林檎と蜜柑どっちにする？

神埼優人が小学生低学年の時に両親が離婚した。
優人には少し歳が離れた妹――林檎がいた。

しかし、離婚するにあたって二人は離れ離れになってしまう。
優人は父が引き取り、林檎は母が引き取る。

それから優人は父と二人で暮らすことになった。
ずっと林檎のことを気にかけていた優人だったが、優人が中学３年生の時に父が再婚した。

父の再婚相手――智子さんには、娘がいるらしく名前は蜜柑。
その子は優人の妹、林檎と同い年の子だった。

　顔合わせの時、彼女を見た優人の第一印象は“男を怖がる人”だった。

その優人の第一印象は正しく、蜜柑は『男性恐怖症』を患っていた。それに誰よりも早く気が付いた優人は、彼女の一番の理解者になろうと寄り添おうとする。
　蜜柑もそんな優人にだけには男性恐怖症の症状は出なくなった。

　義理の兄と義理の妹という立場ではあるが、確実に二人の距離が縮まっていく。

そんな中、優人が高校三年になった時、実の妹である林檎が同じ高校に進学してきた。

「お兄ちゃん？」
「林檎？」

　感動の再開――にはならず、

「私のお兄さんに近づかないでくれますか？」
「私のお兄ちゃんだよ」

　まさかの義妹と実妹によるバトルが勃発！？

「お兄さん……」
「お兄ちゃん」

「「どっちを選ぶの？？」」

――二人の兄である、優人の決断は！？

　これは義妹と実妹による兄の取り合い物語。

※前半は蜜柑メイン。後半は二人メインという感じです。