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Crescent lovE  作者: 月姫
Day.1.
3/36

Breakfast.

「ねえ、朝ごはんにしましょうか。」

返事はしないけれど、こくり、と彼女は頷いた気がする。


だって、もう何年も共に過ごしてきた存在だから。

魂くらい宿っていてもおかしくないと思う、まあそんなことあるわけないけど。


私は厨房に行って召使から朝食を受け取った。

「ねえ、ルシアの分はどこかしら。まさか用意してないなんて、そんなことやってないでしょ?」

「勿論ですお嬢様。こちらのプレートで大丈夫でしょうか。」

「ふふ、いつもありがとうね。」


そう言って厨房を後にした。


私は”いつも通り” ルシアと向かい合わせになりながら、朝食をとる。

「ねえ、今日の気分はどうかしら、ルシア。太陽も綺麗に照り輝いてるわよ、ほら見て。」


そう言って私はカーテンを少し開けた。

今までは窓越しで陽の光を浴びることすらできなかったのに、ルシアが来てからいっぱい、いろいろなことに挑戦するようになった。

今でも普通に外に出ることはできないけれど、こうやって太陽を見つめることができるだけで、私はとっても幸せだった。


ルシアは私のことを見つめながら、またこくり、と頷くように感じられた。


「ごちそうさまでした、ルシアもお腹いっぱいになれたかしら?」


うん、大丈夫、お腹いっぱいだよ。そう聞こえた気がする。


「ルシア、今から私は勉学に励もうと思うの、だからそばで応援してくれる?」


そんな願いに人形は、もちろんだよ、と快く受け入れてくれた。

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