↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
イザン:血の継承  作者: Salhi smail


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

43/172

影が動き出す

これまでの出来事の後──

指揮官アドナン・カグチ、アミール・リコザ、ナダ・ヒカリ、アナス・コラミの四人で構成されたチームが、

シーグラン捜索の任務を終え、首都への帰還命令を受けた。


帰還の途中、彼らはアルマザ帝国領内のとある村に立ち寄る。


村に入った瞬間、アドナンは異様な空気を感じ取った。

村人たちは彼らの姿を見ると、言葉を交わすこともなく家へ逃げ込むのだ。


アドナン:「この村……何かがおかしい。以前はこんな雰囲気ではなかった。」

ナダ:「どうかしましたか、先生?」

アドナン:「この村は“タジール”と呼ばれている。

帝国でも最高級の革を生産し、腕の立つ職人たちで有名だ。

多くは首都で働いているはずだが……」


不穏な沈黙の中、彼らは首都へ向けて再び歩き出す。

その頃、高い崖の上。一本の大樹の影から、三人の謎の人物がチームをじっと見下ろしていた──。


場面は変わり、アルマザ帝国軍の要塞。

将軍ライデン・リコマは執務室で報告書に目を通していた。


ノックの音。


部下:「将軍、使者が入室を求めています。」

ライデン:「誰だ?」

部下:「名乗ろうとしません。ただ、“将軍への届け物”があると。」

ライデン:「……通せ。」


フードを深くかぶった男が入室し、静かに頭を下げる。


謎の男:「今月分の“お届け物”です、将軍。」

ライデン(受け取りながら):「よかろう……下がれ。」

(一瞬沈黙の後)「待て。次からはもっと慎重に動け。

これ以上、我々に疑いの目を向けさせるな。

次回はこちらから時間と場所を指定する。」

謎の男:「御意、ライデン将軍。」


男は音もなく部屋を後にした。


首都の政庁では、アドナンが任務報告書をアーダへ提出していた。


アドナン:「やあ、アーダ。ラーカンはどこだ?」

アーダ:「病院で療養中さ。少し前に報告内容を口述してくれたよ。」


――フラッシュバック。

ラーカンがアーダに出来事を語る中で、

アドナンはイザンの変貌とシャーメルの言葉を思い出していた。


「イザンの中にある力……それは彼自身を壊しかねない。信じてくれ、アドナン。」


アドナン:「ラーカンは大丈夫なのか?」

アーダ(苦笑しながら):「問題ないさ。

どうやら看護師たちの優しさに惚れ込んでしまったみたいでね。

しばらく退院する気はなさそうだよ。」

アドナン:「ははは……。」


場面は病室へ。

包帯を取り替える看護師に、ラーカンは顔を赤らめながら小声で呟いた。


「……なんて心地いい時間なんだ。」


アドナン:「敵はどうだった?」

アーダ:「強敵だったよ。報告を提出したら詳しく話す。」

アドナン:「そうか……ところで、“タジール村”について報告しておきたいことがある。」

担当官:「タジール? 何かあったのか?」

アドナン:「村人が異様に口を閉ざしていた。何かを隠しているような……。」


一方その頃──

死の谷では、シーグランが地面に寝転がっていた。

ハーマンが彼の腹を蹴り上げる。


ハーマン:「起きろ! 寝ている暇などない!」


そして別の場所。

シャーメルの後を、微笑みを浮かべたイザンがついて歩いていた。

二人が滝の前に立ち止まると、シャーメルは静かに口を開いた。


「イザン……話しておかなければならないことがある。

“黒き暁”の構成員を、試験中に惨殺したのは……お前だ。」


イザンの瞳が大きく見開かれる。


「な……何だって!? シャーメル先生!?」


――そして、物語はここで幕を下ろす。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。