魔と竜の六刀
バルエラ竜王国中央浮遊都市・・・
マリアティアスの他にも天使達はオールの住まう中央浮遊都市に攻撃してる最中であり・・・その中で女神セラフティアスに命じられた大天使、フルーティアは少し困惑していた。
マリアティアスの繰り出した金と銀の魔蝶杖によって、竜人が殲滅したのはいいのだが・・・その力が自らと同等、もしくはそれ以上の力を持っていることに危惧しているのだ。
どういう理屈なのかはフルーティアには理解できないが・・・あれほどの量の茨を自由自在に動かすことができるだけの魔力や技量は、残念ながら大天使であるフルーティアにも不可能。
フルーティアが扱うことができる魔法は水の属性魔法で、主に使う武器は水の属性魔法を纏って強化することができる鞭であり、フルーティアは中距離を主にして戦う大天使だ。
戦闘スタイルは違うかもしれないが、それでも目の前で圧倒的な力を見せつけられたのであれば警戒してしまうはずだ。
いくら女神セラフティアスから味方だと言われても、自らと同じ種族・・・天使ではないのだから。
天使・・・それは女神セラフティアスによって救われた人間の魂の成れの果て。
生前の記憶を持っている者は皆無なのだが・・・中には例外も存在している。
遥か昔に存在していたと言われているが・・・今となってはその真意はわからず、そして女神セラフティアス自身も語ろうとはしていないので昔存在していた天使が今の天使と同じかは不明。
天使達はそれぞれ人間から生まれ変わると同時に、四教天使から魔力の一部を譲渡してもらい各種属性魔法を扱うことができるようになる。
しかしながら中には生前から魔法を扱うことができる者・・・魔導師が天使になることもあり、その場合は通常の天使よりも強力な属性魔法を扱うことができる。
大天使はその中でも一握りの存在がなることができ、皆の憧れ的な存在。
そして別格の存在である四教天使。
女神セラフティアスの降臨と同時にこの世界に降り立った四名の最上位天使は破格の力を持っている存在達であり・・・それぞれバルエラ竜王国の四方を納めている竜人を倒す為に動いている。
その結果がどうなったのかは・・・まだ不明だ。
『あの天使・・・先ほどからマリアティアスさまのことを気にしているようですが?』
アリセスが言っている通り、フルーティアは先ほどからマリアティアスのことが気になっているのか『チラチラ』と見ている。
そしてフルーティア以外にもマリアティアスのことを気になっている天使達は複数いる。
マリアティアスが操っていた金と銀の魔蝶杖が原因なのか?
それともマリアティアス達が人間だからなのか?
もしくはマリアティアスではなく、マリアティアスの隣にいるルーシャが原因なのか?
味方と言われている中に敵と同じ種族の者がいれば注目してしまうのは仕方のないことなのだが・・・ルーシャ以外にもマリアティアス御一行は目を引く面々が揃っている。
アリセスやエール達は普通の人間と同じなのだが・・・片翼だけだが、天使と同じ翼を持っているエリカとアイカ。
もう片翼は真っ赤な・・・血の結晶で作り上げられた枯れ木に似た翼を持っているエリカとアイカを同族と言ってもいいのかは疑問だと言える。
そしてエリカとアイカと同じように見られているのは魔導六刀の面々。
その中でも身体の一部が異形となってしまっているヘルとネスクが注目されてしまうのは仕方ないのかもしれない。
しかしながらマリアティアスは気にしている様子はなく、淡々と次は何をすべきか考えていたが・・・遠方から騒ぎを駆けつけてきた竜人を視界に捉える。
『少し騒ぎ過ぎたようですね』
『どうしますかマリアさま?』
『ここは天使達に任せて私達は身を隠しましょう・・・』
この場を天使達に任せようとしたマリアティアスであったが、何故か言い止まってしまった。
その理由は、アリセス達から戦いたそうな・・・戦意を感じ取ったからだ。
先ほどはマリアティアスが周囲の竜人を倒してしまったので、アリセス達が戦う出番はなかった。
そもそもマリアティアス自身にもアリセス達を戦わせる意識はなく、ルーシャと共に竜法秘伝・竜融血装で戦い勝利した。
しかしながら、どうやらアリセス達は違っていたらしい。
自らが仕えるマリアティアスに戦わせてしまったことを恥じているのか?
