第三十話 人工知能
両腕の肘から先が無いその機械人形……見た目は執事服を着た青年だが……
??? 「再度問います。貴方方は何をしにこの都市に来たのでしょう」
その瞳の部分だけが微弱な光を放っているのか、まるで魅入られるかのような感覚に囚われる。
クルシス 「この都市の調査だが、お前は何者だ?」
背後に皆を庇うような立ち位置に移動したクルシスが大剣の柄に手を添えつつも、
質問に答え、こちらからも質問を切り出した。
スミレ 「小規模地下都市の管理用のマザーコンピューター、アリス」
風鈴に抱き付かれながらも、何も言わずについて来ていたスミレが話し出した。
スミレ 「この都市の防衛システムから生産システム、空調に天候の全てのシステムを
全部管理している人工知能を搭載したコンピューター、それがアリス」
燐 「あら?と言う事は、この子がこの都市を守護してる訳ね?」
腰溜めの姿勢を崩さずに、油断無く銃口をアリスに向けながら言葉を発した。
アリス 「都市の調査、判りましたメインサーバーへのアクセスを許可します。
この機械人形についてきてください。都市内にはもう魔物は居ませんので」
と、アリスと言うらしい機械人形は、それ以後何も言わずに通路を歩いていった。
ミラーズ 「ついていって平気かしら?
」
秋春 「大丈夫なんじゃねぇのか?」
風鈴 「ん~罠って可能性もなきにしにあらずだよー?」
燐 「風鈴ちゃん、なきにしもあらず、が正しいわよ」
白影 「どうする?」
スミレ 「あのコンピューターなら信用して平気よ」
後方で、秋春達が相談を始めたが、機械人形はどんどん先に進んでいるので、
仕方なくついて行く事になった。
人工知能を搭載したコンピューターのと言うのは今となってはそれ程珍しいものではない。
基本的な判断は勿論の事、感情表現も可能の人工知能が開発されたのは八十年ほど前の事である。
今となっては、一部の人工知能を搭載したコンピューターが暴走しているが、
基本的に都市の管理をしているコンピューターは、人間の種族の者に対しては攻撃は行わない。
人工知能搭載の条件として第一に人間に危害を加えてはならない。
第二に人工知能搭載型の機械は攻撃目的の兵器として存在してはならない
第三に人工知能は自分自身のプログラムの書き換えをしてはならない。
人工知能には以上の三ヶ条がかせられているので、
人間の種族の者に対しては攻撃してこないはずである。
魔物は都市内には居ない。
その言葉は本当の様で、都市内部の居住区画に建設された建築物の大半が
半壊、もしくは全壊しており、完全な状態で残っている物は殆ど無く
通路は瓦礫と魔物の骸で埋め尽くされており、
濃密な魔物の血独特な匂いが居住区画全域を覆っていた。
防衛機構の一部である第一から第三のゲートの所は特に魔物の血の匂いと、
火薬の匂い、魔法によって引き起こされた炎の独特の匂い、が漂っている。
そして、微かにだが人間の血の匂いも漂っている。
ゲートの所には四足歩行型ガードマシンが力尽きて大地に横たわっていた。
四足歩行型ガードマシンの見た目は背中に多数の重火器を付属した四足歩行の獣である。
勿論二足歩行型ガードロボットも多数が腕を引き千切られたり、
腰の辺りで切断されたり、首を千切られたりした物も多数転がっていた。
見た目が執事服の青年を模している為、千切れた腕や足の部分からコードが延びていたりするが、
それを踏まえても相当な地獄絵図である。
第一から第三のゲートを通ると、中心部分には大規模な防衛戦闘が行われた痕があった。
これまでのゲートの部分の魔物の骸の数とは比較にならない程の骸が山積みになっている。
そして、これまで以上に魔物の血に混じって人間の血の匂いが濃い。
アリスと名乗った擬似機体を操る都市管理人工知能は、
道端に転がっている魔物の骸の横を何も言わずに通り過ぎていく。
今の所感知出来る範囲内に魔物は存在しない。
そこで行き成り目の前に現れた巨大な建造物に少し驚いた。
防衛戦闘の痕ばかりに気を取られていたが、この建造物の防衛機構は相当な物だと判断できる。
だが、その防衛機構を全て破壊しつくした魔物はいったいどんな化け物なのだろう?
転がっている魔物の死体を見る限り、この防衛機構を破壊し尽す事が出来る魔物はいないはずだ。
そんな事を思っていると、アリスが歪んだ扉の前で立ち止まり、振り返った。
アリス 「電源回路自体は生きていますが階段を使って登って来て下さい。
五階層に存在するメインサーバールームに居ます。」
ブゥンッと電子音がたった後、アリスの操っていた機体が動かなくなった。
皆で顔を見合わせた後、白影が先行して中に入っていった。
その後を名無し達が続いて入って行く。
作者様がログインしました。
名無し様がログインしました。
作 「やほほーい」
名 「……え?第三十話であとがき2回目?」
作 「はい、そうなんです。記念すべき2回目のあとがきですよ?」
名 「作者、おい作者」
作 「何ですか?名無しくん」
名 「そういえば前回突っ込まなかったがな、俺の名前、名無しって
どういう事だ、おい」
作 「主人公、記憶喪失、名前以外なにも覚えてない、これ、ありがち。」
名 「まさか、ありがちだから名前も忘れさせてしまえと?」
作 「Yes!!」
名 「……んで、俺の持ってるFog-10って回転式拳銃は何だ?
