恋し夜
午前6時の部屋の窓
東の地平
マンションの隙間から
不意に光が目を細めさせる
重たげな暗闇の幕を
空が青白くなるまで持ち上げて
朝はゆったりと姿を現し
街の灯を消して行く
太陽と呼ばれる
丸い橙の塊が姿を表すと
そこから放たれる
白熱球が放つような
白い光線
白い刃が目に突き刺さる
あぁ朝が訪れる
夜を西へと押しやっていく
慣れぬ光に目を背けながら
西へ過ぎゆく夜が恋しい
早く夜にならないかしらん
明け方程にその想いは強く
都の嘘臭い、あの夜を待ちわびる