それともただ単純に戦いたいからなのかは不明だが、マリアティアスはアリセス達の意志を尊重し、この場を任せる為に天使達と交渉しに行く。
思いの外天使達はマリアティアス達が戦うことに異論はなく、アリセス達が戦うことを容認してくれた。
『・・・よろしくのですか、フルーティアさま?』
『貴女達の言いたいことはよくわかります・・・女神セラフティアスさまが信じろと言ったところで彼女達を信用できないのですね』
フルーティアの問いかけに対して無言で頷く側近の天使。
信用しろと言われても、その相手は自分達と接点は皆無。
一様話には聞いたことはあるが、実際に会ったのは初めて・・・いくら自らの主の言葉でも信用しきれないのが本音と言える。
なのでフルーティアは、マリアティアス達に戦わせることによって、天使達の不安を払拭しようという魂胆なのだ。
無論、マリアティアス達が倒されるようなことがあっては女神セラフティアスに顔向けできないので、危なくなったら援護するつもりであり・・・そのことを周囲の天使達にも伝える。
『さて・・・貴女方が信用に値する人物なのか見極めさせてくださいね』
フルーティアを含む天使達の了承を得たマリアティアスは、迫り来る竜人の相手をアリセス達に任せることにする。
『さて・・・マリアさまから戦闘の許可が出ましたので戦いましょうか?』
『あの竜人を全員狩っていいの?』
『早い者勝ち?』
『まぁ、確かに正確に割り振るすることはできないよねぇ・・・』
『だけど明らかな妨害は無しで』
そう言いながら二人一組になり別れる面々。
アリセスと廻る忍刀。
エールと獣ずる牙刀
エリカと名もなき偽刀。
アイカと朽ちゆく奪刀。
ヘルメスと沈みゆく鎖刀。
ソイルと蠢く虐刀がそれぞれ迫り来る竜人と向かい合う。
『さて・・・行きましょうか?』
アリセスがそう言い終えると・・・一斉に竜人へと突撃して行くと同時に姿が変わる。
これはマリアティアスが竜導六刀であるオロ達に対抗するために編み出した魔法で・・・マリアティアスとエールのように融合することができる。
竜人と戦う以前に、何度か身内で戦ったことはあるがまだ実戦はない。
なのでアリセス達はこの竜人を利用して、竜人との戦闘経験を積みたいと考えたのだ。
『何処まで通用するのか確かめさせてくださいね?』
『行くよ・・・ネスク』
『アイカは見ていてもいいんだよ?』
『いつまでもお姉ちゃんに助けてもらってばっかりのアイカじゃないんだよ』
『殺れますライルフ?』
『ヘル・・・あまり好き勝手にしないでくださいね』
それぞれ魔導六刀の面々と融合し、姿が変わる。
アリセス&ディライ。
ディライと融合したアリセスは所持している四戦の血結杖の他にも、巨大な手裏剣を背負っている。
そして身につけている聖職者の衣装なのだが・・・ディライと融合したからか忍者装束に似たような衣装で、口元を布で覆っている。
基本的に闇夜に溶け込める黒を基調としているが、ところどころに銀色の装飾が施されている。
ディライと融合したアリセスは、今までならば距離を詰めなければ戦うことができなかったが・・・ディライの半身とも言える手裏剣を使えば中距離までの相手を間合いに入れることも可能。
ディライが使っていたのと同じように忍刀を自由自在、縦横無尽に動かせるので相手の行動を制限することも、死角から不意打ちするのにも有効的となったアリセス。
エール&ネスク。
エールは奇跡の確率で産まれた血を覚醒させた狼人と人間のハーフであり・・・その力は満月の時に真価を発揮する。
髪は銀色になり、瞳孔は縦に割れ・・・狼人の特徴である尻尾と、両手両足の途中から体毛に覆われ、そして爪は鋭利に変化するという性質を持っている。
しかしながら、他の血を覚醒させた者とは違い、自分自身で制御することが不可能であった、マリアティアスと出会うまでは・・・
マリアティアスと出会ってからはその力を、マリアティアスの作ってくれた薬で制御することが出来るようになった。
そしてネスクと融合することにより、牙刀を扱えるようになったエール。
身に纏う聖職者の衣装は、その銀色の髪・・・というよりは狼人特有の耳を隠す為のフードの着いた衣装。
