影が代償を求める時
いくつかの戦争は、鬨の声ではなく、
小さな一歩で始まる。
世界は、それが聞こえなかったふりをする。
「安全」の名の下に決断が下されるとき、
後退は裏切りとなり、
躊躇いは罪となる。
この段階では、
誰が正しかったかは問われない。
他の者が倒れた時、誰がまだ立ち続けているかが問われる。
闇の中で動いていたもの…
今、その代償を請求し始めた。
第一幕:山小屋
小屋には重い沈黙が満ちていた…
山頂に積もる雪よりも重い沈黙。
ヤズンは何も言わなかった。
炎を見つめていた…まるで炎も彼を見返しているようだった。
彼の胸の中には:
会ったこともない男への、痛いほどの憧れ
自分でも認めたがらない恐怖
彼が恐れていたのは、自分が直面するものではなかった…
直面した後に、自分が何になるかだった。
山々は静かだった。
世界は静かだった。
まるで万物が、たった一つの言葉を待っているかのように。
その時…
キナンが沈黙を破った。
キナン:
「ヤズン…お前の父は英雄ではなかった。
ただの男だった…最も暗くない道を選ぼうとしただけの。」
(一瞬、炎の弾ける音だけが聞こえる)
「だが、いくつかの道は…
どれだけ闇を避けようとしても…
必ず戦争の門へと続く。」
第二幕:死の谷 – 決戦の時
世紀の塵を運ぶ風が吹き荒れる。
ハマンが立ち、その背後には戦の絵巻のような布陣:
カグチ族将軍(目に火山の炎)
ツシマ族将軍(地を撫でる両手)
リクーザ族将軍(顔の空に怒りの稲妻)
ユキナラ族将軍(息を包む霜)
クラミ族将軍(背後に伸びる影)
カザミ族将軍(後方で静かに…見守る)
ハマン(最後の交渉の調子で):
「リース…退け。指揮権を譲れ。血を流さずに済む。」
リース(目に届かない微笑み):
「最初からこれがお前の計画だったのか、“兄弟”?
風が強くなり、衣を翻し剣を現す。
ハマン:
「個人の感情ではない。周りを見よ。」
カグチ将軍:
「敬意を以て申す…貴殿の決断は帝国の安定を脅かす。」
リース:
「どの帝国の話だ? お前たちの帝国か…それとも民の帝国か?」
ツシマ将軍:
「証拠のない告発だ!」
リース:
「最高指導者に対するクーデターのためにここに立っていること…
それが最大の証拠だ。」
リクーザ将軍(叫ぶ):
「貴様は無能な指揮官だ!感情的だ!」
リース(短く冷たい笑い):
「滑稽なのは…私を感情的と非難する者が…
それ自体、満たされない貪欲さを持っていることだ。
世界の全ての財宝でも足りないだろう。」
ユキナラ将軍:
「名誉ある撤退を。ハマンの方が統治にふさわしい。」
(リースはハマンを見つめる…長く…埋もれた友情の年月全てを込めて)
クラミ将軍:
「イラマザの安定のためなら…
悪魔とでも手を組む。」
リース(悲しげに首を振る):
「ならば…お前たちは地獄を選んだ。
その道を示せ。」
第三幕:爆発 – 映画的シーン
クローズアップ: リースの目が閉じる…そして開く…赤く染まる。
ワイドショット: 黒白のオーラが爆発。大地が裂ける。
クイックショット: ハマンが叫ぶ「注意しろ!この力は未だ見たことがない!」
360度ショット: リースが消える…
スローモーション: 突然、リクーザの前に現れる。
エフェクトショット: 一撃 – リクーザが飛ぶ – 岩に衝突 – 岩が砕ける。
クラミ将軍の顔: 目が驚愕に見開かれる。「この速さは何だ?!」
(将軍たちが一歩…二歩…後退する。円が広がる)
第四幕:人間の代償 – モンタージュ
イラマザ首都:
シャミル(執務室で):茶を飲む…突然凍りつく。「何か恐ろしいことが…」
ハスミ族将軍(慌てて入る):「クーデターだ! ハマンと将軍たちが死の谷に!」
シャミル(即座に立ち上がる):「手遅れになる前に彼の元へ!」
首都郊外 – ラヒールの氏族:
ヒカリ族将軍の兵士が人々を家から引きずり出す。
ヒカリ将軍(真昼に暗くなる空を見上げる):「ハマン…お前を甘く見ていた。リースより危険だ。」
フラッシュバック – 秘密会議(昨夜):
(同じ計画の場面…ハマンが任務を分配…ヒカリが人質確保に派遣…カザミが待機地点へ)
現在に戻る – ヒカリ将軍:
「我々がしていること…赦されぬ罪だ。」
第五幕:死の谷 – 天変地異
真昼の空が…暗転する。
鳥が逃げる。野獣が駆ける。塵が谷を覆う。
リース(オーラが膨張しながら呟く):
「父上…許してください。あなたが築いたもの全てが…
崩れようとしています。だが、残されたものを奪わせはしません。」
第六幕:人間性の情景 – 至る所で
ザラン宮殿:
ラヒールが父に食事をさせている…手を止め…胸に手を当てる。
「胸が…痛みます。リース…神よ、お守りください。」
老人が彼女を見つめる…目に静かな悲しみが溢れる。
(彼が…この破壊の間接的な原因であることを知っている)
首都の街路:
少女が空を指さす:「ママ!空見て!」
母が彼女を引っ張る:「逃げるのよ!」
老人が跪く:「最後の審判だ…」
理解できずに泣く子供たち。
谷への道中:
シャミルとハスミが急ぐ。
「災害が全イラマザを襲う!」
「ハマン…勝つために大地を焼き尽くす!」
森の中 – 人質:
兵士が氏族を押しやる。
泣く子供たち…よろめく大人たち。
ヒカリが彼らを見…そして空を見上げ…
「我々は…無辜の者の頭蓋骨の上に未来を築くのか?」
第七幕:戦闘 – 破滅の舞踏
ユキナラが氷を放つ – リースの足を絡め取る。
リース(氷をガラスのように砕く)。
ツシマが背後から掴む – 大地の握り。
クラミが闇の剣で斬る – 虚無からの刃。
リース(叫ぶ) – エネルギーが爆発:
ツシマが吹き飛ぶ。
闇の剣が折れる。
カグチ(叫ぶ) – 完全な火山の拳。
リース(稲妻のように動く) – 回避 – 手を掴む – 捻る – 地面に叩きつける – 足を胸に置く。
リース(残りの者たちを見る…オーラが咆哮する):
「これが全てか…イラマザの“守護者”たちよ?」
沈黙。
衝撃。
六人の将軍…と一人の英雄が立ち続ける。
第八幕:現在に戻る – 山小屋
炎が揺らめく。
ヤズン(突然立ち上がる…目が輝く):
「あれは…凄まじかった。」
キナン(悲しげな微笑み):
「ただ凄まじいだけではない…彼は違っていた。
勝つために戦ったのではない…破壊を最小限にするために。」
ヤズンが拳を握りしめ…骨が軋む。
キナン:
「そしてその瞬間から…
まだ終わっていない戦争が始まった。
今なお…お前の決断を待っている戦争が。」
ヤズンは自分の手を見つめ…
そして戸口を見る…
そこに、彼の運命への道が始まっている。
炎が突然消える…
しかし火花は瞳に残る。
第92章 終わり




