異次元作り隊+αが「シンデレラ」をやると、こうなる。
《異次元作り隊+αメンツ》
〇異次元作り隊員
・広地 永久
・黒闇 結羅
・HARISS
〇+α
・龍籠 零兎
《配役》
◎シンデレラ
龍籠 零兎
◎王子
HARISS
〇継母
黒闇 結羅
〇姉1・2
広地 永久
HARISS
〇魔法使い
広地 永久
ナ(結羅):昔々、あるところに……とゆー、めんどくさい前フリはおいといて。
ナ(HARISS):シンデレラは今日も、継母達に苛められています。
シンデレラが健気に床磨きをしていると、継母達がやって来ました。
「……ちょっとシンデレラ? ココ」
継母は、人差し指で窓枠をこすります。
「ホコリが沢山積もってますわよ?(黒笑)」
指先についたホコリを見、シンデレラに笑いかけました。
「すみません……。(何? 何なの!? 姑がいるっ)」
シンデレラが下手に出たのをいいことに、姉達がここぞとばかりに、シンデレラに雑用を言いつけます。
「そこの掃除が終わったら、次は皿洗いよ」
「早くしなさいよね。(クスクス)」
ナ(HARISS):あー……。すっげー苛められてますねー。ま、しーらね。
ナ(結羅):数日後、突然ですが、舞踏会の招待状が届きました。継母達は大騒ぎです。
【↓地出しまくりTIME↓】
「シンデレラー、あのドレス、どこだったっけー」
さっきまでの女口調はどこへやら。ドレスの裾をたくしあげ、男臭く城内をドタドタと歩き回っています。
「シンデレラー、僕の髪飾り、壊れちゃったぁー(泣)」
こちらの姉は、僕っ娘だった模様。さっきまでのツンツンした態度はどこへやら。シンデレラにすがって泣きじゃくっています。
「えーと、姉さんのドレスはそっちで、髪飾りはぁー……」
「舞踏会……めんどくさっ」
吐き捨てるように聞こえた継母の言葉は、スルーすることにする。
ナ(永久):ちょっ……皆さん!? 本番中に地出しは、えぬじーですよ!?
いち早く異変に気づいたのは永久さん。
『えぬじー』が日本語発音なのが惜しい。
「「「はーーい」」」
「「……チッ」」
ナ(永久):舌打ちしたの誰だぁっ!?
「まぁまぁ、そうイラつくなって」
男臭い姉が、ナレーションに正論を言う。
「そうですよ。早く進めましょう」
姉に同意な継母さん。
永久さんは気づいていたのだろうか、この二人が舌打ちの犯人だという事に。
ナ(永久):……っ。んっん!!
えーと、そしてシンデレラは優しいので、継母達の髪をすいてあげたり、ドレスを一緒に選んであげたりしました!(←半ばヤケ)
そして、待ちに待った舞踏会の日。
迎えの馬車に乗り込んだ継母達は、シンデレラに留守番を言いつけます。
「留守番、頼みましたよ?(黒笑)」
継母がシンデレラに満面の笑みを向けます。
「わ、分かりました」
この緊張した雰囲気をぶち壊すように、突如、元気な声がシンデレラにかけられました。
「シンデレラー、行ってくるねー!」
「シンデレラー、ばいばーい!」
馬車から身を乗り出して、ブンブンとシンデレラに手を振っています。
「……う、うん」
当のシンデレラは、若干引きぎみ。
ナ(結羅):継母達の乗った馬車はどんどん遠ざかっていき、見えなくなってしまいました。
「私も、舞踏会に行きたかったなぁ(棒読み)」
嗚呼、なんという事でしょう。
かなり重要なセリフを棒読みするシンデレラ。
「可哀想なシンデレラ。僕が魔法をかけてあげよう☆」
棒読みで、行きたかったと嘆くシンデレラは、可哀想な分類に入るのだろうか。
ナ(結羅):魔法使いが勝手に魔法をかけると、シンデレラは素敵なドレス姿に変身しました。
「ありがとう! 魔法使いさん!」
予想外の事態に、シンデレラは『ラッキー』と連呼しています。
そんなシンデレラに、魔法使いが、ひとり神妙な顔つきになりました。
そして、シンデレラの頬に触れ、見つめました。
「とても……似合って」
「魔法使いさん、行ってきまーす!」
「……あ、あぁうん。行ってらっしゃい」
シンデレラ、人の話は最後まで聞こう。
力なく笑った魔法使い。
……ぐっじょぶ。
ナ(結羅):こうしてシンデレラが会場につくと、王子様と目が合いました。
ナ(永久):……えぇ、そりゃぁもう、バッチリと?(←ヤケ)
しかし、本人は。
「……あの人、ダレだったっけなぁ。見たことはある……気がするんだけどなー」
すっかりパニックの模様。
そんなシンデレラに王子がかしづいて、手にキスしました。
「……一緒に踊って頂けませんか?」
ナ(結羅):シンデレラは勿論……。
「……ごめんなさいっ! 知らない人についてっちゃダメって言われてるの!」
「「「えーーーー!?」」」
えーーーー!? っと、失礼。
その場にいる人全員が、アホみたいに口をあけて、シンデレラが走り去るのを見つめていました。
これには王子もビックリ。
ナ(永久):え、えーっと、シンデレラはその場から逃走。残された王子、残念ーーっ!
シンデレラは階段を降りていく……と。
「いたっ!? ……まぁ、いーや!」
ナ(結羅):おーっと、階段の粘着テープによりガラスの靴が脱げたぁー! が、そのまま走る! どんだけ王子が嫌なんだ、シンデレラっ!
「ヒデェな、オイ」
無駄に愛想のない王子。仮面が取れたようです。
ナ(永久):いつの間にか王子がきて、彼女の残していったガラスの靴をひろいあげるーっ!
「あ、もう実況いいから。」
ナレーターを一蹴して、愛しいあの人の残していった靴を見つめる王子。
「……あ。(ニヤリ)……イイコト思いついちゃった♪」
ニヤリと意味深な笑みを浮かべる王子。
……変態に見えなくもない。
ナ(結羅):次の日、国中に御触書が出ました。内容は……。
『龍籠零兎、見たらすぐに城まで来い。』
ナ(永久):……って呼び出し!? チンピラの呼び出しじゃないのか!?
途中で乱入した永久さんを、物理的に黙らせる結羅さん。
手慣れて見えたのは、気のせいだと思いたい。
ナ(結羅):……まぁ、素直なシンデレラは、城まで出かけて行きました。
「なんの用ですかー」
「……ちょっとこい」
ナ(結羅):うわーキレてるー(棒読み)
ナ(永久):シンデレラが少し近寄ると、王子はその腕を引き、抱きしめました。……ってえぇ!?
「……俺、お前の事……」
次の瞬間、シンデレラが突如、笑い始めました。
原因は……王子。
「俺の事不審者扱いだなんて、いー度胸じゃねーかよー」
これでもかとシンデレラをくすぐる王子。
「きゃははは! や、やめてぇ〜!」
ナ(結羅):……。
こうしてくすぐり合戦をした二人は、めでたくゴールインしましたとさー。
めでたしめでたし♪
良いんでしょうか、こんな終わりで。
永久「よくないよくない! 僕が零ちゃんをオトすつもりだったのに!」
結羅「まぁ、いいじゃないですか」
HARISS「うんうん。おしまーい」
零兎「……(苦笑)」
『異次元作り隊+α』は、今日も元気に異次元を作り出していましたとさ☆