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プロローグ
むかしむかし、お空のさらにそのまた上に、美しい神様が住んでいました。
神様は地上の管理をしていましたが、とても優秀な神様にとってそれはとても簡単なお仕事でしたので、いつも暇な時間を持て余しておりました。
そこでその美しい神様は、自分に負けず劣らずな程、美しく、綺麗で、可愛らしいお人形を創り、そのお人形が一人でも動けるように、命を吹き込みました。
そうして神様は、そのお人形と一緒に遊ぶことでとても楽しい時間を過ごすようになりました。神様とお人形は一番の友達だったのです。
しかしあるとき、神様が少しだけお人形から目を離してしまったそのとき、お人形は誤ってこちら側の世界に落ちてしまいました。
神様は酷くそのことを悲しみ、今でもこちら側の世界に落ちてしまったお人形を探しているのです。
そしてお人形も、神様の元に戻りたくて、お空のさらにそのまた上にある世界に戻る方法を探しているのです。