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第四十三話 呼掛け《コール》

警備隊駐屯地の調査が完了、通信障害発生中、白影が連絡の為に防衛拠点へと帰還。


他のメンバー、名無し、スイレン、燐の三名は引き続き任務を警備隊に連絡をつける、から


地下都市に進入後、調査に変更し、任務を続行。




燐     「ここよ」


凛がボロボロの建物の前で立ち止まり、凛が呟いた。


その建物はコンクリートが劣化し、表面の塗装が剥がれ落ちた五階建ての事務所である。


燐    「大丈夫よ、見た目は今にも崩れそうだけど、ちゃんと補強されてるから、

       それじゃいこうかしら」


スイレン  「わかったわ」


名無し   「了解」




先程、白影と別れた後に話し合って、


転送装置ゲートを使って都市内部へ入るのは危険だという事なので、


転送装置ゲートを使わずに、非常用の通路を使って都市内部へと侵入する事にしたのだ。


もし、転送装置ゲートを使って、転送装置ゲート中央広場ターミナルへ転移して、


そこが魔物の巣窟になっていた場合、目も当てられない状態になる可能性がある。


中央広場ターミナルに異常が発生している場合は転送装置ゲートが起動しないはずだが、


もしもの可能性を考えればこれは妥当な判断であろう。


転送装置ゲートが通常通りに起動したとしよう。


転送装置ゲート中央広場ターミナルが魔物の巣窟になっていて、


目の前に多量の魔物が居たら大変なのだ。




燐    「確かこの辺りに~…」


燐が建物一階のエレベーターの隣の壁の辺りを叩いている。


燐    「ん~…あれ?おかしいわね…んー…」


が、しきりに腕を組んでは考え事をしているのだ。


燐    「あぁっもうっ、面倒くさいわね!」


名無し  「何をするつも…」


バゴンッっと燐がいきなり目の前の壁を蹴った。


燐の靴は軽量樹脂によって強化されているし、膝や足首等には衝撃吸収の魔法(アブソードインパクト)がかけられているので


多分大丈夫なのだが…



メギィッ…ギギィッ…ガゴンッ…


蹴った側の壁ではなく、反対側の壁が崩れ落ち、そこには無骨な合金製の扉があった…


燐    「……よし、いきましょ♪」


先ほどの事はなかった事にしたらしい…


ん?扉の向こう側から何か聞こえる?


名無し  「待って、何か聞こえる…扉の向こう側?」


音の発生源は扉の向こう側…じゃない?なんだ?


燐    「緊急避難通路だから普段通りに都市が稼動していた場合、通路内は結構音がするわよ?

      主に空調とか都市の結界バリアの維持の為の詠唱とかね」


名無し  「いや…そんな音じゃない…何だ?話し声?」


話し声?雑音ノイズが混じってる…あれ?何故すぐに判らない?


いつもの…と言っても最近の記憶しかないのだが…その最近の記憶では、


自分は深く考える前に情報等を把握し、対抗策や対応策等を脳内に浮かべ、


体が勝手に動くはずなのだが…どういう事だろう?


スイレン 「物質透視(クリアーオブジェクト)で扉の向こう見てみる?」


燐    「んー大丈夫だとは思うけど、一応ね…お願い」


悩んでいる間にスイレンが物質透見クリアーオブジェクトを使って扉の向こう側の様子を見るらしい。


スイレン 「扉の向こう側は…開けて直に階段になっている様ですね…異常は無いですよ?」


燐    「名無しの思い違いじゃないかしら」


???  「……ール………」


名無し  「っ!!何か聞こえた!」


今、確かに聞こえた…コール?呼掛け(コール)?一体どこから…?


燐    「え?スイレン、何か聞こえた?」


スイレン 「えと…すいません、私には何も…」


名無し  「え?どうして?」


何で皆聞こえてないんだ?


