013
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迷宮に潜り始めてから二ヶ月程の時間が経った。
あれから、リーゼが少しだけ可笑しくなったというか、元に? 戻ったというのか、俺と関係を持ってから一ヶ月。
迷宮の一階の探索が終わりそうになっていた。
「ふぅ、この部屋のゴブリンも終わりだな。なぁリーゼ、間違いなさそうなのか?」
「お疲れ様です、お怪我はないようですね? 良かった。はい、今まで通ってきた道等の地図を見る限りもう少し先が最奥で地下に通じる階段があると思います。というよりもそこ以外はほぼ歩きとおしましたので」
リーゼが良くもまぁ運が悪く最後の最後まで階段がある場所を後回しに出来ましたねと笑う。
周囲にはゴブリンの死骸が三つばかり転がっているが、リーゼがそれに怯える様子も恐怖する様子も一切なくなっている。
あの日からリーゼはゴブリンに怯える事も無ければ、他の人と接する事も問題なく出来るようになっている。
どんな心境の変化があったのか、俺には良く解らない。
ただ、あの日からリーゼは俺にとってとても身体に悪い存在になっている……。
迷宮にいる間は普通だ、良く気が付きサポートをしてくれるようになった。
魔法も軽い回復から骨折位までなら治せる程の魔法が使えるようになり、ライトという明かりを灯す魔法も覚えてくれている。
薬草や道具、鉱石等の様々な知識もあり、迷宮内に生えているそれらが何かが解り採取していく事でお金を稼ぐことも出来ていた。
後地図を書いたりするのもリーゼに任せている、俺が書いていたあれでは解らない、地図にならないと申し訳なさそうに言われたのだ。
確かにリーゼが各地図は非常に解りやすい。
道が曲がったりもしなければ距離も間違える事がない、俺が書いた奴では見た限り一時間で付けそうな道が五時間かかったりとかがあったからな、本当に助かっている。
「剥ぎ取りも終わりましたよ、ケルンさんの体力が問題なければ先へいきませんか?」
「ん、ああ、悪い。そうだな今日中に出来れば下に続く階段を見つけておきたいしな」
少しぼうっとしている間にゴブリン達から耳を剥ぎ取り袋の中へと回収してくれていた。
俺は軽く頭を振りながら謝り、迷宮の先へと足を進めていく。
リーゼが問題なく迷宮の中で活動できるようになってから迷宮内で活動する時間が伸びた。
前までは半日で進める距離を進んで、残りの半日で街へと帰るという形でやっていたが、ゴブリン等も問題なく、地図もしっかりとしたことで迷う事もなくなり今では数日掛りで探索が出来るようになっているのだ。
今は迷宮に潜り始めてから三日目、入り口からほぼ真っ直ぐに余計な寄り道をせずに進んでこれだけの時間がかかっている。
「にしても迷宮ってのは広いんだな」
ざりざりと、周囲に注意を向けながらリーゼにそう声をかける。
気を完全に抜く気はないが、気を張り詰める気もない。
適度に抜いて、適度に気を付ける、完全に出来ている訳ではないがこれを出来るように心がけているのだ。
「はい、話に聞いた限りですと一階は数十キロ位は直線距離で端から端まであるみたいですよ。そんな迷宮ですからこうしてまっすぐでない道を進めばやはりこれ位の時間がかかってしまうんですね」
「大変なもんだな、これから深く潜るようになればなるほど時間がかかるようになるのか」
「あっ、言えその辺りは大丈夫みたいです。確かに下の階で一階よりも広いエリア等もあるようでそこですと時間がかかるみたいですが、階層の移動に時間はかからないみたいなんです」
俺の言葉にリーゼがそんな事を言ってくる。
「ん? それはどうしてだ?」
「はい、ラビスタルで迷宮内に入る時に門を開いた人の行きたい願う階層に門が開かれるようになるみたいなんです。私もまだ試してみた事がないので本当かどうかは解りませんが」
