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娼婦に婚約者の第二王子を奪われ、すべてを失った令嬢は、復讐のため第一王子と結婚して王妃になる。  作者: 林 真帆


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実技試験 その1

 筆記試験を終えたエリスは、試験官である教師から、実技試験の準備が整うまで待合室で待機するよう指示を受けた。


 廊下に出ると、そこにはクロードがいた。


「そろそろ試験が終わる頃かと思いましたので、こちらでお待ちしておりました。待合室までご案内します」


「ありがとう」


 エリスは、無言のままクロードの後について待合室に向かった。


 待合室に入ると、エリスはクロードに話しかけた。


「何も聞かないの?」


「何をです?」


「だから……試験の出来とか……」


「顔を見れば大体見当がつきます。上手く行ったみたいですね」


「上手く行ったというか……上手く行きすぎというか……」


「そうですか。それは良かった。それならば、満点は確実ということですね」


「満点……と言われるとちょっと……」


 エリス自身、満点を取れた自信はある。しかし、思わぬミスを犯してしまっている可能性と、自信たっぷりの素振りをクロードに見せたにも関わらず、満点が取れなかった場合、クロードにどんな嫌味を言われるかわからないため、あえて控えめな態度を取っておいた。


 クロードが何か言いかけたとき、待合室のドアがノックされ、実技試験の準備が整ったことを知らされた。




 実技試験の会場として案内されたのは、講堂であった。


 講堂でエリスを待ち構えていたのは、筆記試験のときとは異なる教師であった。


 この教師がエリスの相手をするのだろうか? とても剣を扱うような感じには見えない。


「実技試験では、この模造刀を使用します」


 エリスは、教師から渡された模造等を軽く振ってみた。


(あら? 軽い……)


 実技試験で使用される模造刀は、クロードとの特訓で使っていた模造刀と比べると、羽のように軽かった。


(これだったら実技試験も何とかなるかも……?)


 エリスは淡い期待を抱いた。実は、剣術の稽古においてエリスは、最後までクロードから合格点をもらうことができなかった。


 しかし、エリスとて、クロードのような剣の達人を相手に三か月間、みっちりと剣の特訓を積んできたのだ。クロードの求めるレベルに達していなくても、目の前にいる教師相手ならば、どうにかなりそうだった。


「準備はよろしいですか」


「はい!」


 エリスは、講堂に響き渡るような大きな声で元気よく返事をした。


「入ってきなさい」


 教師は講堂の入り口に向かって声をかけた。


(え……?)


 エリスは教師の声に釣られ、入り口に目を向けた。


「失礼します」


 入り口から入ってきたのは、一人の青年であった。


「彼が君の実技試験の相手をします」

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