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勇者と魔王と聖剣と賢者の弟子アリス  作者: いいはるかな
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ネコルラト士官学校入学試験③

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 宗教関係の問題以外は解けていたであろう筆記試験を終えて、そのまま教室で魔術試験の説明を聞いている僕は魔術の基本定義について思い返していた。水が沸騰する温度が100度であるように、水1リットルを発生させる魔術式を基本魔術ウォーターとして開発され、ウォーターを発動するのに必要な魔力量のことを1MP(マジックポイント)とするのが魔術の基本定義であり、僕が今から受ける魔術試験は『基本魔術ウォーターの発動回数による自身の最大魔力量の証明』というものであった。しかしこの試験は自身の魔力をすっからかんに近くなるまで消費するのだが、次の模擬戦闘試験は昼食休憩の後に行われるのでもしも魔力を最大量まで使ったとしても並みの術者ならある程度は魔力も回復する。また客観的に見ても魔力量がわかるので、例えば試験監督者が魔術に疎くても採点が可能というのがこの試験の優れている点である。そもそもとして基礎魔術ウォーターを発動できないものがいることに目を瞑れば、だが。

 魔術試験の説明をしている試験監督者に僕は手を挙げて質問する。

 「基本魔術ウォーターが使えない場合はどうなりますか?」

 「基本魔術ウォーターは魔力を持つものなら誰にでも扱える基本的な術式として昨今は王国民にも広く認知されています。なので、もしもウォーターを使えないという者が居たら残念ながらその者の魔力量はウォーターを発動するのに足りないとして扱うしかないですね」

 「なるほど、ありがとうございます」

 試験監督者の説明に納得し、僕は一礼する。ウォーターを使えないやつなんていないだろ、とボソボソと聴こえてくるが無視をする。

 「では試験を開始していきます!生成した水の処理に少し時間が掛かるため、数人ずつ試験を行います!名前を呼ばれたら訓練所の方へ来てください!」

 試験監督者の合図によって魔術試験が開始した。

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