16 12時だよ!全員集合
時刻は正午。
理事室にエリカ、ミカ、アポロ、ガクトの四人が入っていく。中では学園長コユキと指導主任マキゼンが待ち構えていた。
「ごきげんうるわしゅう。席に着きなさい。」
相変わらずツルッパゲをピカピカに光らしたコユキが言う。剛毛ヒゲヅラのマキゼンは険しい顔で沈黙。
「!!」
あの日と同じように、雷雨と竜巻が学園を包み込み、史上最強とうたわれる化け物の邪気が理事長室に近づいてきた。
「うはぁぁぁぁ。」
番長ゴウキ見参。鬼の形相、阿修羅のような出で立ち、悪魔のごとき風格、まさに最強の男。相変わらず、周りを刺し殺すようなトケトゲしい邪気を放つ。以前はその邪気にすら耐えきれなかったガクトだったが、ゴウキを目の当たりにしても、平然とした態度でゴウキと体面する。
「会議っての始めよーぜ早く。俺疲れてて眠いんだけど。」
と、ガクトが言う。
「ああぁぁ。誰か知らねぇーがぁぁ、コユキぃぃ。こいつの言う通り早くせえやぁぁぁ。」
「一回会ってるだろ番長!」
「ああ~?知らねえなぁぁ。誰だてめぇぇぇ」
物怖じしない。いままでとは全く違う態度で強者と向き合うガクト。そこまで強くなったのだろうか。
「ふふ。やっぱりガクトおもしろい。」
ミカが笑みを浮かべる。
「静粛あれ。嵐もきたことだし、会議をはじめるわ。」
「!!」
いつのまにか隅にあるイスに、真っ黒な姿の男の子が立っていた。髪はボサボサ、マサイ族のような衣装を纏い、全身日焼けか地黒か分からない肌の色の、目だけは濁りのない凄まじい眼光を放つ、その男こそ一等級最後の1人、 嵐だった。
「こいつが、、、嵐。生徒ってのかけ離れてほんとただの野性児だな」
「ふはっ、ケモノがぁぁ。どらぁぁぁコユキぃぃさっさ話進めえやぁぁぁ!!」
番長ゴウキが席に座る。
「それでは学園会議をはじめます。まず、エリカに委託した、繰り上げ等級試験での追試において結果を出したアポロ。ガクト。両者一等級クラスへの本繰り上げを承認します。」
「!!むろ!!ひぃーっひぃ~↑↑」
喜びを露にするアポロ。
「繰り上げの際、多少問題が生じましたが、それは追々話すことにします。一等級クラスの生徒として、これから学園ですべき事、上級生としての下級生への立ち振舞い、学園生活において合理的かつ倫理的にetc…etc …etc …etc … 」
なにやら、番長やら魔王やら野性児には難しい話をコユキは淡々と話始めた。しびれをきらしたゴウキが貧乏ゆすりで地震をおこす。
マキゼンが口を開く。
「コユキ理事。」
「ええ。それでは、会議の本題を話してもらいましょう。ゴウキ。アナタの口から話しなさい。」
「あぁぁ。そうだなぁぁぁ。俺が言い出したことだ。会議なんか俺様ぁどうでもいいんだよぉぉ!!ただ、コユキと俺がどっちが強いか、勝負するぞって話しにきただけだぁぁ!!!」
「、、、と、ゆうこと。学園のトップを決める。それを一等級生を交えた、トーナメント形式による闘いを行う学園祭を開催したいと思います。」
「!!この学園の最強を!!実質全世界最強ってことになるのかな?そんな凄い学園祭をするの?」
ミカが興奮する。いつしかガクトは疲れ果て眠っていた。アポロは不気味にプルプル震えている。わけのわからん奴だ。
エリカがゴウキをマジマジと見つめながら、
「ついにこのときがきたか!!!一度は敗れはしたが、ゴウキを倒して、更にはコユキを倒してわたしが最強になるときが!!!」
エリカの拳が感情とともに肥大していく。
「あ?回りくどいことしやがるなあぁぁ。俺の目じゃぁぁ、お前以外にまともに戦える奴なんかいねぇと見てんだがなぁぁ。まあ、いい。祭にすんなら余興があってもいいかぁぁぁ。どいつもこいつも蹴散らして、俺とコユキの最終戦でこの学園もフィニッシュだぁぁ。」
おとなしかった嵐が初めて口を開く。
「ガル……?、、、、狩る!!」
禍々しい闘気を放つ!
「1ヶ月後の学園祭にて、トップは決まるわ。各々闘いのために今の自分をもう一度見直し腕を上げてきなさい。では解散とします。
」
学園最強を決める学園祭が行われることが決定した。
神の化身コユキ。
番長ゴウキ。
拳神エリカ。
大海賊ミカ。
大魔王ガクト。
獣神嵐。
超人アポロ。
果たして誰がトップにたつのか。1ヶ月後の学園祭のためにガクトはまた厳しい修行に励む!




