プロローグ
他作品の合間の、気分転換のために書きなぐっています
不定期投稿となる可能性があります
この世界には不思議な力が溢れている。
人はその力を奇跡と呼び、その力を振るう者達の事を神と崇めた。
しかし次第に力を扱える者の数は減り、今ではごく少数の者達が扱える程度となっていた。
その失われた神の力を忘れられない人間達は、疑似的にでも扱えるようにするため、純粋な力を持つ者の協力を得て、長い時を使い奇跡の再現を成し遂げていた。
輝石。そう呼ばれるようになった神の石は、人々に大きな恩恵を与えた。
輝石を使い、かつての神達が使用した奇跡の真似事が出来るようになったのだ。
その力は人々の生活を豊かにし、世界と人類は急成長を遂げた。
そんな神の石である輝石は人々を魅了し、その石を求めて数多くの冒険者が生まれた時代。その冒険者はまさに自由の体現者、人々の憧れの職業として認知されていた。
夢半ばで息絶える者、夢を掴み栄光を得た者、更なる栄光を求め各地を旅する者など、様々な者達がいた。
そして、そんな輝石をかき集めている、とある組織があった。
その組織の力は徐々に大きくなり、今では人々の生活を脅かしてしまうほどとなってしまっていた。
今の人類は輝石がないと生活できない。しかしこの組織が牛耳るようになってしまったため、市場の価格は上がり、輝石の種類によっては一般人は手が出せないほどの高額となってしまっていたのだ。
そんな組織の最高戦力の一人である人物、サージェス・コールマン。
暗躍する組織の中で、【実行官】と呼ばれる最高幹部の一人。その中で三番目と評されていた人物である。
序列三位、喚び醒ます者。
そう呼ばれるサージェスは、組織の最高戦力として様々な任務を完璧にこなしてきた。組織が急成長した理由の一つに、彼の戦力があったと言うほど、彼の力は抜きんでていたのだ。
実際にサージェスの序列は三位だが、戦闘力だけ見たら最強なのではないか、と噂されるほどには強かった。
この組織は単純なる実力組織ではない。性格や言動に難ありと評価されたサージェスは、三番目という位に収まっていた。
そんな彼が、組織の上層の幹部達をたった一言で動揺させる事となる。
その言葉とは――――
「――――俺、組織やめるわ」
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これ以降の話の文字数は2500~3500程度となるようにしています