し、また私を抱き寄せてくれた。
……吸い付きたい。でも今は我慢しろと誰かが囁いている気がする。
「先に言っとけばよかったね。私はスーちゃんのお姉ちゃんとしてここに住みたいの! でもさあ、やっと駆け出しを抜けたくらいの冒険者に何ができるんだって思っちゃってさー。自分だってまだまだやらなきゃいけない事が沢山あるのにさー。ってね?」
確かにカリンさんは冒険者、そして私は調合職人(見習い)。今日は案内として一緒に行動してもらえてたけど、明日からはその意味もあんまり無くなっちゃうのか。それは完全に頭から抜けちゃってたわ。
日中は基本別行動で、夜家に帰って来た時だけお姉ちゃん顔するのはどうなのか? って言いたいんだろうね。ふむふむ。
「それなら、それこそ家族の一員として一緒に暮らしちゃえばいいんじゃないですか? それに、レナ先生が強制的に決めちゃったんですからいいも悪いもないんです! 私はカリンさんが一緒だと嬉しいです! 一緒じゃないと嫌です!!」
うっひゃー! 恥っずかしー!! 今の私、多分顔真っ赤だ!
とりあえずおっぱいに潜り込んで誤魔化す!
「うん、そうだよね……、ありがとスーちゃん。毎日一緒に行動するってのは無理だと思うけど、たまに一緒に買い物に行くだとか、町の外に採取に行く時だとか、他にも一緒にやれる事はいくらでもあるよね。でもそこはカリンお姉ちゃんが、って言ってほしかったなー。んふふ。」
調子が戻ったなカリンさんめ……。ならばよし!
「あと、私は調合に一段落付いたら冒険者の真似事だってやったりしてみたいんですよ? 魔法使いにも憧れますしね。調合はあくまで生活費を稼ぐ手段の一つでしたからね」
「うんうん、一緒に冒険者ギルドで依頼受けたりとかね! スーちゃんはエルフだからきっと凄い魔法使いになれるんじゃないかな? っはー、ホントに恥ずかしい話になっちゃったわこれは……。んふふ。さ! 寝よ寝よ! ほーらほら、揉んでも吸ってもいいから」
「はーい! もう眠いですからこのままおっぱいの間で寝ちゃいますね。おやすみなさいカリンさん」
「んふふ、おやすみスーちゃん。……噛むのは駄目だからね?」
「残念です。ふふふ」
NEW!
スノーはお尻に興味は無い。
でも相手の反応によっては……?
獣人は尻尾が弱点?
十三話も掛かってしまいましたが、これでログイン初日のお話は終了です。第一部完と言ったところでしょうか。
次回からは少しだけ時間が飛び、やっとゲームらしさが出て来る、かもしれません。
その次回の投稿日はいつになるか分かりませんが……
これからもよろしくお願いします。おっぱいおっぱい。