「はぁ~、そりゃまた随分と便利なもんだな」
「本当ですね、でもそのお蔭で助かりますね」
「そうだな」
そんなやり取りをしながら迷宮を進み。
「リーゼ」
「はい」
奥に部屋になっている様な場所を見つける。
恐らくあそこが最後の部屋となっている場所であり、階段がある場所だろう。
リーゼに短く呼びかけ俺は剣を構える。
リーゼもまた杖を構え、俺の後に続いて歩き始める。
俺とリーゼの装備は今までの探索で少しだけ変わっている。
俺の装備は変わったと言っても棒がロングソードに変わり、首当てと額当てを付けた程度だ。
リーゼは自分の身を最低限守れるようにと杖を持つようになり、レザーアーマ―に急所を鉄板で補強した物を身に着けるようにもなった。
後はいざという時の切り札で使い捨ての攻撃用の魔法を使う指輪も三つだけ身に着けている。
使い捨てのはもったいないのでいざという時まで本当に使わない様にしているが、今まででも何度か使う羽目に陥っている。
だからこそ油断なく、部屋に入る時には呼びかけ使えるように準備を整え、不意打ちなどがあっても最低限何とかなるようにと声をかけるのだ。
リーゼの様子を確認し、俺は前に向き直り剣を改めて握り直しながらその部屋の中へと入る。
「……こりゃまた、あれか、門番みたいなもんなのかこれは」
「誰も階段付近の情報を教えてくれたりはしませんでしたが、なるほど、これが恐らく試験みたいな物を兼ねているのでしょう。これ位は情報等なくてもどうにか出来ない様なら素直に二階等考えずに一階で頑張れという事なんでしょうね」
「まぁ、そういう事なら気合を入れて頑張るか、こんな所で立ち止まっていられないしな」
「はい、頑張りましょう」
俺の目の前には石で出来たゴーレムが一体階段の前で立ち塞がっている。
茶色い身体、三メートル近い巨体、武骨な人の物ではない人型の腕をだらんと垂らし光の無い瞳で前を見つめ続けている。
「ケルンさん、ゴーレムは見ても解ると思いますが非常に硬いです。真正面から切り付ける、殴りつけるだけだと余程力が無いと自分の腕を痛めてしまいます。狙うなら関節を狙いながらそこから罅を入れてどうにかするしかないと思います」
「ロングソードやただの棒程度で叩き壊せるわけもないしな、時間はかかるだろうがそれで頑張るか」
「気を付けてください、一撃一撃がどう見ても致死の一撃になりかねませんので」
「ああ、しっかりとやってみせるさ」
動かないゴーレムを前に俺とリーゼは作戦を練っていく。
と言っても作戦と言えるほどの物でもない、ただそれしか選べないのでそれをやると決めただけだった。
よくよく観察する、恐らくもう少し近づかない限りあのゴーレムは動かないのだろう、もしくは危害を加えなければ動かないのかもしれない。
「なぁ少し思ったんだがここにいて動かないならここから遠距離攻撃し続けたら動かないで倒す事とかできるのかね?」
「いえ、流石にそれはないかと……多分ですけど。それが出来るのであれば凄く便利なのでしょうが、どちらにしろ私達には無理な戦い方ですよね?」
「まぁな、うし、んじゃ取りあえず突っ込むぞ!」
この相手では役に立たない盾を地面に放り投げ、俺は両手で剣を構えて駆ける。
俺が駆け始め直ぐにゴーレムの瞳に赤い光が宿り、動き始めるとすぐに腕を振り上げ俺に襲い掛かってこようとした。
勢いを止める事無くその振り下ろされた拳の脇を駆け抜けようとし――――。
「っ!?」
叩き付けた時の衝撃と地面を抉り飛び散る地面の岩の破片で軽く吹き飛ばされる。
「ケルンさんっ!」
「大丈夫だっ!」
吹き飛ぶがゴロゴロと転がりそのままその勢いを利用して起き上がる。
