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第一幕:胸騒ぎ

「……何やってんの?」


 いきなり亮の部屋にやって来て、部屋を物色し始めた翔太。亮の質問に答える余裕もないらしい。返事もせずに箪笥やら、窓やらを開けては閉めるを繰り返す。

 普段大人数で騒ぐ事の好きな翔太が、一人でここに来るのは珍しい。

 ついには押し入れを開けて、片足を突っ込んだ。


「……かくれんぼ?」

「俺ならここにいないと言ってくれ」

「……?」


 『どうして?』と聞く前に翔太は中に入って押し入れを閉めた。

 それと同時に聞こえてきた翔太を呼ぶ聞き覚えのない声。


「しょーたさーん! どこ行っちゃったんですかー!?」


『翔太、呼んでるよ?』


 亮は(一応)小さい声で聞いてみたけれど、押し入れからは案の定返事は無かった。出てくる気はさらさらないらしい。


「しょーたさんッ!!」


 スパーンと軽快な音を立てて開けられたふすまの向こうに立ってたのは、亮の見知らぬ少年だった。


(え……子供?)


 嫌いなものが『ガキんちょ』と公言してる翔太が子供とかくれんぼをしているというのだろうか?


(……あり得ない)


「あ、あのッ……すいません! 誰かの部屋だなんて知らなくて……勝手に、その」


 黙って見つめていたのを怒っていると勘違いしたのか、必死で謝る少年。

 それと裏腹に、亮の胸は珍しい来客に踊っていた。


「僕は紫苑亮。君は?」

「あ……あの、松山です! 松山健斗!」


(そうか。この子が……)


(一弥が言ってた翔太の天敵)

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