主人公の武器が剣ってのがありがちだから遠距離武器にしたのか?
つか、よりにもよって魔導銃って設定かよ、
それこそありがち過ぎんだろ」
作 「えー、私ですね。銃が好きなんですよ。
まぁ、詳しい構造とか知らないですが、
こう、何か好きなんですよねぇ」
名 「作者が銃系が好きだから主人公の武器は銃になったと?」
作 「良いでしょ?回転式拳銃だよ?実は回転式ライフルとか
憧れたりしてるんだよね。こう、弾装部分がリボルバーと同じ方式
のライフルね、憧れね?格好良いよね?
ちなみに主人公の持ってる長銃は見た目がSIG SG550で、
Fog-10がトーラスレイジングブルのModel480レイジング・ブル
のトリガーガードが分厚く、頑丈に作られていて、
トリガーガード部分と銃口の下の部分と銃身の中程に
金具が取り付けられていて銃剣が装着可能です♪
ちなみにFogの意味は霧、濃霧って意味です。
銃の取り扱いの難しさから、五里霧中をイメージしたんだが…
良く思ったら、意味全然違うじゃんね?気にしてないけど」
名 「銃の名称ぇ…気にしてないなら良いか…良いのか?
とりま、銃剣ってイメージはあれか?ガンブレードか?」
作 「は?ガンブレード?あれって弾でねぇじゃん、ツマンネ」
名 「え?いや、あれみたいな見た目になるのか?」
作 「微妙に違うな、刺貫には向かないぞ?
だって、剣先は銃口になっとるし。
ガンブレードて斬撃の威力を、弾丸発射の振動を利用して
飛躍的に上げた物だろ?
正直、高周波ブレードと何が違うのか理解できん。
むしろ、射撃のタイミングに気を使わないといけない分
ガンブレードのが使いにくいんじゃね?」
名 「ぁー、俺が悪かった。話が逸れてる。
それで、もう一つの回転式拳銃だが…名前なんだった?」
作 「Faithful-02だな、こっちは通常弾丸も使える仕様だ。
Faithfulの意味は、忠実とかそういう意味だったと思う、
見た目は、コルトアナコンダとまったく同じ。
但し、初期状態から銃剣装備してるので、
見た目は銃下部に短剣の刃の部分が取り付けられてる感じ。
トリガーガードから銃口にかけての刃だな。
銃口から5~10cm程だが先に飛び出してる。
勿論着脱可能。完全固定式とは違うのだよ」
名 「あー…えらく饒舌だなおい」
作 「んー…まぁね、武器の紹介は憧れてるしね
ちなみに、機関散弾銃に関してだが、
やっちまった感があるが、後悔はしていない。
唯、物凄く反省してますorz」
名 「何故だ?」
作 「だって、機関散弾銃だぜ?作者の俺ですら想像できねぇよ。
どうしてもU.S.AS12しかでてこねぇって、
あれってM4カービンに似た構造だろ?
機関銃じゃねぇーじゃん。」
名 「あー、俺にはわからん。
とりあえず、散弾は近距離用の弾だから
銃自体を出来るだけ軽量化して接近して使う物だと思うんだが?
それを重たい機関銃の弾丸ってそこらへんはどうなんだ?」
作 「俺の考えてる脳汁ダダ漏れ妄想では、
散弾の一粒一粒に魔法的効力が封入可能で、
同時に複数の魔法が使える最強の弾丸だと言う事になってる。」
名 「あぁ…一粒一粒にねぇ…あれ?主人公の武器より目立たね?」
作 「え?主人公の武器が目立たないの駄目なの?そんなの初耳」
名 「普通主人公が目立つだろっ!
何で他の登場人物目立つ武器持ってんの!
逆にこっちが聞きたいっつの!」
作 「えぇ…だって、主人公が回転式拳銃もって、
自動式拳銃まで持ったんだぜ?
そこに、ライフルまでプラスしちゃって、
出血大サービスじゃね?
その上で他に武器持たせたら
一つ一つの武器の描写少なくなるじゃんっ!
そんなのいやだいやだぁー」
名 「OK、把握。俺なんか疲れたからログオフするわ」
名無し様がログアウトしました。
作 「おろ?今回も名無しくんがお別れの挨拶してくれるんじゃないのか?
まぁいいか、読者の皆様~グダグダドロドロですが、
最後まで更新するので楽しみにしててねぇー」
作者がログアウトしました