もう片方の拳がそこに襲い掛かってくるが全力で前に飛びのく。
また衝撃と破片に見舞われながら吹き飛ぶが今度は狙ったように前に、ゴーレムに近づいて吹き飛ぶ事が出来ている。
チラリと転がる時にリーゼを見れば、一歩此方に踏み出しそうになっていたのを見て咄嗟にそう叫び、起き上がりながらゴーレムの足に剣を振るう。
「くそっ! やっぱり無理かよ」
ガギンという音が響きロングソードが弾かれた。
手が僅かに痺れ、全力で振るわなくて良かったと思いながらゴーレムの関節部分にめがけ剣を突き刺していく。
「癒しの光りよ傷を癒し塞げっ!」
足を踏みしめ、その度に地面の破片が飛び散るのを躱す事等出来る訳もなく、吹き飛ばない様に気を付けながら場所を確認しつつ受け止める。
腕が足が、乱雑に俺に襲い掛かる度にそれによる傷が増えていく。
そこにリーゼの魔法が掛かり、垂れる血は戻らないまでも傷自体は塞がり止血が出来ている。
「おらぁぁぁ!」
全力で! といきたいがそんな事をやれば剣も駄目になれば俺自身の腕も駄目になる。
関節部分を狙っているとはいえ関節部分もまた岩だ。
曲がるように、動く様にとなっている為少しだけ脆くはなっているがそれを斬り殴り突き崩そうとしたときに感じる衝撃はかなりの物になっている。
出血以外にもリーゼの魔法はそんな腕にかかる負担も回復してくれている。
「ちっ! 本当に効いているのか怪しいなっと!」
また振り下ろされる拳をよけ、ゴーレムの左足の膝の裏に当たる関節にまた一撃食らわせる。
既に十回以上斬りつけたり突き入れたりしているが、多少傷ついているのが見える程度でダメージになっているのかが解らない。
唯傷はついているのだ、ならばそれを大きくして少しずつ削りきっていくしかない。
「がふっ!」
だが相手は疲れ知らずのゴーレム、こっちは疲れがたまる人間、時間をかければかける程此方が不利になっていく。
なるべく長く叩けるようにと少し身体をの動きを緩めた瞬間だった、躱したはずの拳の攻撃でその余波による岩の破片が直撃し吹き飛ばされた。
「ける、癒しの光りよ傷を癒し塞げっ!」
俺の名を呼びかけようとして咄嗟に回復の魔法をかけ直してくる。
完全に痛みが引かず、恐らく骨が折れたままになっている。
だがこの程度であれば慣れっこだ、問題なく動ける。
「悪いっ! 油断した!」
「気を付けてください! ケルンさんに何かあったらっ!」
「悪い! もう、そんな事やらねぇよ!」
泣くような声音でリーゼにそう言われ、俺は振りむ事無くゴーレムにまた突っ込んでいく。
躱して受けて、回復されて。
一撃二撃、十、二十、戦闘が始まってから一時間近く、俺の息がかなり荒くなり汗が血と交じり合って視界をふさぐことが増え始めた頃だ。
「お゛お゛お゛お゛ぉ゛っ!」
喉が避けるかと思う程の気合を入れた叫び声と共に全力で罅が入りもう一撃二撃で砕けそうだとなった左足の膝の裏の関節に剣を突き入れる。
そして、ガギンと、それは深く突き刺さり貫通しきった。
「っ! ケルンさんよけてっ! 倒れますっ!」
「くそがっ!」
突き刺した剣が抜けず、必死に抜こうとしていたがそのリーゼの声に剣を手放し飛びずさりながら転がる。
予想以上に深く突き刺さりすぎた。
「ケルンさんっ!」
「さんきゅう!」
そして武器が無くなった俺にリーゼが背負い袋に括りつけていた棒を放り投げて来る。
俺はそれを礼を言いながら受け止め、立ち上がった。
ゴーレムは土煙を上げながら倒れ、右足と左腕で態勢を取りながら俺を見つめ、そして支えとなっていない右腕で俺を殴り飛ばそうとしてくる。
「流石にあたらねぇ! そしてっ!」
右の拳を躱し、俺はゴーレムの顔へと近づく。
倒れ四つん這いの様な態勢になっている現状攻撃が今なら顔へと届く。
目指すは目、赤い光が灯るそこだ。
