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第二十五話 襲撃

部隊に指示を出し、都市に侵入した化け物共を倒そうとする、


しかし、都市に侵入してきた化け物共は迎え撃つこちらを易々と噛み砕き、引き千切り・・・


都市自身の持つ自動防衛機構すらも全て突破し、この場にやって来ようとしている。



ここは重要拠点、都市の中央管理を一括に担っているコンピューターと


最高峰の防衛機構が集中されている建物・・・通称"城"


四方に対して自動迎撃機関砲がそれぞれ45門ずつ設置されていて、


自動迎撃レーザーやガードロボットによって守られている。


その建物の内部の通信統括室の中では大混乱が起きていた



「南地区担当第一中隊、応答が途絶えました」

「北地区にて第二中隊、接敵致しました!」

「南地区の第一中隊捜索に第四中隊を向かわせます!」

「西地区担当第三中隊より援軍の要請!」

「援軍として北地区より第六中隊を移動させます!」

「第五中隊より連絡!東地区の第二ゲート突破!繰り返す東地区の第二ゲートが突破された!」

「南地区の第一中隊の捜索に向かった第四中隊より連絡!第一中隊全滅を確認!」


この都市は"城"を中心に、西から南地区にかけてが居住区画、北地区に食料生産プラント区画、


東地区に武装・衣料品の生産プラント区画である。


そして"城"を中心に円形に都市は広がっていて、大円、中円、小円と言うように、


円形に襲撃対策の迎撃設備を設えたゲートが三重に形成されていて、


"城"には都市内部の人間が非難するように作成されたシェルターが存在する。


地下都市自体がシェルターの役割をしているが、もしもの時用にと作られたものである。



「第二中隊、負傷者多数!LEVEL2と接触した模様!」

「第五中隊、第三ゲートまで撤退完了。第三ゲートにて迎撃戦を開始します」



第一、第二、第三と外側から順にゲートを数えていく。


・地区状況

北地区:第一ゲート突破

西地区:未突破

南地区:第一ゲート突破

東地区:第二ゲート突破



ゲート一つには自動迎撃機関銃20門、自動迎撃光線砲台が5門、


四速歩行型ガードマシンが4機、二足歩行型ガードロボットが50機、


その他に迎撃用の武装やシステムが多数設置されていた


しかし、それがいとも容易く突破されている。



・部隊状況

第一中隊:南地区  全滅

第二中隊:北地区 負傷者多数 LEBEL2接触

第三中隊:西地区 負傷者多数 援軍要請

第四中隊:南地区 第一中隊全滅を確認 第一中隊に変わり南地区防衛

第五中隊:東地区 負傷者多数

第六中隊:西地区


通信統括室では、巨大なモニターと複数の個人コンピューターが存在する巨大な通信室である。


通信員が個人コンピューターにて部隊の様子を纏めて、


情報統括者の個人コンピューターに送信し、


情報統括者がその情報を元に素早くメインモニターに情報を表示すると言ったものである。


そのメインモニターは1秒毎に凄い勢いで表示数値や状況の変化が起きていた。



「第二中隊との通信が途絶えました!!」

「第五中隊との通信も途絶えました!!」

「第四中隊より連絡、南地区の第二ゲートが突破、繰り返す第二ゲートが突破されました!」


メインモニター中央に表示された都市の地図が段々と赤く染まっていく、


こちらの支配圏が緑色に表示され、敵の支配圏が赤色で表示されている。


ドォーンドォーンッと遠くの方で何かが爆発する音が響いているのが、


段々とこの建物に近付いているのが判る。



メインモニターをひと睨みした跡に、直に通信統括室から出る。


エレベーターに乗り、最上階に向かう。


エレベーターに載っている間ずっと爪を噛み、


階数表示の光を睨み付けていた。


エレベーターが最上階に到達して、扉が開くと同時に足を動かし目的地に向かう。



?? 「市長」


部屋に入ると同時に部屋の中に居る誰かに声をかける。


部屋は適度な明るさに保たれて、


部屋の隅々に至るまでアンティーク品の様な風格の家具が並べられている。


だが、それはそれぞれがとても高価なのは人目で判るが、


雰囲気にあっていない物ばかりが置いてある。


壁には高価そうな額縁に飾られた絵が飾られていて…いわゆる成金の部屋と言う状態である。


入り口からまっすぐ進んだところにある木製のデスクには


頭を抱えて震えている初老の男性の姿があった。


?? 「市長、もう限界です」


市長 「黙れ!娘の件もこの件も全てお前の所為だろう!」


震えていた男はそう言うと手元にあった灰皿を投げつけてきた。


ガゴッとその灰皿がこめかみの部分に当たって、皮膚が破れ血が流れ出す。


?? 「市長、もう限界です」


再度同じ言葉を繰り返す。


市長 「黙れええぇぇぇぇ!!」



これが蝙蝠獣人フルークフーデの地下都市の最後だった。


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