???  「…呼掛け(コール)……のリペ………」


また聞こえた…先ほどとは違う台詞…呼掛け(コール)、……の修理リペア


名無し  「何なんだ?……あれ?」


変だな、さっきまで雑音ノイズがしていたのが、一切しなくなったぞ?


……一体なんだったのだろう?


凛    「どうしたの?」


名無し  「いや、聞こえなくなった…なんだったんだ?」


燐    「空耳じゃない?とりあえず扉を開けるわよ」


メギィッと金属同士を擦り合わせ、不快な音が立ちつつも扉が燐の手によって開けられた…


スイレン 「うっ…」


燐    「うっ…」


名無し  「うわっ…」


扉を開けると、内側から空気がこちらの向かって流れ出した…


燐    「酷い臭いね…」


その空気は刺激臭と腐臭、それから鉄臭さもある…


魔物の血の臭いと、死体の腐臭、それから血の臭いだろう…


燐    「どうする?もう中に入らなくても中の様子は判るけど…」


この臭いだ…中は地獄絵図だろう…


スイレン 「まだ生きてる人が居るかも…」


名無し  「その可能性はあるな…一応、中の様子も少しは確認しよう」


燐    「ん~了解、中に進入ね、通路の電源自体は生きてるっぽいけど、いつ止まるか

      判らないから、暗視鏡ナイトビジョンはつけてね」


そう言うと燐はウェストポーチからゴーグルとサングラスを足して二で割った様な物を取り出し、装着した。


スイレン 「それってなんですか?」


燐    「貴方達には型落ち版しか支給されてないのね、これ、高性能な暗視鏡ナイトビジョンよ?」


スイレン 「暗視鏡ナイトビジョン?」


燐    「暗視ゴーグルの事ね。貴方達もあるでしょ?型落ちしたのが支給されてるはずよ」


名無し  「これか?」


燐の支給品の暗視サングラスに比べると、名無しとスイレンの暗視ゴーグルは型落ちしているが、


それでも高性能なのには変わりない。


ゴーグルの様に眼と鼻の部分までしっかりと覆ってくれるので、これにマスクを装備すれば、


即席ではあるが、防毒面ガスマスクになると言う優れものである。


とはいえ、最初から色々な機能が付属した防毒面ガスマスクも開発されている為、需要は少ない。


燐    「それよ、それ、早く装備しちゃいなさい」


その暗視ゴーグルを装着する…視界が全て薄緑色で表示される。


名無し  「突発的な発光(フラッシュ)が心配だな」


燐    「それはそうだけど、非常用通路のみ非常灯が起動してるだけの可能性があるから

      今のうちに装備しておいた方が良いわ」


スイレン 「えと、つけました」


スイレンも暗視鏡ナイトビジョンを装備したのを確認して、


その非常用通路の中に白兵戦闘が唯一可能な名無しが銃剣装着のFaithful-02を右手に持ち、


不快な臭気の籠った非常用の光源が照らし出す金属製の通路を進む…

作者  「あぁー間が空いて申し訳ない」


名無し 「本当に申し訳御座いませんでした」


作者  「何土下座しとるん?」


名無し 「おめぇの所為だろうがぁっ!」


作者  「はて?最初に一言謝罪しましたよ?」


名無し 「よし、投稿が遅れた理由を話してみろ」


作者  「は?いや、そんなもん面倒だったに決まってんじゃん?

     何言ってるんだよ」


名無し 「……えぇと、火炎弾ファイアバレッドLv5、電撃弾スタンバレッド…」


作者  「待って、何をする気なの?それ逝っちゃう、作者逝っちゃうよ?」


名無し 「そりゃな、一撃で逝ける様に用意してんだから」


作者  「……えとー、まだまだこのお話は続き……」


名無し 「いっけぇーっ!」


ドゴォーンッ




名無し 「ふぅ、とりあえずこのお話はまだ続きますよ、グダグダですが。

     えぇ、閲覧してくれる人達、本当にありがとです~」

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