竜法秘伝・竜融血装
竜王オール・ディストピア・バルフロン・マリッジ・・・彼女は最強の竜人であり、前竜王の娘でもある。
幼い頃からその潜在能力は高く、将来は有望な竜人となると思われていた。
皆から愛でられ、そして大切に育てられていたが・・・
幼少期のオールに突如として起こった出来事によって全てが一転してしまったのだ。
その出来事はオールの血の覚醒・・・覚醒古代竜人となってしまった事で全てが原因だ。
覚醒古代竜人となったオールだが・・・最初はその力を制御することが出来ずに破壊衝動に駆られてしまいっていた。
そしてその結果・・・自らの手によって前竜王を殺めてしまったのだ。
しかし、自らの手によって自身の父親を殺してしまった事にオールは罪悪感などは一切なかった。
むしろ当然だと思ったのだ。
このバルエラ竜王国は強さこそが全て・・・破壊衝動によって理性を失っていたとしてもオールに前竜王が負けてしまったのは事実なのだ。
そして月日が経ち、オールは自身の覚醒古代竜人としての能力を自覚し始め・・・六体の侍女竜を生み出す。
竜導六刀・・・もといオール直属の侍女竜はオールの自ら手によって生み出した、もとい作り変えられた六体の侍女竜。
彼女達はオールによってオールの力になる為にその身体に竜導石を埋め込まれた・・・選ばれた竜人なのだ。
彼女達、竜導六刀の侍女竜達の生い立ち、家系や生まれなどは一切関係ない。
そしてその埋め込まれた竜導石によって各種・・・四属性ではない竜力をそれぞれに司っている。
埋め込まれた竜導石、そして元となる竜人の持っている気質により新たにそれぞれ違う竜力を身に纏い、オールの為に貢献しておる。
実際にオールと融合・・・竜融血装を行った第三・第四の侍女竜帯電する右刀と帯電する左刀の二体は雷いう四属性には存在しない属性を司っている。
そして先ほどオールと融合を解除した見えざる結刀は、周囲の光を屈折させ蜃気楼を出現させるなど光の屈折、反射を利用して攻撃する事が可能だ。
オールの持っていた見えなく刀はその応用で、エア自身の持っている風の属性竜法を使って自在に操る事が出来る。
更にオールと竜法秘伝・竜融血装出来る六体の侍女竜は、その身体にオールの作り出した竜導石の影響によりオールと同様・・・かなり劣化してはいるが古代覚醒竜人と覚醒したオールと同じような力を使用出来るようになっている。
つまりオールによって選ばれた竜人でなければ、オールと竜法秘伝・竜融血装をする事が出来ないと思われていたのだが・・・今オール、侍女竜の目の前で予想を超える出来事が起きてしまったのだ。
竜法秘伝・竜融血装・・・オールが最初に作り上げ、オールだけが使えると思われていたオールの切り札の一つ。
自身の身体能力を更に向上させ、竜力を倍増し、そして四属性にはない・・・貴重な能力を自在に使う事が出来るようになるオールの切り札なのだが・・・その切り札をオールの他にも使う事が出来るとは思っても見なかったのだ。
つまり竜法秘伝・竜融血装を使う事が出来る者・・・それは古代覚醒竜人の血を覚醒させた人物と、オールの力よって精製された竜導石を体内に持つ者の二人がいなければ使えるというものであり・・・オール以外、ルーシャもその力を使えてしまったのだ。
そしてマリアティアスと融合したルーシャは・・・劇的に能力を向上させたのであった。
『竜融血装・・・まさか私以外にもこの力が使える者がいるのたとは・・・驚きですよ』
爆発的な魔力が収縮し、二体の竜人・・・マリアティアス・V・ヘリエテレスとルーシャ・ルビー・イエウエスト・アリードライブが融合した姿が顕現する。
その姿はルーシャ・・・が成長したような姿となる。
身体、体格も大きくなり髪も足元に付くほど長くなっており・・・胸も大きくなっている。
そしてその全身を包むのは鎧・・・というよりは何処かその姿はパワードスーツの様な機械仕掛けの鎧を身に纏っている。
