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第四十五話 任務《ミッション》

現在は都市内部に侵入する為の非常用通路の内部側出入り口のロックを解除している所である。

先ほど探知を行った所、都市中心部分にて複数の魔力反応と生命反応があった為、生存者が居る事が判っっており、現在目標は生存者の救出及びに都市外部への脱出である。

途中で聞こえた空耳?はあれ以降、まったく聞こえないので空耳?に関しては後程考える事にした。


燐   「ロック解除完了っと…さて、扉を開けるわよ?準備は?」


Fog-10に装弾された通常弾を確かめ、スイレンとアイコンタクトをとり、確認後に燐に合図を出す。


燐   「……」


燐が無言で右手で垂直二連式散弾銃を持ち、左手でコンソールの決定キーを押す。

ガゴンッ…ウィーンっと機械的な作動音の後に扉が開いていく。

燐が扉の影から中の様子を伺って左手を挙げ合図を出す。

自分は合図に従って開いた扉から内部に侵入して、置いてあった六輪駆動車の影に素早く入る。

その影から内部の様子を詳しく伺う……

照明が落とされた車庫で、人の気配も魔物の気配も無い。

唯、黒ずんだ血が壁にべっとりと付着している箇所と、破壊された扉に引きずられた後とともに血が続いていて、複数の…ライフル系の薬莢と、圧し折られたM16がある事から、ここに居た個人もしくは複数の人物は死んでしまったと見るべきだろう。


燐    「匂いが酷いわねぇ…ここは防衛機構施設の一角の車庫ね…」

スイレン 「魔物は居ないみたい」

名無し  「ここから都市中心部にはどうやって行くんだ?」

燐    「表通りを通るのは愚の骨頂ね、裏通りを通っていきましょう」

スイレン 「裏通りで襲われた時の方が危険じゃないですか?」


スイレンの言うとおり、表通りの様な広い場所での魔物との戦闘は比較的安全で、

裏通りの様な入り組んだ場所で魔物と接敵エンカウントするのは非常に危険だ…


燐    「表通りは魔物が百鬼夜行作ってるはずよ?そんな所通れると思う?」

名無し  「目的地に着く前に魔力切れか体力切れになるな……」


表通りは比較的広く戦い易いが、魔物の半数以上、8割程度が表通りに居るので、

戦いにくく危険ながらも裏通りから行った方が確実なのは確かである。


スイレン 「でも、中心のギルド本部周りは……」


そう、ギルド本部周りは比較的に広く場所をとって、自然公園にしてある。

すなわち開けており、魔物の約3割弱はそこに固まっていると考えて良い。


燐    「大丈夫よ、そこは殲滅嵐ジャノサイドハリケーンが何とかしてくれるはずだし」

名無し  「……なぁ、この駆動車、無人で動かせないか?」

スイレン 「……?」

燐    「…なるほど、動かせると思うわよ?」


ここに止められて居る車両はAMX戦闘偵察車の改良型である。

主武装に48口径105mmライフル砲が装備されている。副武装が7.62mm機関銃NF1が装備されている。

それが5台。


燐    「でも、通路が塞がってる可能性があるわよ?」


名無しが考え付いたのは誰でも考え付きそうなデコイである。

そう、戦闘偵察車を自動操縦で無人で出撃させ、メインストーリーに突撃させる。

その騒ぎに魔物を集め、その間にギルド本部へと進入する。


スイレン 「通路なら迂回を繰り返せば」

燐    「んー、この車両のAIにそんな性能は期待出来無いと思うけど…」

通信機  『ジジジッ…ジジッ…呼び掛け(コール)、こちら都市管理機構ミクロ、こちジジッ…』


話し合っていると通信機から声が聞こえ始めた。


燐    「こちら先遣調査隊燐、以下三名、都市内部の異常を発見し調査していますどうぞ(オーバー)

通信機  『調査隊っ!現在位置はっ!』

燐    「私達は現在、防衛機構設備の一角の倉庫に居るわ。どうぞ(オーバー)

通信機  『良い所に戻ってきてくれました、都市が襲撃を受けています、付近の都市に

      救援要請の発信を試みていますが妨害されている様で発信できません。

      現在、非常事態宣言により、一般民がギルド本部に避難し、立て篭もって居ますが

      物資不足で長くは持ちません。それと同時に防衛機構施設への接続アクセスが出来ず

      都市内部の防衛機構が起動できません。どうやら接続アクセス地点ポイント

      何者かによって電源を落とされている可能性があります。電源を起動させてください。』

燐    「接続アクセス地点ポイントに行って、接続アクセス地点ポイントの起動をすれば良いのね?どうぞ(オーバー)

通信機  『はい、一刻を争う状況ですので素早くお願いします。」

燐    「位置座標は?どうぞ(オーバー)

通信機  『現在、位置座標の転送を計っていますが、妨害の所為でデータが破壊されてしまうため、

      口頭で指示(ナビゲート)する事になります。座標情報の整理を行います。

      部隊位置が第五車庫内部。目標位置が防衛機構操作室への送電装置。

      距離は300m程です。指示ナビゲートを開始します。宜しいですか?』


燐がこちらを確認するかの様に見てきた。

先ほどから通信内容はすべて聞き取ったのでどういう状況かは判断できる。

その内容に文句はない。なので力強くうなずく。

スイレンも力強くうなずいたのを確認して、燐が返答した。


燐    「了解、直ちに任務ミッションを開始します。指示ナビゲートどうぞ(オーバー)

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