「おらぁっ!」
全力では怖いので試しにそこそこの力でそこへと突き入れる。
ガンッと岩ではない何かが当たる感触を味わい、やはりその反動による衝撃で腕が痺れる。
「リーゼ! 中にあるぞっ! 宝石だっ! これはコアか!?」
「わ、解りませんっ! ですが、何もないという事はない筈です! 最低限でもそういう風においてある以上センサーとか目視の為の物とかの可能性が高いですっ!」
「解った! 取りあえず壊せる様にやってみる!」
リーゼの言葉を聞き、頭突きをするように頭を叩き付けて来るゴーレムの攻撃を咄嗟に躱す事に成功しながら、俺はちまちまと棒を目に突き入れていく。
剣ならもう少しましに傷つけられるかもしれないのにと、俺は何度目かの攻撃の後転がりながら左足の膝裏に刺さっている筈の剣に視線を向け――――。
「くそがっ!!!」
根元からぽっきり折れて柄だけが転がっているのを見て思わず罵倒が口から出た。
買ってからまだ一週間、安い買い物じゃなかったんだぞ!
「くそがっ!」
その恨みも込めてゴーレムの目に棒を振るう振るう振るう。
「け、ケルンさん無理をしないでくださいっ! け、剣ならまたお金を貯めて買えば良いんですからっ!」
俺のそんな様子に少し顔を青くし始めたリーゼが慌てた様に声をかけて来る。
「解ってる! 解っているが! それでも頭にくるもんはくるんだよっ!」
リーゼが魔法を使える回数も残りが少なくなってきている。
倒しきれないかもしれない、そんな考えが頭をよぎり始めてから少し。
「っ! やった、片方だが潰れたぞっ!」
もう何十回突き入れたか解らない棒の一撃でゴーレムの右目に当たる方が砕けた。
赤い綺麗な欠片がぽろぽろとそこから零れて落ちて来る。
「っ! ケルンさんっ! その欠片! その欠片をこちらへっ!」
リーゼはその零れる欠片を見て驚いたような声を上げる。
意味は解らないがリーゼが言うからには何か意味があるのだろう、俺はそれを拾っては後ろへ、リーゼの方へと投げて攻撃を躱す、それを繰り返した。
拾って投げて攻撃して等は不可能だ、只管拾っては躱して投げて行く。
「これなら……ケルンさんごめんなさいっ! ポーションを一つ中身捨てさせてもらいますっ!」
「何か出来るなら構わないから頼むっ!」
戦い始めてから既に二時間以上が経っている、俺の体力もそろそろ限界に近づいているのだ。
荒い息と零れる血で棒を握る手が滑る。
「だからってなぁ! まだ、まだ終われるかっ!」
それでもと、俺は棒を残った方の目に突き入れる。
拾う物が無くなった以上は後は殴るのみだ。
「出来たっ! ケルンさん五、いえ、十秒後に全力で離れてくださいっ!」
「解ったっ!」
それから少ししてリーゼがそう声をかけてくる。
「(一、二……六、七っ)」
七を数えた時点でゴーレムの右腕の攻撃を躱し、その時の衝撃を利用して後ろに下がるように転がっていく。
「(十っ!)」
ゴロゴロと転がりながらカウントをすませ、バッと顔を上げればゴーレムにポーションの瓶に赤い宝石を詰め込んで、口に布を巻きながら火をつけた何かが当たる瞬間だった。
「ケルンさん伏せてっ!」
リーゼもまた俺の近くまで走って来ながら飛び込みながら頭を抱えて伏せ始める。
良く解らないが嫌な予感がし、俺もその場に直ぐに伏せて頭を抱えて――――。
――――ジリジリ……バチバチ……ジジ――――
パリンと瓶が割れる音が聞こえたと思った瞬間、変な燃えるような焦げるような匂いが漂い、雷が走る様な音が聞こえ始めた。
そして――――。
――――ドガァァァァァァンッ!!?――――
大地を空気を迷宮を、大きく揺るがせるような爆発が引き起こる。
熱風で背中が焼けるかと思う程の熱を感じ、飛び散る破片が背中に突き刺さる。
何がおきやがったっ!?
