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第三十三話 自動火器

仮眠室は仮眠用のベッドが8個と大きな机が置いてある部屋で、


その隣の部屋には、トイレやシャワー、簡単な調理が出来る台所の様な場所がある。


台所に置いてあった冷蔵庫内の食材の大多数は電力供給の停止によって


十分な冷却が成されておらず、独特の腐臭を漂わせていた。


冷蔵庫に保管しなくても良い一部のインスタント飲料等がまだ使用可能だったため、


それを用意して、机に人数分並べた。




机の上に並べられているのは、コーヒーと紅茶が人数分と砂糖とミルクが置かれている。


最初に風鈴が紅茶に砂糖をたっぷりと入れて飲み始め、


クルシスと秋春が何もいれずにコーヒーを飲み始めた。


ミラーズは紅茶に砂糖を入れてスミレに渡している。


燐と白影は紅茶とコーヒーにそれぞれミルクを入れて飲んでいる。


スイレンは紅茶に砂糖を少量入れて飲んでいた。


自分はコーヒーに砂糖を少量入れて口に含む。


独特の苦味と酸味が口の中に広がる…まぁ、美味しい。


風鈴 「んー所で帰りに足が出来たのは良いチュ、あのアリスはどうするチュ?」


皆が仮眠室でゆったりとしていると、風鈴が口を開いた。




この都市は既に人が住む事が出来ないまでに破壊されてしまっている。


そのため、この都市の管理システムであるアリスはもう不要な存在である。


破壊された都市の人工知能を持つ管理システムは長い時が過ぎると自ら狂いだして、


破壊活動を開始する可能性があるので、この場合は破壊するのが一番良いのであるが…


まだ知能が存在する為、破壊されるとなれば必ず迎撃をするだろう。


そうなればこちらの被害も少なくはない、そのためこの件に関してはどういう対処が良いのかに


ついては、都市に帰還後に話し合うものだと思っていた。




ミラーズ 「んとね、私の考えを聞いてね?」


自分の分のコーヒーにミルクと砂糖を入れてかき混ぜながらミラーズが前置きを言う。


ミラーズ 「あの都市管理プログラムであるアリスを私達の都市に持ち帰るの」


燐    「そんな事出来るのかしら?」


秋春   「何でそんな面倒な事するんだ?」


燐と秋春が口を挟む。


ミラーズ 「まず第一に、これは可能でしょ?そうよね?アリス?」


と、ミラーズが背後に設置されていた監視カメラに向かって話しかけた。


アリス 「はい、可能です。必要最低限のデータをメモリに保管後、

    デバイスに搭載して輸送する事ができます。」


その返答は監視カメラの横に設置されたスピーカーから放たれた。


ミラーズ 「だそうよ、それで第二にこの都市から安全に私達の都市まで辿り着く為に、

     武装した輸送車両を使用するわね?その輸送車両に設置された武装の大半は、

     自動火器モジュールなのよ、そうよね?」


再度ミラーズが監視カメラに向かって話しかけた。


アリス  「はい、主な武装は自動火器モジュールで車体上部に

     乗り込み式の機関砲ユニットを設置しています。」


ミラーズ 「ね、それでその自動火器モジュールを遠隔操作や自動操作に任せるよりも

     直接車両の内部から入力操作した方が確実でしょ?それをやってもらうの」


クルシス 「確かに、そちらの方が安全だな」


ミラーズ 「そして、私達の都市についてからアリスの処遇を考えれば良い、ね?」


ミラーズの提案は確かに一番良い行動提案である。


そのため、誰も文句を言う事なくその事に関しては決定した。




準備された車両はBM社製の輸送車両である。


武装改造がなされているので輸送容量が低下している。


BM社製の車両の大半は武装改造をしたり武装解除して輸送容量を増やしたり等が


しやすいように設計されている為、輸送容量自体の低下量も少なめである。


車両が城の破壊された全門部に横付けされ、車両の乗り込み口が開けられたので、


そこから全員が車両に乗り込んだ。




車両の内装は人が乗り込む部分は5人乗りとなっている。


運転席に座るのがクルシス、助手席には口にコードを咥えたアリスが座っている。


残りの座席にはスミレとスイレンとミラーズが座っている。


そして、車両上部は、櫓の様になっており、そこから射撃武器や魔法で


近づいてくる敵を攻撃できるようにしてあった。


固定型の重機関銃銃座も設置されており、


銃座には燐が座り、白影、秋春が手摺りにもたれて辺りを眺めている。


名無しは車両内部へと通ずる入り口の部分に風鈴と共に座っている。




バッグの中から通常弾の装填されたマガジンを3個とりだし、


服のマガジン収納用ポケットに入れて金具で固定する。


念のためにFog-10には予め火炎弾ファイアバレッドを4発と空気砲エアーショット2発を装填しておき


Faithful-02に通常弾を装填した。


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