少年、二歳になる。
短いけど毎日か、長いけどたまに投稿。
どっちがいいでしょうかね?
二歳になりました。
誕生日プレゼントは沢山もらいました。
父からは新しい本を。
既に読み書きは大体できるようになったので、一人で暇な時は書斎の窓際の椅子に座り、本を読んでいる。
その中でも魔法に関する本をよく読んでいたからか、魔法の事が書いてある本をくれた。
「ありがとう!大事に読むね!」
本当に嬉しかったので満面の笑みで言った。
すると、母や姉、メイドなど女性たちが胸を押さえていた。どうしたのだろう?
母からは新しい服を。
王都の最先端のブランドの服らしい。実用性と華麗さを併せ持つ、貴族のような服だ。……あ、貴族か。
「ありがとう、お母さん!」
同じく笑顔で言う。母に抱きつかれた。胸に顔が埋まり苦しい。
兄からは鮮やかな青色の花を貰った。
種から自分で育てたそうで、特に綺麗な一本らしい。
「ありがとう、兄さん!」
兄は姉と比べ、少し女々しいところがあるが、優しい兄だ。
姉からは木剣を貰った。
「あ、ありがとう、姉さん」
二歳児に木剣って!木剣って!姉は六歳ながら剣の訓練をしている。しかも、かなり筋がいいらしい。
今回、王都から来られなかった祖父と祖母からは、リバーシを貰った。……リバーシ?
なんでもいま王都で流行しているものらしい。
転生者だなぁ。二歳にならない内に作るなんて凄いなぁ……そんなことを思っていた。
五歳になると王都に行き、パーティーに参加しなければならないらしい。
……少しめんどいな、と考える自分がいる。
二歳になり、魔法の練習を始めることにした。
運良く魔法の才能があるようだった。
魔法とは自分の想像を現実にするもの。属性適正があれば、訓練次第でどんな事もできるようになるという。
その属性適正だが、調べる方法はないらしい。なので、『出来るようになるまでやる』これが基本方針のようだ。
……まあ適正では無かったら、絶対発動しないんだけどね。
それはさておき、まず最初に行うのは基礎の基礎。
『魔力を感じる』という事。
ちなみに、『魔力感知』と『魔力操作』、『属性適正』この三つがあれば、魔法使いと認められる。
だから魔力を使うだけなら、意外に多くの人が出来るらしい。
つまり『属性適正』が珍しいという事だ。てか、魔力は誰でも持っているしね。
誕生日プレゼントで貰った本によると、早くても五歳頃から訓練するように書いてあった。
魔力切れを起こすと、気絶して危ないらしい。で、五歳だと一応ギリギリ大丈夫かな?だという感じらしい。
それは無視するけど……
魔力量については、千差万別。
まず、初期魔力量と伸びる魔力量は個人差があるらしい。
初期魔力量が多くて、伸びる魔力量が少ない人。
初期魔力量は少ないけど、伸びる魔力量は多い人。
初期魔力量も、伸びる魔力量も少ない人。
初期魔力量も、伸びる魔力量も多い人。
大体が三番目の、どちらも少ないタイプ。
後は一番目と二番目が少なからずといったところで、
一番少ないのは四番目のどちらも多いタイプ。
これは後々わかる事なので、今気にしてもどうすることもできない。
さて、まずは『魔力感知』だ。
『魔力感知』は大きく分けて、二つある。
自分の中の魔力を感じること。
空気中の魔力を感じること。
細かく分けるともっとあるが、大きく分けるとこの二つだ。
今練習するのは前者の自分の中の魔力を感じることだ。
これはもうセンスというか、感覚でやるしかないらしい。
で、あっさり出来た。
拍子抜けするほど簡単に。……これでいいんだよね?
そう心配になる程簡単に出来てしまった。
さて、次!『魔力操作』
これは体内の魔力を動かす事で、人によりイメージが異なるらしい。
一番多いのは、血液のように循環するイメージなのだそう。
最初はこれでやってみよう。
心臓の近くに魔力のタンクがあるイメージ。
そこから身体中を巡るイメージ。
つま先から指先、頭の先まで身体中全てを巡る。
……できた!すっごい遅いけどできた!
目指すイメージは血液のようにサラサラ流れる事。
……現段階はドロドロみたいな状態。
これは、『魔力操作』は練習あるのみだそうだ。
暇な時はずっと練習しよう。
オレンジジュース100%飲みたい……
飲むものがそれだけならば天国なのに……