おもらしい禁止令の狂気! 笑いがとれなければ下ネタで!奇妙で歪んだ楽園を生み出す。
登場人物と概要:
ヴィクター: 冷酷無比な悪役。ブラックジョークで世界を混乱に陥れることを企む。
ミスティ: ヴィクターの忠実な腹心。ヴィクターを盲目的に崇拝するが、どこか抜けている。
アキレウス: 正義感溢れるヒーロー。ヴィクターのジョークが理解できず、イライラしてしまう。
傷ついた過去に縛られ、世界征服を企てたヴィクター。しかし彼は、そのブラックジョークが自身の傷を隠す鎧に過ぎないことに気づく。ミスティの言葉が、彼の心に響く。
「ヴィクター様、あなたのブラックジョークは、お心の傷を隠す仮面なのですね」
心の傷・・・。幼いころ、私は親から虐待を受けていた。両親は日頃のストレスを私にぶつけていた。現実逃避するために、心の中でブラックジョークを考え、世界征服を夢見ていた。思えば、ブラックジョークにどれだけ助けられてきたことか・・・。
ヴィクターは己の心に決めた。悪役からダークヒーローへと変貌を遂げる。街の破壊者アキレウスに、破壊を止めるよう呼びかける。
「世界征服じゃない...俺はブラックジョークで世界を救うんだ」
当初、アキレウスはヴィクターの言葉を信じない。しかし街の破壊を止められない自分に次第に気づき、責任をヴィクターに押し付けようとする。
アキレウスは無能なヒーローだった。自身の勧善懲悪を実現するためと、アキレウスは「アキレウスビーム」を街中で乱発していた。アキレウスは私を敵視する。今となっては、なぜ私を敵視するのかわからない。
「街が破壊されるのはお前のせいだ。お前がブラックジョークを言うからだ」
悪を懲らしめるためには、多少の犠牲はやむを得ない。みんな理解ってくれるさ。アキレウスビームで天国に行けるとは素晴らしいことなのだ・・。
かつてのヒーローは、哀れな悪党に成り下がっていた。
「倒すしかないか・・・・」
ヴィクターは、ブラックジョークを武器に戦いをアキレウスに挑むことを決意した。
荒廃した街の瓦礫の中、ヴィクターはブラックジョークを飛ばし人々を励ます。彼の言葉は、彼らの傷を癒し、希望を与えた。
こうして、ヴィクターはブラックジョークを愛するふつうのおじさんとなり、アキレウスは街の破壊者となった。街は、戦いの傷跡から復興し、平和を取り戻す戦いが始まった。
そして、ヴィクターのブラックジョークは、世界に笑いをもたらし続けた。それは、彼の傷ついた過去を隠す鎧ではなく、人々を癒す光の源となったのだ。しかし、ブラックジョークが光り輝くほど、アキレウスの影が色濃くなった。
アキレウスのせいで、廃墟と化した街の静寂を破ったのは、ヴィクターの低くかすれた呟きだった。
「アキレウス、お前はなぜ理解できぬのだ?私の使命は世界征服に非ず、ブラックジョークによって世界を救うことにあるのだが」
彼の自室は、壁一面にブラックジョークが張り巡らされた、普段通りのくつろいだ空間だった。ヴィクターは、アキレウスとの戦いが始まって以来、この部屋に籠りきりだった。
「ヴィクター、あなたは勇敢に戦えますわ。あなたのジョークは常に人々を笑顔にします」
ミスティの声が部屋の静寂を破った。
「ただの笑いではアキレスは救えぬ。アキレウスには、もっと強烈で馬鹿馬鹿しいギャグが必要なのだ」「そう、像が鼻で笑うくらいに・・・馬鹿馬鹿しい一発を」
街の広場は、破壊された街の残骸を見下ろすヴィクターとミスティの姿で静まり返っていた。住民たちはヴィクターに声援を送っていた。
「ヴィクター、ありがとう!アキレウスから街を守ってくれ!」
「アキレウスなんて出ていけ!」
ヴィクターは笑顔で手を振りながら言った。「皆への感謝に尽きる。だが、まだ終わっておらぬ。アキレウスに最上のブラックジョークを叩き込む必要がある」
アキレウスの基地では、怒りに震える彼で溢れていた。
「ヴィクターめ、ブラックジョークで私を愚弄するとは。この街を破壊してやる!」
思い出すだけで忌々しいブラックジョーク。私は冗談が嫌いだ。なぜ、ヘラヘラとしょうもないことを話すことができるのか理解できない。そんなことを暇があれば、一匹でも多く悪党を退治すれば良いのに。怠惰だ!怠惰!
