表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
娼婦に婚約者の第二王子を奪われ、すべてを失った令嬢は、復讐のため第一王子と結婚して王妃になる。  作者: 林 真帆


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

38/65

伝説の生徒会長の正体……?

「え! クロードさんが伝説の生徒会長?」


「いや、だから、まだクロードが伝説の生徒会長と同一人物と決まったわけじゃないから!」


 ロイは、すっかりクロードを伝説の生徒会長だと決めつけている。


「伝説の生徒会長って、学業の成績はもちろんですけど、生徒会長としてもすごく有能で、この学校に様々な改革をもたらしたんですよね?」


 ロイはルードヴィッヒに同意を求めた。


「ああ、よく知っているね。そうだ、いいものを見せてあげよう」


 ルードヴィッヒは、エリスとロイをキャビネットの前に連れて行くと、引き出しを開けてみせた。




「これは……タイ?」


 引き出しの中には、色とりどりのタイが一つ一つケースに入れられて保管されていた。どれもエリスたち一般の生徒が着用しているタイとは、違う色をしていた。


「そう、歴代生徒会長のタイだ。残念ながら全員分はないが」


「じゃ、じゃあ、伝説の生徒会長のタイもあるんですか?」


 ロイは、興奮を隠しきれていない様子だ。


「これだ」


 ルードヴィッヒは、ケースを一つ手に取り、エリスとロイに見せてくれた。


「俺はこのタイが欲しい」


「……タイが欲しい? ご自分でタイを買えばいいのではないですか?」


 エリスは、当然過ぎる疑問を口にした。


「あのね、アーサー、この学校には、卒業する先輩が、後輩に自分のタイを託すという伝統があるんだ。タイを託されるのは、先輩に認められたってことで、ものすごく重要な意味があるんだよ」


「そんな伝統があるなんて知らなかった――では、ここにタイがあるということは、託すべき後輩がいなかったということでしょうか?」


 エリスがルードヴィッヒに問いかけると、


「ははは、手厳しいことを言うな、君は。確かにその通りだ」


 とルードヴィッヒは声を上げて笑った。


「伝説の生徒会長殿が卒業するときは、残念ながら、彼がタイを託すに値する後輩はいなかった。俺は彼に認められたい、そして、このタイを託されたい」


「どうして伝説の生徒会長なんですか? 他にも優秀な先輩はたくさんいらっしゃるのに」


「何でかって? それは彼が一番優れた生徒だからだ」


「直接お会いになったことは……?」


「いや、ない。俺が入学したのは彼の卒業後だったからね。でもあの頃はまだ、彼を直接知っている先輩方もいて、よく話を聞かせてくれた。中には誇張かと思うような話も多々あったけれど。生徒会に入ってからは、歴代の生徒会に関する資料を読み漁った。やっぱり本当にすごい人だった」


 ロイを始め、多くの生徒に敬愛されているルードヴィッヒにも、尊敬している人物がいて、しかもその人物があのクロードかも知れないということに、エリスは戸惑っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