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宿題について考えています

ご覧下さる皆様、ありがとうございます。

本日、2話投稿します。

宜しくお願いします。

 (『その、類稀なる素晴らしい頭で導き出される、素晴らしい回答を是非とも期待していますね。』


 魔王様が、昨晩、素敵な笑顔でそう曰った。


 こんにちは、アイヴィー・オルウェンです。


 本日は、学園もなく、少しのんびり起きた後、ブランチに美味しいエッグベネディクトを頂きながら、昨晩の事を考えております。


 うん、美味しく楽しいはずのブランチが、まるで楽しくないし、美味しくない!!

 こ、これが、緊張の味というものなのでしょうか???)


 アイヴィーは、そう思いながら、エッグベネディクトの黄身の洪水を少しずつ綺麗にオランデーズソースとからめて、マフィンと一緒に口に運んでいる。


 (えーっと、まず、昨日の流れを復習しましょう。

 まず、魔王様が怒っていて、私が見当違いな発言を放ちました。はい、ここは、サラーっと流していきますよ。

 そして、魔王様爆笑の後、ハグされて、寒くないかと聞いてきました。

 うん、うん、そうですよ。だんだん思い出してきました!


 そして、寒くないと答えたら、ため息ついて疲れていた様子だったので、アタマを撫でてあげたのです。

 うん。人間、子供と病人には、無意識に優しくなりますよね。

 あ、でも、その後、風邪ではないって言っていましたよね??


 あーれー???


 では、何故寒くないか?なんて聞いて来たのでしょう?


 うん、分からないから、まず、この問題を解決する為に、次に進みましょう。


 風邪では無いって言った後、魔王様は、再びハグしてくださった!お願いしてないのに!なんというチャラさ!

 言っておきますけどね、前世日本の少女マンガでは、いきなりハグとかされるのはだいたい、自殺と勘違いされた主人公が、イケメンと出会う為の手段の一つでして。

 ですからね?ときめきも何も無い私達に恋のストーリーを始めようと為さらなくても良いといいますか。


 ・・・だいたい、あの魔王とかいう人、ハグしすぎと思いませんか??


 イケメンだからって、ホイホイハグしても許されると思ってません??それ、セクハラですからね。セクハラ。『ただしイケメンに限る!』を発動しても、内実は、セクハラですから。うん。


 昨日、ハグに動揺しない事にばかり注意が行き過ぎてて、私とした事が、すっかり、見落としておりました!あれは、セクハラだっ!


 ではなく、どうして、風邪ではないのに、ハグしたのかってところですよ!そう、これね!


 えっと、それで、確か、再びハグされた後、めずらしく褒められて、私が自覚が、無いとお叱りを受けたのです。


 うん、褒められた。魔王様に。めずらしく。


 そもそも、魔王様が、私を褒めるなんてありえませんよね?という事は、これは、何かの意趣返しと言う事でしょうか??

 うん、あの時、不覚にも喜んでしまいましたが、冷静になって考えれば、魔王様が私なんぞを褒める訳がない!という事は・・・・


 ・・・そ、そういう事ですよね。

 はい、私とした事が、もうすっかり、高飛車にも、その事が抜けておりました。

 私とうとう、わかりましたよ、魔王様!!


 私のドレス姿が、いえ、私の肉体が、素敵なドレスに勿体ないと。

 そんなみっともない姿で舞踏会には出るなと。

 そう仰っしゃりたかったのだと。


 つまり、どうなりたいのか、という問の答えは、最低限、公爵家に相応しい外見の婚約者と婚約者同士で有りたい。と。そういう事ですよね。


 ・・・・ま、魔王っ!!!

 いくら、いくらねぇ!

 婚約者だからって、そんな事言って良いと思っているのですか!?私だって、女の子なのです!これでも!


 その上、みっともない姿に派手なドレスを身に着けて目も当てられない、と!!そういう事が言いたいと!

 だから、プライベートにしなさいって仰られてたのですね!!!


 なんという、屈辱!!!


 しかも、そんな事に気付かないで、魔王様に優しくしてしまった自分が憎い!


 あのハグも、醜さを隠す為の意趣返しだと思うとっ!!!

 なんですか、そうやって、嘲りながら、数々の淑女を誑かしてきたのかも知れませんけどねぇ!

 私は、簡単に負けを認めるような軟な性格なんてしていませんからね!!!


 だいたい、男の人は、前世の頃からそうですけど、紛らわしいのですよ!

 すぐ、恋愛方向に向かうようなアクションを簡単におこしてくるから、いけないのです。


 そう、アレは・・・私が社会人になって、浮気男と別れた後、同僚と飲んでいた時でした。


 普段よりお酒が入ってお互い饒舌になったのも相まって、何故だか、お互いの恋愛相談に。


 そして、その同僚は、現在、彼女と遠恋中で、正直、これから先を考えるとやっていける自信がない、と愚痴ってきたのです。


 それで、何故だか、私が、同僚を慰める羽目になりまして、お前は良い男だから、別れても次がすぐみつかる!だとか、なんとか、かんとか言っていたら、その同僚が、改まった態度で言うんですよ!


 「お前はどう思うの?」って。


 そりゃー、そんな言い方無いって思いません?

 こっちが散々、褒めて、上げていたところに、私の意見を改めて聞いてくるとか!!

 真面目な顔して聞いてくるとか!!!


 そんなの言われたら、あれ?もしかして、私の事・・・とか、思う私は悪くない!


 結局、そいつぁ、私と仲の良い同僚と数カ月後お付き合いしておりましたよ!!ええ!!


 私は、その紛らわしい男に、参考資料の提出を願われただけでしたよ!


 だから、私は、悪くない!そして、男は簡単に紛らわしい事をなさるのです!


 ですから、魔王様?

 ・・・・ふふふ、魔王様、幾ら婚約者でも、乙女の心を傷つけた罪は重いですよ!

 みていなさい!魔王!!)


 また、一人、見当違いを起こしているアイヴィーは、ブランチもそこそこに、意気揚々と自室に戻った。


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