背中は牙刀を操る為に破けており、背中から出ている六本の牙刀にはネスクが使っていた噛みつき攻撃だけではなく、エールの持っている短刀をそれぞれ複数所持していて、エールが得意な奇襲を更に強化できるようになった。
エリカ&ガル
異形の見た目に変わってしまったエリカ。
天使の片翼に疫病の狂天使を彷彿とさせる片翼に、この世界の理を越えた純黒の炎を操ることができるエリカの戦闘スタイルは遠・中距離型。
それに対してガルは全身から偽刀を出して戦う接近戦型。
任意のタイミングで偽刀を出し入れできるので、間合いの把握が不可能であり、ガルの裏を取り奇襲しようとしても偽刀で防がれてしまう。
そんな遠・中距離型と近距離型のエリカとガルの相性が良いというのは言うまでもなく、実際エリカとガルは遠・中距離はエリカが主軸に戦い、近距離はガルを主軸にして戦う。
エリカの着ている聖職者の衣装に目立った変化はなく、背中に翼用の穴が空いている程度だ。
お互いの欠点を補うエリカとガルはバランスのとれた戦闘が可能。
アイカ&クチルギ
姉であるエリカとは正反対の左右に異なる翼を持っているアイカ。
エリカが純黒の炎を操るのに対してアイカはその逆・・・純白の炎を操り戦う。
アイカは、マリアティアスやエリカと違いアイカは魔力量が多くなく、無闇矢鱈に魔力を消費してしまうと魔力切れを起こしてしまう可能性がある・・・
しかしながらアイカの純白の炎もまた世界の理から外れた力で、純白の炎は魔法を焼き尽くすことが可能な炎。
それが例えどんなに強力な魔法であっても、無条件に焼き尽くすことができ魔法、竜法を主軸にして戦う者にとっては厄介な相手だと言える。
だが、身体能力はそれほど高くなく、見た目通り・・・子供と大差ない。
自由自在に空を飛ぶことはできるが・・・
そんなアイカに対して、クチルギは天性の戦いのセンスを持っている。
単純に言えば勘が鋭く、対峙している相手が次に何をしてくるのかが瞬時に理解できるというものなのだ。
アイカの衣装はというと、エリカと同じように背中には翼用の穴と左片から腕にかけて鎧を装備しており、アンバランスになっているが・・・これはクチルギの半身である奪刀を扱いやすくするためにこのような武装となっている。
魔法はアイカで無効化し、接近戦は奪刀で戦う。
ヘルメス&ライフル
遠距離主体のヘルメスに中距離主体のライフル。
ヘルメスはマリアティアスから譲り受けた弓を扱い戦う。
打ち出す矢は風の属性魔法なのだが・・・その威力は風というよりも更に強力な、嵐に匹敵するほどの魔法を扱うことができる。
無論風の属性魔法を扱うことができるので機動力は十分。
なのだが、やはり遠距離を主軸にして戦う者は奇襲などに弱く・・・それを補うのがライフルの半身、鎖刀となっている。
ライフルの鎖刀・・・それは自らの右腕が五本の鎖で繋がれたクナイ状の刀で、五本の鎖はライフルの意識で自在に操ることができ、奪刀には傷つけた相手の動きを鈍らせるという性質を持っている。
これによりライフルに奇襲などの不意を突いた攻撃が通ることは難しく、また動きを鈍らせれば相手がいくら手練れであっても殺すことが容易となる。
そんな鎖刀をライフルと融合したヘルメスは、ライフルの時とは違い背中から腰にかけて鎖刀を出現させていて・・・左右に二つ、そして残る一本が狼人の尻尾のようになっている。
なので、もちろん聖職者の衣装は背中に穴が空いて・・・エリカとアイカとは違う異質な感じだ。
それ以外にはヘルメスが扱う弓に支障がないような作りをしている。
ソイル&ヘル
純粋に剣士、戦士としての能力が高いソイルにヘル。
それによりソイルとヘルのペアは剣士としての能力は六名の中で最も高くなっている。
ヘルの能力である虐刀はそのままソイルの右腕となっており、左手にはソイルの愛用していた刀を装備している。
ソイルの最も強力な武器は天性の剣の才能に、並外れた反射神経から繰り出される最速の剣術。
その才能はヘルの虐刀でも変わらずに扱うことができるようになった。
ソイルの扱っていた刀とはまるで違う・・・そもそも刀と言うには疑問があるヘルの虐刀。