成長したルーシャの胸元には光り輝く・・・自らが七色に淡く発光している宝石を付けていて、マリアティアスが付けていた首輪に繋がってい、体格が大きくなったからなのか妖精のような翼と尻尾も大きくなっている。
パワードスーツのような機械仕掛けの鎧には全身の動作を円滑に、そしてルーシャ、マリアティアスの両属性が持っている風の属性竜法を強化するような仕掛けが多数組み込まれて、ルーンの技術も組み込まれている。
近代的な・・・未知の技術をその身に纏い、不可思議な、異質な竜力のルーシャ。
『これが・・・これが・・・お前の持っていたカ』
ルーシャはそう言いながら感覚を確認するように瞬きを繰り返し、両手を開いたり閉じたりしている。
『オール様・・・』
数体の侍女竜が不安なのか少し、ルーシャと距離を取ろうとする。
それに対してオールは先ほどルーシャがオールと同じ領域・・・オールにはまだ遠いが、古代覚醒竜人と同等の力を見せたときよりも更に興奮しているのか、翼をバサバサと羽ばたかせ、鎧のような尻尾を左右に振っている。
『さぁ!?ルーシャ・・・私と戦いあいましょうか!』
ルーシャの力試すようにオールが勢いよくルーシャに向かって飛んで行き、飛んで行っている最中にルーシャに向かって更に竜力を具現化させた弾丸を飛ばす。
その攻撃に対してルーシャは右手を振るう。
そう・・・ルーシャはオールの放った弾丸に対して、防御魔法で防ぐでもなく、迎撃するでもなく、避けようともせず・・・ただ右手を振るっただけなのだ。
そうただ右手を振るっただけなのだが・・・オールの放った弾丸はルーシャに直撃するよりも先に、ルーシャの目前で爆発してしまう。
しかし、その爆発は妙なことに爆炎、爆風が周りに広がることはなく、どの弾丸も一定の爆発で終わってしまう。
爆発という物は爆炎、爆風、爆音が周囲に広がるのは当然なのだが・・・オールがルーシャに向けて放った弾丸が何故一定の爆発、ルーシャに牙を剥くことなく収まってしまったのかというと・・・ルーシャが爆発を無効化したことに他ならない。
『無効化・・・だけどこの攻撃は無効化出来ますか?』
自身の弾丸を無効化されたオールが今度はルーシャに向かって物理攻撃、拳を繰り出す。
しかしその拳がルーシャに直撃することはなく、ルーシャの・・・マリアティアスが使っていた防御魔法によって防がれてしまう。
『なに!?この感触・・・』
オールがルーシャに向かって放った拳は防御魔法によって防がれたのだが・・・その防御魔法は不思議な感触、何故か柔らかい感触によって阻まれる。
普通防御魔法というものは敵の攻撃を防ぐものであり、当然硬ければ硬いほど良いのが当然だ。
物理攻撃・・・拳での攻撃であれば防御魔法によって防がれた瞬間に防御魔法の強度によってカウンターのように自分の繰り出した攻撃によってダメージが加わるというものであり、刃物であれば刃こぼれするなどがある。
『へぇ・・・この防御魔法』
ルーシャは感心するように自身で展開した防御魔法を眺めている。
『不思議な感触だけど、これってどうなのかな?』
オールが不思議そうにルーシャの展開した防御魔法を触っているが・・・強度を試すように複数発の拳をルーシャに向かって繰り出す。
一発一発に殺意がこもっているようで、一発でも当たれば竜人であったとしても打撲、当たり方によっては骨まで折れてしまいかねない程の攻撃なのだが、不思議な感触の防御魔法によって全発全てがルーシャに当たる事はなかった。
(へぇ・・・あいつの防御魔法って不思議な感触だったけどオールの攻撃を防げるんだ)
オールの攻撃を全発全て防いだ事に関心しているルーシャ。
そしてオールがもう一度攻撃しようとするが・・・ルーシャに当たる事はなく、ルーシャはオールから離れる。
『逃がさないぞ!』
ルーシャに向かってオールが追撃するように今度は蹴りを繰り出す。
しかしその攻撃もルーシャは身体を捻りかわす。
『逃げませんよ・・・今度はこっちの番なんだから!』
今回はルーシャがオールに向かって攻撃、風の属性竜法を放とうとするが・・・
(う、撃てない・・・どうして!?)
