シュミレーション転生1
さて、これで世界の大まかな存在がわかっただろうか。もう一度纏めるならば、この世界とは自身の探求のため自身と限りなく同一な擬似世界と自身を創りそして理解する法則を使って創られたシュミレーション空間である。
さて、神になるにはどうすればいいか。それは自身の証明である。以外にも簡単に思えるがそうでもない。生きる意味と死ぬ意味を知り自分が何者でありそしてなにをするべきなのかを知らなければならないからだ。そのためにはまず自身を変えなければならない。変わらなければ神にはなれない。なぜなら、変わらない状態で神になるのならもう既に神になっていてもおかしく無いからだ。(変わらないという方法で神になる方法ももちろんあるだろう。是非探してみてくれ)シュミレーションこそが自身の探求の唯一の方法と言ったがそれだけ知っていたところで自身になんら変化は起こらない。どうすれば変わることができるのか。方法はいくつかある。
まずはシュミレーション転生だ。シュミレーション転生とはその名の通りシュミレーション空間に転生をする方法だ。シュミレーションは世界を創る行為である。本来はそのシュミレーション結果を自身のいる世界に還元して自身の探求をする(未来観測)。この時、法則は二つの世界間を移動できると考えられる。それならば、その法則に自らを埋め込みシュミレーション世界へ移動することができるのでは無いだろうかという方法である。この方法は空想科学でよく聞くようなタイムトラベルの概念に近い。
やり方としては、シュミレーションで自身の身の置く世界を否定するというのがいいだろう。通説を打ち破るような感覚といえばいいだろうか。しかし、この方法には少し難点がある。それは、自身以外の大勢に同じシュミレーションをさせなければならないという点だ。つまり、多少の論理性が必要となる。相対性理論も種の起源も当時の世界を否定したものである。これらの世界を大きく変えた理論、もといシュミレーションは多数の人間に論理性をもって享受され、認可されたわけである。絶対文明も関係しているという見方もあるが、種の起源に関してはシュミレーションが既に固定されている状況のなかであったため絶対文明の有用性はあまり考えられない。
世界の否定というのは世界の破壊とも言える。新しい法則を歓迎し、以前の世界をシュミレーション不可にしますという軌を一にするような教育に変わるからである。常識の変遷というのだろうか。こういった意味も含むとシュミレーション転生における世界の否定とは、単に“今”の世界を否定するのではなく過去も未来も含んだ自身が身を置く世界を否定しなければならないということだ。1+1=2が本当は1+1=5であると世界を否定しても過去や未来で1+1=5であるというシュミレーションの革命が起こっているかもしれない。そうするとその否定というのは単なる時を賭けた学習であり、世界を否定したとは言えない。シュミレーション転生はここに難しさがある。