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5.アドラス2歳のお誕生日

「「「アドラスお誕生日おめでとう」」」

「ありがとう、とおしゃま、かあしゃま、おじいしゃま、おばあしゃま」


今日王国歴204年5月15日辺境近くのミュラー子爵家では、この家の嫡男アドラスが満2歳のお誕生日を家族だけで祝っていた。場所はアドラスの部屋、部屋の内装は貴族の子らしくブルー系のかわいらしい内装になっていて、この家の古さを感じさせる年代物の家具が部屋に配置されていた。

部屋の隅にはリボンされたプレゼントのはこの山が置かれ、部屋のテーブルにはごちそうの山が置かれ家族めいめいが椅子に座っていた。テーブルの上で一番目立つのは2段重ねのケーキ、真っ白の生クリームのホワイトケーキにはフルーツがおいしそうに飾られ、子供のアドラスの食欲と好奇心を大いにそそる。

「アドラスお願い事は決めた?ケーキのろうそくを消す前にお願いをしっかりするのよ」

「はいかあしゃま」

アドラスは目を閉じどうかこの幸せがいつまでも続きますようにと神に心からいのった。

この国の神はセイオルーガ神を主神としこの大地を作ったといわれている。のちに精霊王も生み、精霊王はあまたの精霊たちを誕生させ、この世を収めているといわれていた。なずけてドルーガ教,


バーリアス王国もあるこの大陸では広く信仰されている宗教である。

前世日本人だったアドラスにすれば信仰心はとても薄い。

自分がこの世界に転生したのはセオルーガ神が影響しているのだろうかと考えれば、一応信仰しとこうかなという位である。

決して父や母祖父祖母には言えないが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



内輪だけのお誕生会はなごやかにすすんでいた。

食事が終わりいよいよプレゼントをアドラスが明ける時間となった。

ワクワクドキドキしてプレゼントを開けるアドラス、これはとおしゃまのくれたプレゼント、中に入っていたのは自分の背丈ほどもある大きなクマのぬいぐるみ、


「わー!」

歓声を上げるアドラスに父は


「きにいったか?あどらす?」

「はい!とても気に入りましゅた!!」

「そうかそうか」父は波顔する。

「アドラス、お母さまのプレゼントもあけてみて」

「はい!」

箱の中に入ってたのは絵本数冊だった。

美しい絵入りの絵本はまだアドラスが母に読んでもらってない絵本だった。

「後でお母さまとばあやが読んであげますからね。」

「楽しみでしゅ」

「はははははは、よかったなアドラス」

祖父が孫の頭をなぜ繰り回した、その時だった。



ミュラー子爵家に王都のタウンハウスから一騎の駿馬に乗った騎士が、馬の息遣いも荒荒しく駆け込んできたのは、

アドラスの部屋の窓からそれを見やった父は「何事だ?」とつぶやくように言った。


「王都で何か起こったやも知れぬ、ヘンリー」

「父上」

「あなた?」

「お前たちはこのままアドラスとともに居なさい、私とヘンリーが様子を見てくる。」

そう言って祖父と父は部屋を出て階下に向かった。



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