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6. 陰謀 前編

オーソンはミュラー家の王都タウンハウスの騎士隊の副隊長ながらも、ここに至っては自分のつかんだ王国の未来とミュラー家の未来にかかわる重大情報を自分の主であるミュラー子爵に伝えるべく、馬で3.4日かかるところを途中馬を乗り換え2日でやってきたのだ。

彼は応接室に通され、子爵が人払いするとマケーロス公爵とその一派である貴族派が反乱計画を立て着々と準備中であることを報告した。



そのようすを二階のアドラスの部屋からアドラスはでっかいクマのぬいぐるみを抱きしめながら透ししてみていた。


<第二王子とマケーロス公爵派閥がついに反乱を起こすのかぁ、成功したらうちにも影響が出るのかな、王国大丈夫かな?>



「うーむ」前ミュラー子爵はオーソンの報告を聞くと、厳しい顔して腕組みしうなり声をあげた。


「父上我々ミュラー家はいかがいたしますか?」


アドラスが超能力を持つことを父も母も祖母も祖父も誰も知らないし言う気もない。

超能力はどうやらこの世界の人間が持つ能力ではないらしい、その力は異世界転生者のみが持つ力。もしこれで自分に魔法適正が何もなかったら両親は自分をどうするだろうか?アドラスは嫌、今は父たちの話に集中するべきだと考え直す。


「それで王国騎士団長には情報屋の話は伝えたのか?」


「はい、幸い騎士団長とうちの隊長は元王国騎士団の第二隊長でしたから、それで話ができました。」

「伝えた結果どうだった?」


「俺が言わなくてもすでに知ってるようでした。間違いなく魚が網に入るのを待ってますね、頃合いを図りマーケロス侯爵一味を一網打尽にする時を待ってますね。」


「なるほど、では中立派の我々はお手並み拝見とすればいいわけだ。」


「そうですね父上」


「ですがそれとは別に妙な噂を聞きまして?」


「なんだ?」


「実は第2王子の実の父親は国王陛下ではなく王族ですらないと」


「待てつまり第二王子は不義密通の子だというのか?父親はだれだ?」


「貴族らしい、それしかわかりません。ですがこれは単なるうわさでして」


「ふーむ」


「もしこれが本当なら側室と第二王子は毒杯をあおることになりますね、父親の侯爵も無事ではすみませんね、領地没収,爵位はく奪、資産没収ですね。下手したら一族そろって国外追放にもなりかねません」


<うわーたいへん!!!>


「もっとも反乱を企てた時点で側室に第二王子に侯爵とその一族および反乱に加わった貴族とその一族は処刑ですが」


<そうだった。それだけはんぎゃくざいは、いちばんつみがおもいんだ!>



アドラスの小さな背中がぶるっと震えた。そこでアドラスは透視を切った。


「アドラス、寒気がするの?」


「ううん、だいじょうぶ」


「おじい様とお父様は何の話をしてるのかしらね?悪い知らせでないといいんだけど、気になるわ 」とおばあ様。


「アドラス御本を読んであげるわ 、どれがいい?」


「それじゃこのドラゴンと騎士の乗ったごほんがいいでしゅ、かあしゃま」


「アア、これは青龍伝説ね、このお話は伝説とこの御本に書かれているけど実際に過去にあったお話をもとに書かれているのよ」


「エー本当ですか、かあしゃま?」

 

「ええ本当よ、これは今からざっと千年以上昔のお話なの、むかしむかし・・・・・・・・」


アドラスは母の膝の上でご本を読んでもらいながら、いつの間にか頭がコクリコクリ

と舟をこいで眠ってしまったのだった。

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