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33.5練習の成果1

この町の教会で、寄付金集めが目的の、春の恒例のバザーが行われることになった。

領地夫人の母エリザベスは、バザー用に作った10枚くらいの刺繍のハンカチの他に、手作りパンプキンパイとアップルパイをバザーに出すことに決めた。明日のバザーを前に厨房で母がパイをつくるのを眺め、時折アドラスはカボチャを頑張って裏ごししたりボールに小麦粉や水、砂糖に卵を計量カップに計って入れて、お菓子作りが趣味の母に言われた様に混ぜて手伝い、パイが魔導オープンでたまらなくおいしい匂いをさせて焼けるのを、ひたすら待った。

「チン!」


「さあ焼けたわ、でもこれは熱を冷まさなくてはいけないの、それにこれは明日のバザーの出品用だから食べてはだめよ。」


「うー」

我慢の唸り声をあげるアドラスに母は「フフッ」と笑い


「昨日作った、あなたの好きなアップルパイがあるわ」


「ほんと、母様」

アドラスのかわいいとびっきりの笑顔に


「ええ本当よ、私が昨日作っておいたの、今日はサロンで母様と一緒に食べましょうね。」


「はい、母様!」


春の陽光が降り注ぐサロンで、母手作りのアップルパイをおいしそうにほおばる一人息子を眺めながらお気に入りの紅茶を飲み、エリザベスはひと時の平和と幸せをしみじみ感じる。


<この子の幸せのためなら私はなんだってできる、夫のたずなはにぎってけっしてゆるめないわ!、この子のためにもあんな卑しい平民女に、領主夫人の座を決してわたさないわ!この子が領主となり結婚して孫ができるまで私は頑張るわよ!!>


「アドラス、おやつを食べたらあなたは午後何をするの?」


「シッロ達を連れてジミーと今日は薬剤採取とホーンラビットを何匹か取ろうかと思います。お土産持って帰るからみんな期待してね、今日の晩餐には間に合わないかもしれないけど、明日はホーンラビットのシチューだよ」

するとそばに控えていたメイドのマリアやメーベルが、


「お土讃期待してます、頑張ってください!厨房のみんなに言っておかなくては」


「ああ」

と力強く答えたアドラスだった。








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