右腕が異常に発達し、剃刀のようになっていている虐刀で斬られると、痛覚に直接作用して、擦り傷程度の傷でも骨にまで到達した時と同等の痛みとなってしまう。
身に纏う衣装はというと、右腕を露出していてスカートのような鎧を身に纏っている。
自身の動きを妨げないような作りとなっており、これにより接近戦でもスムーズに戦うことができる。
しかしながら、ソイルとヘルの相性というのはあまり良くないのだが・・・それは別として双方共に足の引っ張り合いをして、相手を倒すことができないということはないようにしている。
そんな強化されたアリセス達と竜人との戦闘が開始される。
中央浮遊都市に存在する一際大きな建物・・・それは竜王オール・ディストピア・バルフロン・マリッジが住まう巨城。
大きさもさることながら、その巨城のには城であるにも関わらずに見事としか言い様のない装飾が無数に刻まれている。
東西南北にはそれぞれの浮遊都市を象徴するエンブレムに、同じく象徴たる様々な物。
北の浮遊都市・ロウェイノースであれば、代々水の属性竜法を扱う物が多かったからなのか、水をモチーフにした装飾。
そしてロウェイノースの都市花であるクリスマスローズなどが刻まれている。
ロウェイノース以外にもイースベラァならば秋桜、ウエストゲェルであれば水晶などがある。
外壁だけ見ても超一級の建造物であるのは言うまでもないが・・・外壁もさることながら素晴らしいのはこの巨城の防衛能力だ。
城は権力の象徴のような存在なので、見栄えが重要なのは理解でき、そして竜王国という国は代々反乱というものは起きておらず、他の者に攻め込まれるというのも稀だ。
それによりオール以前の竜王はあまり防衛力には力を入れていなかったが・・・オールの代へと変わるとより一層強固に、そして堅牢かつ実用的へと生まれ変わった。
各種属性魔法に対応した防御魔法は幾重にも重ねられており、一度に破壊することは困難で、あの竜王オール・ディストピア・バルフロン・マリッジですら突破は不可能。
だが・・・それだけではないのだ。
竜王オール・ディストピア・バルフロン・マリッジのいる本殿には生命リンクの竜呪法という物が組み込まれている。
『生命リンクの竜呪法』・・・それは竜王オール・ディストピア・バルフロン・マリッジの懐刀である竜導六刀に施された竜法だ。
しかしながら竜法というよりも呪法に近く、竜法と呪法を組み合わせた珍しい竜法なのだ。
開発したのはオール自身なのだが、この竜法は竜導六刀がオールを守る為に・・・自らの命さえも厭わないことの現れ。
生命リンクの名の通り自らの命、生命と竜法自体がリンクしており、この竜法が発動している間は竜導六刀全てを倒さなければ本殿に入ることができない。
例外は存在するが、この竜法が続いている限りでは例え隕石が落ちてきたとしても破壊することが出来ない・・・オールの最高傑作の一つだと言ってもいいほどの竜法となっている。
つまり今オールのいる本殿に攻め込むためには、巨城にいる竜導六刀を全員倒さなければならないが・・・竜導六刀の全員の実力は四方を統べる竜人と同等、もしくは相性によってはそれ以上の強敵となりえる。
しかもそれだけではない・・・
マリアティアスと戦い、負け・・・というには些か疑問が残るが、それでもマリアティアスに逃げ勝ちをされてしまっているという事実はオールを、そして彼女達に残った。
そのことに対してオールは、新たなる力を得る為の準備を・・・そして彼女達は自らの力最大最高に引き出せるようにしていた。
彼女達は常日頃からオールと共に行動しそして自らの竜力以外にも、オールと一つになることによってオールの竜力が少なからず自らの身体の中に溜まっている。
通常であれば自らと同じ属性の竜力であれば譲渡など、受け渡しをして扱うことができるのだが・・・オールの竜力は違う。
オールの竜力というのはどの属性にも当てはまらない、無属性と言ってもいいような竜力。
純粋な竜力だけだが・・・その量、質量は圧倒的。
自らの竜力を能力向上に回し、身体能力の底上げも可能。
そんなオールの竜力を少しでも扱うことができればどうなるのか?