オールに向かって風の属性竜法を放とうとするルーシャだが、何故かルーシャからは風の属性竜法を放つことが出来ずに困惑してしまっている。
(やっぱり撃てないのかぁ・・・)
(撃てない?マリアティアス何か知ってるの?)
(まぁ・・・知ってますし、理解していますよ。ですが・・・)
心の中・・・ルーシャと一体となったマリアティアスから話しかけられるルーシャ。
どうやらマリアティアスな何故ルーシャが風の属性竜法を使えなくなったのか知っているようだが・・・ルーシャがマリアティアスと会話している最中にも戦いは続いている。
今度はルーシャが物理攻撃・・・拳で攻撃しようとオールに向かって飛んで行き、オールもまた受け止めるような姿勢に入る。
ルーシャの攻撃がオールに向かって当たろうとしたその時・・・急にルーシャの動きが止まってしまった。
(あらら・・・)
(おい、マリアティアスどういうこと・・・)
心の中で会話しているルーシャとマリアティアスだが、今度は物理攻撃をしようとしたルーシャの動きまでもが止まってしまったのだ。
そしてその瞬間を見逃さないオールではなく、動きを止めたルーシャに対して蹴り・・・踵落としを喰らわせる。
『ちぃ・・・!何がどうなって!?』
攻撃を喰らったルーシャが体勢を立て直し、再び攻撃する・・・よりも早くルーシャに向かって迫り来るオールの弾丸。
意表を突かれたルーシャ。
しかし、覚醒したルーシャの反射神経は早く、迫り来るオールの弾丸に対して先ほどのように防御魔法を展開して弾丸を無効化する。
『こっちだよ!』
弾丸を無効化させたルーシャだが・・・正面に迫り来る弾丸に気を取られたルーシャに背後からオールの拳が直撃する。
はずであった・・・
『これは!?』
『死角からの攻撃だったのですが・・・何故防げたので?』
目に見えない角度・・・防御魔法を展開していない方からの攻撃を防げたルーシャ。
それに驚いているのはオールだけではなく、防げたルーシャでさえも驚いている様子だ。
(自動防御・・・だんだんこの力についてわかってきましたよ)
ルーシャと融合した事によって能力を確認するようにルーシャの心の中で観察しているマリアティアス。
驚いているルーシャとは裏腹にマリアティアスは冷静そのものだ。
『一体なんなんだこの力・・・』
攻撃を自動的に防御したルーシャだが、今のこの状況ではまずいと思ったらしく、さらにオールからの追撃を恐れたルーシャが距離を取る。
融合して能力、竜力、そして身体能力が比較的に向上したルーシャだが、その進化ともいえる能力向上、及びオールに対して攻撃出来ないという不可解な出来事に思考が追いつかずにいるのだ。
『どうしたルーシャ!何故攻撃して来ない!』
ルーシャが攻撃をしてこない事に苛立っているオールが声を荒げる。
周りでオールとルーシャとの戦いを見守っている侍女竜達も、何故ルーシャがオールに対して攻撃をしてこないのか不思議でならない様子だ。
彼女達はオールの所有物であり、許可無くオールの戦いを邪魔したりする気はない。
無論、オールがピンチだと思った瞬間には割って入ってくるが・・・このような、古代覚醒竜人同士の戦いなど今までに絶対になく、オールも覚醒したルーシャに対して興味津々であるが故に邪魔などは一切出来ないのだ。
『来ないなら私にも考えがある・・・クリティアス!』
そう言われたのは侍女竜の一体である美しき結晶刀がオールの元まで飛んで行く。
そしてオールと恋人のように手を繋ぎ・・・
『竜法秘伝・竜融血装!』
クリティアス一つになったオールが姿を表す。
