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武龍伝  作者: とみぃG
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128 約束

食事の楽しい?会話を済ませて片付けも全て終えた後で皆にリビングに集まってもらった。

キチンと皆にソフィアの事を伝えて意見を聞きたかったからだ。


『みんな済まない集まってもらったのは皆の意見を少し聞きたかったからだ。食事をしながらでなくキチンと話を伝えたかったのでこの場を設けさせてもらった』


『判りました。それであなた。お話と言うのは?』


『先ずは皆に謝らないといけない。忙しい事を理由に皆との時間を疎かにしたこと、それによって皆を不安にさせてしまったことを


俺はクリスを正妻として残る四人を側室としているが、側室だからと言って蔑ろにしている事は一切ない。たが、クリスはこの国の跡取りに関して重大な責務を負っているという事は理解して欲しい。それ以外は皆と変わりない。俺も5人の事を同等に愛している。それは信じて欲しい。


今まで、いやこれからもだが、オーグを倒すまでにやらなければならない事が多くある。しかも猶予はあまりない。


それを理由に皆との時間を疎かにしたくはないし皆にも我慢はして欲しくない。寂しい時は遠慮なく言って欲しい。


もう一つの話がある。ソフィアが子供を作りたいと希望している。当然残る3人も思うところがあるだろう。だから意見を聞きたい』


『私の我が儘ですいません。でも子供が欲しいのは本当です』


ソフィアが皆に申し訳なさそうに言った。


『私は既に子を身籠っているので意見する立場にありません。他のお三方に意見をお聞かせいただければと思いますが』


『私も子供は欲しいよ。それにソフィアとだけ話ししてズルーーーイ。なんで私にも話してくれないのよーー』


『悪かった。今日の食事の前の話だったんだ。その時まだユリンは帰ってきてなかったからな』


『うう、なんだから微妙に悔しいな。でも私はソフィアの子供は賛成だよ。当然私も子供作る前提だけど』


『私は・・・・リュウ様との子供なんて畏れ多くて考えた事はございませんでしたが、もし許していただけるなら神様の子を宿したいです・・・』


『エレノアさん、遠慮はしなくて良いのですよ。ここの人達は家族ですから。妻となった以上当然の権利です』


『妾は特に子供には興味ないのう。じゃから其方らの好きにするがよい』


鈴鳴は子供には全く興味を示さなかった。皆は自分が子供みたいだから甘えられなくなるなるからだろうと思った。だが実は違った。

年齢で言うと鈴鳴は神であるが故一番長くを生きている。しかし神になる時点で肉体は消滅してるので子供を産むことは出来ないのだ。今の姿は器に過ぎないのだ。この事を知るのはリュウだけなのが、知っているだけに鈴鳴の冷静な態度にいつもとは違う大人を感じた。


『こういうのはどうだろうか?子供が生まれる時期が重なると何かと大変だろうから時期を見計らって順番にというのは』


リュウが落としどころを提案する。


『そうですね。側室とは言え国の要人には変わりありません。万全の体制での出産になります。

出産の順は側室順位に従った方が動きやすいです。

私が無事出産したのを確認してからソフィアさんには子作りしてもらいましょう。ソフィアさんが懐妊したら次はユリンさん、そしてユリンさんが懐妊したらエレノアさんといった具合に。


これがと数か月期間がズレるので国としても体制は十分に備える事が出来るでしょう』


流石王女として長年やってきたクリスだ。国の体制にも配慮をしていて異論を唱える者は誰もいなかった。


『一番遅いエレノアでも一年も開かないでしょうから大丈夫よね?』


『はい、私は大丈夫です。むしろこんなに幸せでいいのでしょうか?』


やはりエレノアは無欲だった。


こうして何とか皆の同意を得て側室の子供の件はまとまった。

とはいえ、リュウとしては結構頑張らないといけない義務が発生したのだが、いつも寂しい思いをさせている事を思えば何でもない事だった。


翌日は仕事から帰ってきたらユリンとエレノアと話をする順番を約束した。


ユリンは二人きりになるといつものツンデレよりもデレデレに近くなる。本当はすごく甘えたがりなのだ。普段が強がっているだけに過ぎない。なのでこのところすごく寂しい思いをしていた事をリュウに打ち明けた。


それと、クリフの事を隊の連中にここだけの話として言いふらした事も話した。出所がリュウって判ってしまうから止めてくれと言ったのだが時すでに遅しだった。


ユリンとも少なくとも週一回はこういった時間を持つことを約束した。その日を楽しみに毎日頑張れるユリンだった。



最後がエレノアだった。序列の都合でいつも一番最後になってしまうのだが、その事をエレノアに聞いたのだが滅相もないですと焦って答えられた。


エレノアから見たリュウは神に近しき存在。いや、エレノアにとっては神とほぼ等しい存在なのだ。こうして話をしてくれるだけでも有難いことだった。昨日の子供の事についても少し話をしてみた。

エレノアも女性なので興味はあったらしい。

いつも奥ゆかしい彼女だがはやり普通の女性と変わりないなとリュウは安心した。


それとエレノアはひとつ気になる話をした。

少し前からアカデミーの学生でカーラと言う子が孤児院の世話をしに来てくれる様になったというものだった。

カーラはトーマスと一緒に体験入学をした仲間だ。トーマスを通じて孤児院に興味を持ったのだろうか?

今後その辺について調べてみる事にした。


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