ずっと我慢してました。
姉として、長女として、商家の跡取り娘として――
私はずっと、我慢してきました。
誰からも褒められない。
誰にも頼られない。
それでも控えめに、健気に、真面目に努力してきたはずなのに……
気づけばみんな、妹のほうばかり見てる。
家族も。
使用人も。
商会の従業員も。
そして――婚約者まで。
「全部、妹に奪われた」
そう思った私は、とうとう決意する。
――この家を、商会を、婚約を、全部捨ててやると。
けれど、それは物語の始まりに過ぎなかった。
私はずっと、我慢してきました。
誰からも褒められない。
誰にも頼られない。
それでも控えめに、健気に、真面目に努力してきたはずなのに……
気づけばみんな、妹のほうばかり見てる。
家族も。
使用人も。
商会の従業員も。
そして――婚約者まで。
「全部、妹に奪われた」
そう思った私は、とうとう決意する。
――この家を、商会を、婚約を、全部捨ててやると。
けれど、それは物語の始まりに過ぎなかった。