全身を包み込む純黒の鎧に、血管のように鎧に張り巡らされている水晶のような紋章。
水晶のような美しい輝きに、純黒の鎧の輝きが月明かりを反射し、妖艶になっている。
クリティアスと融合したオールの手には全身、刀身から持ち手にいたるまで全てが水晶で出来る刀を手に持っている。
『あの防御魔法でどれだけ耐えれるでしょうかねぇ・・・』
そう言いながらオールが刀を振ると・・・刀の軌道上に複数発の水晶の弾丸が展開され、ルーシャに向かって飛んで行く。
ルーシャはその攻撃を防御魔法によって無効化する・・・はずであった。
ルーシャが防御魔法で防ごうとした瞬間に、水晶の弾丸が軌道を変えてルーシャの死角に向かって飛んで行く。
水晶の弾丸はルーシャの背中、頭上、そして足元から一斉に飛んでくる。
しかし・・・先ほどのようにルーシャの自動防御によって防がれる。
『その程度じゃこの防御魔法は突破できないよ』
自動防御したルーシャが余裕の表情でオールに語りかける。
『同時に攻撃しても駄目ですか・・・何という防御力ですね』
『そうで・・・う・・・ぐっ・・・』
先ほどまで余裕の表情をしていたルーシャだが、突如として苦しみだす。
(な・・・なに・・・が・・・攻撃は喰らっていないはずなのに・・・)
(なるほど・・・どうやらこの力に身体が馴染めていないようですね)
(馴染めていないだと・・・)
(えぇそうです。ですから今、この場は・・・)
ルーシャとマリアティアスが心の中で会話を終え表に出てきたのは・・・
『私に任せていただきましょうか?』
先ほどまで身体の支配していたルーシャに変わり・・・主人格として表に出てきたのはマリアティアスだ。
ルーシャが主人格として出ていた時とは身体、体格は変わりないが・・・ルーシャの時とは違い瞳の色が真っ赤なルビーのような瞳に変わっている。
『・・・お前はルーシャではないな?』
『えぇそうです。私はマリアティアス・V・ヘリエテレス。ルーシャと交代しました』
『交代した?』
交代という言葉に違和感を覚えるオール。
何故ならオールと融合したクリティアスとは意志疎通は出来るが、身体の主導権はあくまでオールであり、オールだけにしかこの融合した状態の身体の動かすことが出来ない。
実際にオールと今現在融合しているクリティアスも、オールと会話は出来ているが身体を動かすことは出来なく、それはクリティアスだけではなく、他の侍女竜も同じである。
だからオールはこの融合した状態・・・竜融血装状態は血を覚醒させた竜人・古代覚醒竜人が主導権を握っていると思っていた。
しかし、何故かルーシャとマリアティアスは違っているようで、何故か今は血を覚醒させていない、古代覚醒竜人ではないマリアティアスが身体の主導権を握っているようだ。
(何故かルーシャではなく、あの子が?・・・まぁ別に大した問題じゃないけど)
何故身体の主導権がルーシャからマリアティアスへと変わったのかは分からないが、オールの目的が変わることはない。
オールの目的はただ一つ、マリアティアス。そしてオールと同等に血を覚醒させたルーシャを我が物とすることだ。
『・・・この状況でいられる時間も残り僅かなので手早くやらせてもらいますよ』
『限界が近いのですか?』
『まだ慣れていませんので』
ルーシャ・・・もといマリアティアスは竜力を結集させてる。
しかし、その竜力を危険だと即時に判断したオールがマリアティアスに向かって攻撃を仕掛ける。
だがオールの攻撃がマリアティアスよりも先に竜法が放たれる。
