過去の息吹と未来の轟きの間
章と章の間に、息遣いが一瞬止まる…
時間そのものが息を潜めるように。
人生の章は、棚に整然と並べられた本として読まれるのではなく、
古木の葉のように…
落ちて、その下に新しい根を生やす。
エルマザは…
決して石や宮殿ではなく、
肉体を探す一つの思想だった…
短い答えを待つ長い問いだった:
「九本の蝋燭が互いに支え合う時、何が起きるのか?」
そして今…
その誕生を知った後、
より難しい問いの時が来る:
思想は、思想を恐れる世界でどう生きるのか?
帝国を築いた血は…
歴史の頁の上でまだ乾いていない。
むしろ、今も問いを流血させ続ける:
王国は約束で築かれるのか…
それとも囁きで崩されるのか?
この章で…
私たちは知るだろう、最も偉大な戦いは
脆い橋の上で戦われたのではなく…
心と心の間の信頼の橋の上で戦われたことを。
そしてエルマザに対する真の危険は
剣を携えた軍隊から来たのではなく…
疑いを抱いた沈黙から来たことを。
なぜなら、暖炉の火は…
衰えるかもしれない…
しかし灰の下の燃えさしは…
より激しい燃焼を準備しているから。
覚悟せよ…
夢が責任に変わる様を…
同盟が試練に変わる様を…
過去の栄光が…
現在の弱さと向き合う様を。
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第一幕:宣言の反響
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エルマザの空で…
紫蝋で封じられた手紙を運ぶ白鳩が
山も川も越えて飛んでいく…
自分が「前」と「後」で世界を分ける
前兆を運んでいるとは知らずに。
そして大地の七つの角で…
秘密の通信線が震え始め
隠れた目が大きく見開かれ
心臓が尋常でない速さで鼓動する。
言葉が放たれたからだ:
「エルマザは…もはや部族ではない。
エルマザは…帝国となった。」
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第二幕:カグーラ帝国 - 紅の間
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(世界の南)
黒大理石の壁
火山の火の海を見下ろす窓
そして一歩ごとに震える床…
カグーラの統治者がサハンサル石の玉座に座る
首の血管がロープのように膨れ上がり
彼が咆哮する時…机の上の杯が割れる。
使者(震え、目は床に向けたまま):
「閣下…北方からの報せが…」
統治者(指だけで合図する):
「語れ。」
使者(乾いた唾を飲み込む):
「九つの部族が…団結しました。
自らを…帝国と宣言。
名付けて…エルマザ。」
沈黙…
そして…
統治者が突然立ち上がる:
「何だと?!」
言葉が広間を揺らす…
蝋燭が一斉に消える…
統治者(怒りに声が震える):
「くそっ! どうしてあの野蛮人どもが理解し合える?!
狼が檻を建てて王国と呼ぶとは?!」
使者に向かって歩む…
一歩ごとに…雷鳴…
統治者(使者の顎を強く掴む):
「蟻が山を作ったと信じろと?!
烏が法廷を開いたと?!
鼠が王を選んだと?!」
使者を乱暴に押しのける…
統治者:「我が前から消え失せろ! お前とお前の惨めな報せともに!」
使者が逃げる…広間の扉が地獄の口のように閉じる…
統治者(壁の地図を凝視する):
「九つの部族…九つの能力…
統一された?」
声が突然低くなる…危険な囁きとなる:
「これは…帝国ではない。
これは…時限爆弾だ。
唯一の疑問は…
最初の犠牲者は誰か?」
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第三幕:ヒリオス帝国 - 北の塔
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(世界の北)
白い雪が全てを包み
青い冷たい光が高い窓から差し込み
沈黙…沈黙が声が生まれる前から窒息させる…
ヒリオスの女統治者がツンドラを見下ろす窓前に座る
底知れぬ青い二つの目
柔らかな両手…氷の握力を隠している。
参謀(威厳をもって):
「陛下…南方からの報せが…」
女統治者(振り向きもせず):
「エルマザ…でしょう?」
参謀(驚いて):
「どうして…?」
女統治者(窓の白鳩を軽く指さす):
「鳥は使者より先に報せを運ぶのよ、参謀殿。
だが…続けて。」
参謀:
「九つの部族が一つの帝国の名の下に団結しました。」
女統治者(目に届かない微笑みを浮かべて):
「団結した? それとも…集められた?」
参謀:
「違いは何ですか、陛下?」
女統治者が立ち上がる…冷たい窓ガラスに触れる:
「団結…地面を覆う雪のよう。
美しく…均一に見える…
しかしその下には…鋭い岩、飢えた狐、死んだ根がある。」
ようやく振り向く:
「私の挨拶を…そして白いバラを送りなさい。
彼らに我々が歓迎していると思わせなさい。」
参謀:
「白いバラ? しかし…」
女統治者が遮る:
「我々の文化では白いバラは…葬儀で贈られるもの。
我々の挨拶を…微笑みで飾られた死の前兆とさせなさい。」
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第四幕:ファルドリン帝国 - 防衛の間
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(世界の西)
壁には武器…
大きな地図に色とりどりのピン…
そして皺だらけの顔をした軍人たち…
ファルドリンの軍事指揮官が地図に新たに置かれた紫のピンを凝視する:
「エルマザ…帝国。」
乾いた笑いを漏らす:
「犬が自分に鈴を付けて『私は獅子だ』と言うようなもの。」
若い将校:
「ですが報告によれば…元素能力が…」
指揮官(机を叩く):
「能力は帝国を築かない!
