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18・使われなかった理由

 アカン…最近やる気が落ちてきとる…。

 千尋の自宅アパートの一室にて、アスルは本を読んでいた。読んでいるのは千尋の教科書である。

「出来たよ、アスル」

 其処に盆に夕食を乗せた千尋がやって来た。千尋は料理をテーブルに乗せていく。

「今日はアスルのお金のおかげで、何時もより良い食材が買えたんだよ」

 そう笑いながらアスルに告げる千尋。

「……」

 アスルは千尋が自分があげたお金を使っていない事を知っている為、それが嘘であると見抜いていた。

「どうしたの? アスル?」

 自分を見上げて何も言わないアスルに、千尋は問いかける。

「…いや…何でも無いよ。食べよう」

 アスルは何時もの様に穏やかな表情を見せて、テーブルに足を進めた。その反応に千尋は不審に思いながらも、夕食をとる為に席に着いた。

 その後夕食を食べ終えて、昨日の様に入浴を済ますと、アスルは千尋に、『今日は疲れたから、先に寝るね』と告げて寝室にへと行ってしまった。千尋はそれを承諾し、学校から出された宿題をする事にした。

 やがて宿題を終えて就寝する為に寝室に行くと、アスルが布団に潜って千尋に背を向ける形で眠っていた。

「……」

 千尋はアスルを起こさない様に静かに移動し、部屋に置かれているタンスの引き出しを開けて、其処に先程アスルから貰ったお金を入れた。そして引き出しを閉じて、眠っているアスルの方を向いて言った。

「ごめんねアスル…折角宝石を売ってお金にしてくれたのに…アスルが私と結婚したいから、お金をくれた訳じゃないのは知っている…でも此れはアスルのお金だから、私は使えないよ…それに…アスルに甘えたらいけない様な気がするんだ…でもアスルの事は嫌いじゃないからね…」

 寝ていると分かっている為、千尋はアスルにそう告げたのであった。千尋はアスルの隣で寝ころんび、布団を被った。

「…おやすみ、アスル」

 そう告げると千尋は眠りに就いた。その時アスルは、目を開いて千尋の言葉を聞いていた。アスルは千尋が何故使わなかったのか調べる為、あえて寝たふりをしたのであった。

『千尋…甘えて良いんだよ…僕と結婚するとか、そういうのは関係ない…ただ僕に頼って欲しいんだ…僕が千尋の元に来たのは、その為でもあるんだからね…』

 そう心の中で優しく呟くと、アスルは今度こそ本当に眠りに就いた。


 アスルは千尋に自分にもっと頼って欲しいと願ってるんや…。

 ところで皆さんは、何の続きを見たいですか? 何を書こうか悩んでいるので、一応リクエストを…。

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