34修繕魔法
アドラスはこの所修繕魔法の実地練習に励んでいた。
今迄に割れた皿などを修繕して見せると、父は一計を考えこれまで壊れたうちの美術品が上手く修繕できたと知ると、市場のガラクタ市で壊れた美術品やら骨董品の皿やら買ってきて、アドラスに修繕魔法をかけさせ直させると、ニコニコ満面の笑みを浮かべた。
「お前が直したこの壺はな、今から400年前のオンタリオ産の一品なのだ。これ一つで時価総額10万フラン<10万円>はするのだ。そしてこちらのもとは一部やぶれかけた
風景画が書かれた絵画だがご覧、作品が書かれたころの色合いと、敗れかけた後など全く消えてしまっている。この作品は名もなき作家の隠れた名品の風景画だ。実に素晴らしい作品だろう。夕日の中に畑の落ち穂を拾う農民の姿が描かれ実に牧歌的でいい絵だと思はんか、」
<地球のミレーの落穂ひろいに似てるな、でもいい絵だということは僕にもわかる、価値 はわからんが・・・。父上これから僕にどんどん美術品を直させる気かな>
「わしは良い息子を持った。修繕魔法とは実に有益な魔法だな、これからもこの調子で壊れかけた美術品や骨とう品を修繕し再生するのだ、アドラス」
<あー、やっぱり>
「父上、そんなことしてると修繕した絵画やら壺やらでいっぱいになりませんか、それならいっそ修繕した作品を売る店を開くかオークションにかけたらどうですか?」
「それは実に良い考えだアドラス、上位貴族への贈答品にもいいな。」
「さて上位貴族に絵画を送ったところで喜ばれるでしょうか?絵画などいくらでも持ってる気がしますが、それより父上、修繕魔法が上達したら人体に修繕魔法が有効か試してみたいのですが、」
「人体に修繕魔法?」
「はい骨折とか火傷に有効かやってみたいんです。それには医療ギルドに教会の施療院で実際に最初は見学して、それから少しづつ実地にやってみたいんですが。」
「修繕魔法が人体に有効なのか?」
「わからないからやってみたいんです」
「ふーむ、もしそうできるなら修繕魔法の可能性がひろがるな、」
「はい、僕もそう思うんです。ただ、本物の病気については治るかどうか疑問をもっています、」
「なるほど、修繕魔法の性格から考えて、病気は無理だといいたいんだな?」
「はい、」
「医療ギルドがいいかな?よし、私からこの町の医療ギルドに話をつけておいてやろう」
「本当ですか父上、ありがとうございます。」
日々作品を書くのを頑張っております。これが第一作目なので暗中模索で作品を書いております。
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