規律が築く! 戦略が築く! 歴史が築く!」
剣を抜く…薄暗い光の中で輝く:
「奴らは…火で遊んで焼けなかった子供に過ぎない…
太陽を発明したと思い込んでいる。」
別の将校:
「どうすればよいのですか、閣下?」
指揮官(鋭い音を立てて剣を鞘に収める):
「待つ…
全ての新興帝国は…
二つの罪と共に生まれる:傲慢…と恐怖。
そして我々は…どちらが先にそれを殺すか見届ける。」
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第五幕:ジノーラ帝国 - 星の部屋
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(世界の東)
巨大な望遠鏡…
天井には星図…
香と古い紙の匂い…
ジノーラの賢者が部屋の中央に座る…
閉じた二つの目…しかし見える者は見えないものを見る。
弟子(熱心に):
「師よ…報せが…」
賢者(手を上げる):
「知っている…新たな帝国。」
目を開ける…瞳のない白い二つの目:
「今夜の空に…新たな星が生まれた。
小さい…しかしその輝きは奇妙だ。
まるで…一つの星ではなく…
九つの星がくっついたかのよう。」
弟子:
「これは良いことですか、悪いことですか?」
賢者(ため息をつく):
「天は『良し』も『悪し』も知らない…
天が知るのは『均衡』だけだ。
そしてこの新たな星は…
全天の均衡を揺るがすだろう。」
紙を取り出す…書き始める:
「統治者への手紙…
彼に言え:金星が突然現れる時…
それは新たな夜明けか…
あるいは…全てを食い尽くす嵐の前兆か。」
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第六幕:部族の集会 - フラッシュバック
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(ザラン広間 - 後継者決定の瞬間)
ハルン(九人の族長を見つめる):
「待て…最後の一事。」
ネムロドが前に進み、ハルンが紹介する:
「これは我が弟…私の副官となる…つまり後継者だ。」
カグチ部族長が突然立ち上がる:
「彼は陛下の後継者に値することを証明せねば!」
他の族長たち(叫ぶ):
「そうだ…その通り!」
ハルン(落ち着いて):
「諸君の目には何が証明となる?
知的能力か…それとも身体的能力か?」
カグチ部族長:
「無論…両方だ!」
ハルン(微笑む):
「知的能力と適性については…私が保証する。
身体的能力については…」
ネムロドを見る…
ネムロドがかろうじて見えるほどの一瞬で頷く…
カグチ部族長の背後に…
カグチ部族長が驚愕する…
他の族長たちが振り向く…
ハルン:
「これで十分か?」
一同:
「わずかしか示さなかった…」
ネムロドが…
恐るべき強力なオーラを放つ…
一同が呆然とする…
ハルン:
「まだ異議を唱える者はいるか?」
全族長(声を揃えて):
「一人が…その強さを証明した。」
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第七幕:死の谷 - 別のフラッシュバック
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(脆い橋渡り直後)
リース(微笑む):
「ハーマン…少し戦ってみないか?」
ハーマン(同じく微笑む):
「ああ…そうしよう。」
二人が素早い攻防を開始…
リースが脚で蹴る…
ハーマンが手で受け止め、後退する…
ハーマン(呟く):
「くそ…足が重いと感じた。」
リース(笑う):
「素晴らしい…ハーマン、君は本当に強い。」
ハーマン:
「いや…君こそ強い。」
二人が攻防を続ける…
一撃ごとに…一動作ごとに…
敵意ではなく…
二人が話す新たな言葉…
ハーマン(突然止まる):
「もういい…疲れた。」
リース(手を差し伸べる):
「明日…また新たに訓練しよう。」
ハーマン(その手を取る):
「明日…」
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第八幕:エルマザ - 新宮殿 (現在)
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ハルンがバルコニーに立ち…
地平線を見つめる…
ネムロドが傍らに。
ハルン(静かに):
「聞こえるか、友よ?」
ネムロド:
「風だけが聞こえる。」
ハルン(首を振る):
「いや…雨前の雲の轟きが聞こえる。
遠い王国の扉の軋みが聞こえる。
彼らの沈黙が聞こえる…それはどんな叫びより大きい。」
ネムロド:
「これを予期していた。」
ハルン:
「全てを予期していた…
ただ一つを除いて。」
ネムロド:
「何だ?」
ハルン(胸に手を当てる):
「それがどれほど重いことか…
民の希望を…
肩に背負うこと。
そして全世界が…
我が没落を願っていると知りながら。」
ネムロドがハルンの肩に手を置く:
「だから…帝国は石で築かれたのではない。
築かれたのは…君のような人々によってだ。」
地平線上に…
黒い雲がゆっくりと動き…
太陽がその背後に隠れる…
まるで目を閉じるように…
来るべきものから。
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第九幕:山小屋 - 現在
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火が次第に衰える…
影が壁に長く伸びる…
沈黙がより深くなる…
イザン(熱心に):
「カイナンおじさん…続けてください…」
カイナン(ため息をつき、夜明けが始まる窓を見る):
「行きなさい…眠りなさい。
そして明日…君の先祖の物語の続きを話そう。」
イザン(優しく抗議する):
「でも…」
カイナン(優しくしかし断固として遮る):
「歴史…は一夜ですべて語られるものではない。
記憶…は聞いたことを消化する時間が必要だ。
行きなさい…明日に備えなさい…
次章は…もっと難しい。」
イザン(ゆっくり立ち上がる):
「はい…お休みなさい。」
カイナン(消えゆく火を見つめる):
「今夜は…静かな夜の最後かもしれない。」
イザンが去る…
カイナンは座ったまま…
まだ冷めていない灰を見つめる…
カイナン(独り言を呟く):
「いつ話そうか…
私が語るこの歴史が…
単なる物語ではないことを?
むしろ…警告なのだということを?」
火がついに消える…
闇が小屋を満たす…
しかしカイナンの胸中で…
古い炎が再び燃え上がる…
【第86章 終わり】
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