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秘密の戦争  作者: 六福亭
11/15

11 リート、魔物と話し合う


 ハルアは口の端を緩めていたが、顔色は蒼白だった。まだ癒えていない火傷の痕が、顔のかなりの部分を覆っていた。


 スニが駆け寄った。

「目が覚めたのかい」

「うん……痛たた」

 ハルアは顔をしかめた。

「まだ、頭がガンガンする」

「そりゃそうだ。爆発で吹き飛んで、頭を打ったからね」

 スニはちょっと元気になったようだった。ハルアが片手を差し出す。

「上がって。隠れてなきゃ」

「あ、はい」

 そわたしがの隠れ家にも、何人もの魔物がいた。怪我している者ばかりだ。

 レイラが、もじもじしている。

「あのね、ごめんなさい。わたしが、とんでもない疫病神を連れてきたみたい……」

「何言ってるの、レイラのせいじゃないさ。何百年も前から、あのろくでなしども__『鳥の王国』は魔物を憎んでいたんだ。いつ襲撃されてもおかしくなかった」

「あんたのお父さん__ベガ家の当主が若かった時、やっぱり戦争になりかけた時があったよ。鳥の王国が僕たちの仲間を地上に呼び寄せて、虐殺しようとしたんだよ」

 魔物たちの顔は暗い。今いる仲間たちは皆、その時の生き残りなのだ。

「その時は、どうなったの?」

「魔法使いたちが団結して僕らを助けてくれた。__悔しいね。今も昔も、自分たちの身一つ守れないなんて」

 リートは「そんなことないですよ」と言おうとして、やめた。かといって、「みんなは悪くない」なんて当たり前過ぎるし、「ぼくたちがついてます」と言うのも恩着せがましい。

 レイラが、リートより先に口を開いた。

「わたしたちも、みんなに助けてもらったわ。だから、おあいこ」

 その時、壁がぼろっと温かくなった。


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