俺は意味が解らずただそれが収まるのを待つ。
少しして、パラパラと、熱風と飛んでくる岩の破片が無くなり目を開ける。
軽く頭を振りながら、リーゼを見る、良かった無事だ。
多少怪我を負ってはいるが問題ない程度だろう。
それを見てほっとしながらすぐに後ろにいたゴーレムに視線を投げれば。
「おま、これ、なんだこれ……」
思わず大口をあけ、呟いていた。
俺が見たゴーレムがいた場所、そこは大きくへこみを作り、ゴーレム自体は足と腕が僅かに残っている程度。
それ以外は全て砕けなくなっている。
残った腕や足の部分も半場焦げている様に黒くなり、とんでもない事が起こったのだという事だけが解った。
「良かった、成功して。ケルンさんお疲れ様です、何とかなって良かったですね」
そんな風に茫然としている俺にリーゼがいつの間にか近づいてきて寄り添いながらそんな事を言ってくる。
続いて怪我をしていますと呟いて俺の傷をいやしていった。
「なぁあれは何だったんだ?」
「はい、あのケルンさんが砕いてくれた赤い宝石は爆雷赤石と呼ばれる珍しい鉱石だったんです。衝撃や斬撃、打撃とかには凄く強いんですけど少しでも火がその鉱石に触れると電を発生させるんですよね。直ぐにその時点で火を離したり消したりすればセーフなんですけど、その上に更に火をつけ続けたら電が大きくなって火と合わさって鉱石が膨張するんです。そしてある程度まで膨張すると後はボンっ! と爆発するんですよ」
凄かったですね。
そうリーゼは俺を見て笑う。
俺にはそれにああと、短く返事を還す事しか出来やしなかった。
「ゴーレムにはコアが合って、それを欠片でも回収すれば引き取ってもらえるはずなんですが、残っているでしょうか」
「流石に、残ってないんじゃないかなぁ」
「取りあえず探してみますね」
それに頷きながら俺も爆発四散したゴーレムに近づき何かがないかを探っていく。
途中残った足と腕をこんこんと叩けばかなり硬い岩の感触が感じられる。
「あっ! ケルンさん少しだけですけど残ってますっ! やりましたっ!」
そんな俺にリーゼが嬉しそうに笑いながらそんな報告をしてくる。
「お! そりゃ助かるな、剣も駄目になっちまったから旨い事それが買える位になってくれれば良いんだけどな」
「大丈夫だと思いますよ、ゴーレムのコアの欠片は非常に高い値段で取引されている筈ですから。これ位の小ささでも十分良い金額になると思います」
「それなら楽しみだな」
近づいて来たリーゼが持っていたの拳より一回り小さい位のがたがたになった黒い塊。
これがゴーレムのコアなのか、そう思いながら振れれば不思議と暖かい。
「これでケルンさんは一階をクリアできましたね! 取りあえず、一旦二階に降りて帰りましょう、二階の入り口に帰りの門がある筈ですから」
「そうだな、流石につかれたしな。武器もなくなったし帰るか」
そんなやり取りをしつつ、壊れたゴーレムの破片に最後軽く振り返り俺は下へと続く階段を下りて行った。
そしてその先に広がっていたのは青空と、そしてどこまでも続くような草原だった。