突然、基地の危機管理システムが作動。警報アラームが鳴り響いた。
「やぁ、アキレウス。ちょっと遊びに来た」
敷地内のカメラに佇む菓子箱をもったおっさん。ビクターではないか・・・・。
「何の用だ?」
「いや、お前の怒りが相当溜まっているようだ。私のジョークで笑わせてやろうか」
「よかったら、茶菓子でも食べて・・・・」
「ジョーク?この状況で?」
「されば、聞いてみよ。なぜアキレウスが強いのか知っておるか?実は彼はほにゃららが強いからなんだ!」
アキレウスは眉をひそめた。「何だ?そのくだらぬジョークは?」
「落ち着け。これがお前の破壊行為に対する最上のギャグなのだ」
「もう我慢ならぬ!アキレウスビームを放つぞ!」アキレウスは怒りを爆発させた。
街の広場にアキレウスがアキレウスビームを発射する。しかし、ヴィクターがブラックジョークを連発し、アキレウスの憎悪を煽った・・・。なぜかヴィクターに当たらない。
「アキレウスビームってさ、まるでアキレス腱を狙うように真っ直ぐ飛んでくるんだ!」
またしても意味不明なビクターのブラックジョーク!?腹がたつ!
アキレウスは動揺した。「ちくしょう!」
「アキレウスビームってさ、実は『アクビ』を連発してるんだってさ!だから笑っちゃって止まってしまうんだ!」
住民たちは大爆笑した。
アキレウスは怒りに狂乱した。「やめろ!殺してやる!」
「アキレウスビームってさ、実は『アクビ』を連発してるんだってさ!だから笑っちゃって止まらないんだ!」
「もうだめだ・・・」アキレウスは耐えきれず、「アキレウスビーム マァァァクス!!」
アキレウスは禁断のアキレウスビーム マックス。そう地球上のエネルギーを全てビームに集約する必殺技。「かならず、ころす」と書いて必殺。アキレウスは自身の命をかけて、禁断の技に手をかけたのだった。
「ぷぅ〜」
『?』
アキレウスがビームを繰り出す刹那。なんとヴィクターは何やら臭いものがお尻の穴から出てしまった。ヴィクターは怖かった。腰が抜けてしまった。
しかし、生真面目なアキレウスを刺激するには充分であった。
「くぅ〜臭い・・・死ぬ・・・・」
アキレウスは臭いに敏感であった。ビームを出す瞬間、一瞬だけ顔を背けてしまった。ビームはヴィクターの頭上を通りすぎた。
「今だ!」「だっぷんだー」
アキレウスにブラックジョークを浴びせる。アキレウスのテンションはマックス、ついに血管が切れて倒れてしまった。
「やった!ブラックジョークの勝利だ!」
住民たちの歓声が街に響き渡った。ヴィクターは住民たちに囲まれ、英雄のように祭り上げられた。
「私は・・・私は世界征服なんかしたくない...私の使命は世界を笑わせる...ブラックジョークで世界を救うんだ...」ヴィクターは涙を流しながら言った。
「あなたは素晴らしいわ、ヴィクター」ミスティがヴィクターの肩を抱いた。
「ヴィクター!ヴィクター!」
ヴィクターの戦いは終わった。彼は世界征服を放棄し、ブラックジョークで世界に希望と笑いをもたらすダークヒーローとなったのだ。
しかし、その時が来た。
「臭い・・・」
うん?住民の様子がおかしい。皆、鼻を押さえている。ミスティーまでもが?
「ヴィクター、お前も出て行け!」
「な?なぜだ・・・・」
「ケツがえらいことになってるぞ!」
「気が付かないのか?」
ヴィクターは住民たちの声に複雑な表情を浮かべる。
もしかして、逃げないといけないのか??
私の心には、平和と孤独が入り混じった感情が渦巻いていた。このやるせない気持ちをブラックジョークにするしかないのか・・・・。私はまた明日から、世界征服に向けて動き出すしかない。
この度は、私の小説をお読みいただき、誠にありがとうございます。ページをめくるごとに、私の作り上げた世界と登場人物たちと共に時間を過ごしていただけたことを大変嬉しく思います。
この小説を書く過程は、私にとって一つの冒険でした。登場人物たちと共に喜びも悲しみも経験し、彼らが成長し変わっていく姿に、自分自身もまた多くのことを学びました。この作品を通じて、読者の皆様にも何かしらの感動や共感、考えるべき点を提供できたなら、これほど嬉しいことはありません。