22 エリカ
学園へと帰ってきた四人。代表としてエリカは討伐の知らせをコユキにしに、理事長室まで足を運んだ。
「コユキ。今戻った。豚は」「ええ。ガクトとアポロが無事討伐したようね。」
「!!」
「目を閉じて全てを感知する私の特技、全てを見渡す千里眼~オールマインドスキャンビジョン~で一部始終見させてもらったわ。思惑通りといったところね。」
言葉を失うエリカ。
「コユキ。なにか言いたいことでもあんのあたしに?」
「勘はいいわね。もちろんよ。むしろエリカ、アナタのために討伐の命令を下したのよ。」
「どうゆうことだ?」
「現時点でアナタの上にはわたしとゴウキの二人。そして入学してきたゴウキにアナタは一度敗れた。目標をゴウキ一本に定めて高みを目指すことは悪くないわ。でもどうかしら?下から追われてることにようやく気づけたんじゃないかしら。」
「!!」
「このままの志でゴウキとの闘いを臨めば、結果は火を見るより明らか。他の生徒を統率するはずの副学園長を担うアナタが、下級生の成長の速度を見くびり、寝首をかかれる未来のビジョンが明確に鮮明に想像できたから釘をさしたのよ。追う身であると同時に追われる身であるとゆうことを常に頭に置きなさい。それがエリカ、アナタがゴウキを越えるために今必要なもののはずよ。」
エリカの迷いがコユキの言葉で消え去った。
「そうだ。ゴウキが学園に入ってきて、あたしはアイツに負けた。お前と学園の頭を張ってたわたしはそこに固執し、いつからかゴウキを倒すことしか見えてなかった。この間までただの雑魚同然だったガクトや、同級のミカや嵐が、肩を並べる程まで成長したことに気づいてなかった。」
「そうよ。アナタはわたしと並んでこの学園を仕切るトップとして君臨していた。統括者の心と、ゴウキに負けたことで挑戦者としての心の両方を持つ唯一無二の存在。そこからの飛躍にわたしは期待している。わたしからアナタには高みを目指せとは言わないわ。再び君臨する力を備えなさい。学園祭までまだ日はあるわ。ミヤモン討伐ご苦労様。ごきげんよう。」
まばゆい太陽の光が窓からさすと同時に、コユキは居なくなってしまった。
「そうだ。あたしは再び学園を仕切る。この神の拳で学園を牛耳る。まっていろゴウキ、雑魚ども。」
高笑いを浮かべながら、エリカは喧嘩部の部室へと向かい、学園祭へと向け修行に励むのだった。