オールと同じまでとはいかないが、それでも身体能力が強化というのはかなり魅力的であり・・・実際竜導六刀の面々は今の今までその竜力を扱う準備をしていて、そして既に完了した。
見た目に変化はないが・・・自らの身体を変化させてオールに使われていた時とは違い、自らも刀を使うことができる。
『お前達気分はどうだ?』
配置に付く前にオロが竜導六刀の面々に話しかける。
女神セラフティアス率いる天軍が攻め込んで来てから数時間が経過し、現状を考えるとあまり良い状況になっているとは言いにくい。
さすがに、中央浮遊都市にいる竜人は他の四方に住んでいる竜人とは練度や、竜力が違うので直ぐ様にこの巨城が戦禍に呑まれることはないが・・・絶対ではない。
なので竜導六刀の面々はこれから配置に着こうとしている最中だ。
普代はオールに仕え、あまり単体で戦うことがない竜導六刀の面々。
なので、中には不安に思っている者もいるとオロは思っていたようだが・・・どうやら違ったようだ。
『最高・・・とは言えないね』
『うん・・・この国が攻め込まれているのはあまり気分が良いものじゃない』
『オロもしかして心配してるの?』
『相変わらず優しいね』
『オロは優しい』
『ど、どうやら問題は無いようだな・・・』
優しいと言われたからなのか、オロは照れくさそうにしている。
これから戦う相手は未知の力を使う者達。
もしかすれば敵の中には、オロ達と同じように珍しい能力を持っている者もいる可能性も十分に考えられる。
オロ達が強化されたからと言っても不意打ちや、未知の攻撃に対応できるかどうかといえば疑問が残り・・・絶対の安心感というのはない。
だからなのであろう、オロが残りの竜導六刀のことを心配するのは普通のことなのだが・・・何故かオロ以外の面々は少し呆れている様子がある。
何故呆れているのかというと・・・オロが先ほどから他の面々のことを気にしているのがわかっていたからだ。
言葉では言い表さなくても、態度や目線を考えれば直ぐオロが他の面々のことを気にしているということは、長年付き合ってきた仲であれば容易に理解することができる。
だからこそ他の面々はオロに対してはっきりと目線を合わせ、口にする。
『私達は問題無い』っと。
その言葉を聞き、ため息を溢したオロは一度瞳を閉じる。
そして再び瞳を開いた瞬間・・・雰囲気が一転する。
先ほどまで和気藹々としていた雰囲気とは違い、戦場の張り詰めた雰囲気がこの場を支配する。
『さて・・・ならば迎え撃とう。憎き天使どもを殲滅し、竜人こそが最強だということを知らしめるのだ』
『もちろんだよ』
『わかってる』
『了解!』
『殲滅してやるよ』
『絶対に倒す』
オロの声に答えるように竜導六刀の面々が返事をして持ち場に着くのであった。




