32 これが自他共に最強と認める、剛力園 剛気とゆう男
「一体、いままでなんのために修行して、なんのために学園祭に備えてきたかワケわかんなくなるぜ」
魔眼極で明らかに体力を落としていたガクトはすぐに闘う力は残っていなかった。
「魔王~。じゃあ消えろやぁ。俺様なら初っぱなからお前ら全員ぶちのめしても闘えるスタミナはあんぜぇぇ。」
「わたしも同じよ。即ち私たちの域まで達することができなかったのは昨日の段階で見抜いていたの。」
「おいおい、納得できるわけねぇだろ。」エリカが怒りを露にする。
「やんのかぁぁ?エリカちゃん。前に瞬殺されたこと忘れたかぁ?あんとき五分の力も出してねぇのも気づいてねぇんだろぉぉ?どうせよ。」
「ああ?デタラメ言いやがって、神の拳の制裁を今度こそ喰らわせてやるよ。」エリカが戦闘体勢に入り、ゴウキに闘気を浴びせる。
「ち。くだらねぇ。魔王も海賊も潔く退くなら先に俺様がエリカちゃんぶちのめすよ。文句ねぇよなぁぁ?」
もはやトーナメントによる闘いを完全に無視した荒れに荒れた学園祭。
「わたし降りるよ。もうこの闘いにも興味なくなったし。」
そう言うとミカは会場から立ち去ろうと津波を呼び起こした。
「ミカ!!放棄は認めるけどこの場から去ることは許さないわ!!最後まで結末を見届けなさい!!」コユキが言った。ガクトは黙ったまま観覧席のほうへと歩いていった。
「ガクトも、見届けなさい。この闘いの果てにあるその先を」
「?、、、。」
「もう待てねぇよ!!!!!!!いくぞゴウキ!!!!」エリカが拳に全ての気を集中させる。七色に光輝くエリカの拳。
「マキゼン主任、ご迷惑おかけします。このまま闘いを始めさせて下さい。三、四等級観戦用のモニター及び二等級観覧席は遮断したままでお願いします。」コユキがマキゼンに言う。
「勝負開始。」
「!!!」
大地が揺れ、
大気は震え、
暗雲に覆われ、
闘気、殺気、邪気、覇気の全てを放出するゴウキ。一歩前に出たゴウキは次の瞬間エリカの目の前に立ちはだかり大きく脚を振りかぶっていた。
「らぁ!!!!!!!!!」ゴウキの強烈な蹴りがエリカの顔面に炸裂。雷が落ちたかのようなとてつもない音をたて、エリカは一撃で倒された。
「な、、、!!!!!!!!」
「そんな、、、!!!!!!」
ガクトもミカも一瞬の出来事に驚きを隠せないでいた。
「な、だから言っただろうがぁ?お前らが俺様やコユキの前じゃいかに無力かってぇぇことがよぉぉ。」
学園の副学園長として君臨していた絶対的強さを誇る怪物エリカを、想像を遥かに越える更なる強さで打ちのめしたゴウキ。
「さあ、早く次に進めやぁぁぁ。」
ガクト、ミカは、あまりのゴウキの強さに放心状態となっていた。この超越した強さをもつ番長ゴウキを、コユキや嵐は倒すことがてきるのか。




