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35医療ギルド

アドラスは医療ギルドに来たのは生まれて初めてだった。

父から話は言ってるということで執事長をお供につれてやってきた医療ギルドは、カウンターデスクと机と椅子と患者用いす、それに診察用ベッドに薬品が入ってるらしい調剤ダンスに衝立が並んでいた。一見すると病院によく似ている。しかし病院と違うのは、医師にあたる人が光魔法の使い手で、普通の医師では直せないケガをすぐに直してしまうというところ。人のけがや状態異常をいやす光魔法は特別な魔法で、この力を持つ人は魔法所持者の中でも少ない。水魔法所持者でも簡単なヒールが使えるが、アドラスはヒールの訓練はまだやってない。そしてけがと病の両方を直すのは、聖女の使う聖魔法のみですでに聖女は200年この世界に現れてはいない。薬草による病やけがの治療は、千年前に存在したといわれる古代王国日本のこの世界に合わせた漢方薬という薬学が医師や一般に広まっていた。そのおかげで、かつてははやり病や下痢でなどで亡くなっていた子供や病人たちは、だいぶ命が助かるようになったのである。魔法の先生ブッカ先生は、強力なウォーターボールが放てるようになったら、次はウォーターバリアをやると言っていたが、それは来週のことになりそうだ。

「わたくしはヘンリーミュラー子爵にお仕えする執事のトム、ハンコックと申します。こちらはミュラー家のご嫡男アドラス・ミュラー様です。」


「子爵様からお話は伺っています。私は当医療ギルドのギルド長ユリア・ラップです。アドラス様には修繕魔法の新しい可能性を探りたいと伺っています。またアドラス様自体が魔力量がとても豊富な水魔法の使い手と聞いています。水魔法ならヒールが訓練すれば使えるようになります。このギルドにもヒールの使い手はおり医療を行っています。」


「えっ、施術する人はみんな光魔法の使い手と思っていました。」


「光魔法の使い手は貴重です。実際は教会に囲われていることが多く、教会の財源確保にとても役立っているのです。一方医療ギルドには水魔法のヒールの使い手のほうが多いのです。むろん私のように光魔法の使い手はちゃんといますが、その場合は重症者が対象になりますね。」


「そうですか時と場合によって使い分けているのですね」


「そうです。」


「あの、僕の考えは医療ギルドにとってお邪魔にならないでしょうか。」


「私や先輩方の支持をよく守ってくださればよろしいかと思いますよ。ただいままで修繕魔法で骨折や火傷が直せるかもしれないと考えた者は聞いたことがなく、もし本当にできるなら魔法学会にも発表するべき出来事ですね、あくまでもできたらですが・・・・」

アドラスはそれほどのことかと驚いた。そう聞くとなんかきゅうに自信がなくなってきた。

「それでは最初は実際の施術を見学しているようにしてください。ああそれとヒールも教えますからね、安心してください。」


「はいよろしくお願いします。」


「まずは見学してください、でもその恰好では患者さんが何だと思いますね、大丈夫、領主様から話を聞いた時この格好がいいだろうと準備しましたから」


「あのこれ」

頭に白い三角巾に白い割烹着風のエプロンをつけたアドラスは戸惑っていた。

「これならお手伝いの子と患者さんも思うでしょう、ご身分がばれないように工夫しました」

「はい」

<これって前世の小学校の給食の配膳係の恰好だよね・・・・。>



ギルド長のハンナはパンパンと手を打ち合わせた。


「皆さん!今日も元気に患者さんたちをお出迎えしましょう!!」


「はい!ギルド長!!」

医療ギルドの女性ギルド員たちは元気に返事した。

「では開店します」

ドアの外にかけられてる札がオープンに変わった。

すると待ってましたとばかりに数名の患者が入ってきたのだ。

ひとりめはご老人、商人風の風体。

患者用の椅子に腰を下ろしたこの男性は、長い間腰の痛みに悩まされているという。

扱ってる商品は野菜や果物、つまり八百屋さん。


「医師にかかって飲み薬や張り薬を張ってたんですが、最初は聞いたんですがだんだん聞かなくなるようになり、今では寝てても腰が痛みでよく眠れないようになってしまったんです。」

ハンナはうなづいて聞くと


「ではベッドにうつ伏せに寝て患部を見せてください」

八百屋のご老人はハンナの言うとおりにベッドにうつ伏せに寝てシャツをま繰り腰のズボンを少し下した。

アドラスは透視能力を使って老人の腰を透視した。

人体透視は前世においても初めてだったが成功した、第4腰椎の個所の椎間板が完全にひしゃげ骨が変形している。これでは痛いわけである、足がしびれて歩くのも大変に違いない。


「わかりました。腰の骨の一部が変形してますね。もっと早く来るべきでしたね、ハイヒール!!」

その瞬間パーっとした光がギルド長の手からはなたれ患者の体に放たれた。

<おお、これが光魔法か!!>

それはものの数秒のことだった。


「終わりました。」

ハンナの言葉に八百屋の老人は起き上がり「いたくない!全然痛くないぞ、それに胃のむかつき感もすっきり直っている」


「あなたの赤ら顔から酒好きだと思い、内蔵にも負担が出てると思い肝臓にもヒールをかけたから、腰だけじゃなく肝臓も治ったんですよ、これに懲りてお酒もほどほどにするんですね。」


「そううだったんですか、でも先生治療代はおいくらになりますか」


「金貨一両と銀貨5枚になります。」


「アーよかった。持ち合わせの金で間に合って、でもこんなことならもっと早く医療ギルドに来るんだった。」

そういって患者は礼を言って帰っていった。





うれしいです、ブックマークと評価が付きました。

この調子でもっと頑張りたいと思います。

読んでくださってる方々ありがとうございます

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