『偽りの世界・霞に支配された亡国!』
マリアティアスが放った竜法・・・それはルーシャに向かって放った魔法『偽霞の虚庭園』の強化版であり、その効果は・・・絶大であった。
『これは!?攻撃じゃっ・・・』
オールが気がついた時には時既に遅く、マリアティアスの放った竜法『偽りの世界・霞に支配された亡国』が意思を持っているようにオールに纏わり付く。
この竜法は『偽霞の虚庭園』の強化版とも言える竜法であり、その規模は想像を絶するものであった。
蠢く意思を持つ霞はマリアティアスが竜法を放って数秒でオールを包み込み、そしてオールを助けようとした動いた侍女竜を呑み込む。
『なんだこの竜法は!?』
『前が見えない・・・』
『オール様何処にいるのですか?』
オールを探す為に霞の中に入っていった侍女竜達だが・・・この竜法は霞を生み出すだけの竜法ではなく、マリアティアスが生み出したこの霞は意思を持つように、この霞の中に入った生物に纏わり付くのだ。
そしてこの霞の中では視界ゼロ。
視界というものがこの霞の中では全く機能せず、更に霞を吹き飛ばそうと竜法、魔法を放っても瞬時に元に戻ってしまうとう特性があり。更にこの霞は今も広がりつづけている。
『世界は霞で包まれる・・・そして』
霞の中に囚われているオールを他所に、マリアティアスが竜力を結集させる。
その竜力は今マリアティアスが持っている全ての竜力で、この竜法を放った瞬間・・・この状態、ルーシャと融合した状態が解除されるのは目に見えている。
この状態を維持するのにもかなりの竜力を常に消費している。
そしてマリアティアスがこの状態を維持できるのは残り数分程度だ。
なのでマリアティアスは最大出力の・・・今できる最凶の竜法を放つ。
『女神が造り出した結界の片鱗!
その竜法を放った瞬間、マリアティアスとルーシャとの融合が解除され、元のいつも通りの二人に戻る。
そしてマリアティアスの放った竜法によって辺り一面・・・見渡す限りに竜法陣が展開され結界を作り上げる。
『はぁ・・・はぁ・・・疑似的にですけどあのお方が作り上げた結界に相当するでしょうね』
息を切らせ、額に汗を浮かばせているマリアティアス。
そんなマリアティアスに対してルーシャは気を失っているのかマリアティアスに寄り掛かっている状態であり、自力で羽ばたけていない。
マリアティアスの作り出した結界『女神が造り出した結界の片鱗』・・・それは女神セラフティアスが作り上げたと言われている結界に相当する極大、最高硬度の絶対守護結界を疑似的に再現した物だ。
規模、そして硬度はセラフティアスの作り上げた結界には及ばないながらも、強力であることには変わりなく相手から身を守ったり・・・相手を結界内に閉じ込めておくには最適だ。
それに今、これ以上の結界を作り上げることが出来る者はこの世界に存在しない。
『流石の竜王でもこの結界を抜け出すことは出来ないは・・・』
マリアティアスは疲れながらもオール、侍女竜達が囚われている結界に触ろうとしたその時・・・結界内から轟音と振動が響きわたる。
更にその轟音、衝撃は複数発聞こえてくる。
『流石に破壊出来ないですよね・・・』
額に汗を滲ませ、顔色が一気に悪くなるマリアティアス。
どうやら結界内ではオール、もしくは侍女竜達がこの結界『女神が造り出した結界の片鱗』を破壊しようとしているようだ。
『・・・どれだけ時間を稼げるかはわかりませんがとりあえずこの場から離脱しましょうか』
そう言いながらマリアティアスは気を失っているルーシャを抱えてこの場を飛び立つ。




