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第51話・ヴァリエーションのレッスンを受けました

 最近大人バレエのクラスでもヴァリエーションレッスンをしてくれるところが増えました。で、私も参加することにしました。今回はその話です。

 実は私は長いことヴァリエーションを習うためには先生に見込まれて上手にならないと教えてもらえないのだという固定観念がありました。ヴァリエーションを踊るということは舞台の上で一人だけで踊るということです。故にへたくそは舞台の上で一人で踊らせるような恐ろしいことはさせられません → 教えてあげられません、というわけ。子供の時から習っている先生をはじめ歴代の先生がそうだったからです。去年もそれを言われたばかりだよ。エッセイにも書きましたが私はもうあの先生のレッスンには行ってないです。トシだからこそ好きなことをやりたいわ、身の程知らずはわかってるけど人前で踊るわけではなし、誰にも迷惑かけてないし。ヴァリエーションを踊って笑われることはあっても逮捕されることはないだろうし、踊って一体何が悪いのですかと開き直る私です。

 そして時代は常に流れています。大人バレエレッスンに対する考え方も変わってきているのです。大人バレエ愛好家にとってはいい時代になりました。

 そう、ある一定ラインまで習熟していなくとも希望すれば(お金を出せば)ヴァリエーションを習えるのです。私も発表会のためにヴァリエーションを人前で踊るトシでもないし体型崩壊がひどく、もはやチュチュ着る勇気も度胸もない。

 クラスには種々いろんな年齢や体型の人がいるがヴァリエーションを踊ってみたいという気持ちだけは共通している。そういう彼女たちと一緒に踊るのはとても楽しい。先生もヴァリエーションクラスと名付ける以上、大人バレエの私たちの気持ちをようくわかっている。


 さて大人バレエでのヴァリエーションレッスンでもちゃんと基礎のバーレッスンはします。センターレッスンがないかわりにヴァリエーションを教えてくれるのですね。

 あらかじめ何の曲を踊るのかというのを予告していただいてますので楽しみです。こっちもビデオを見て予習もばっちりしている。難しい踊りだけど大丈夫かなあ、と思いつつ。

 先生はバーレッスンの段階で生徒たちのレベルを把握するのでしょう。大人バレエ向けにものすごくやさしくアレンジした振り付けを教えてもらいました。本当はダブル以上しないといけないところを、シングルで、シングル不安定な人ならバッセのみでOK,バッチュ当然なし、アテュチュードターンなし右左各二回ずつを一回ずつとかでテンポが余ると曲にあわせたなりきりポーズをつける等。これだけ振り付け変えたら初心者でも余裕で踊れます。おまけにバレーシューズOKなのでポワント苦手な人でも余裕余裕。ヤジを飛ばす観客はいないし、みんなでお姫様気分主役気分でヴァリエーションを踊るのだ。もちろん楽しくてみんなニコニコ顔でしたよ。今まで見ているだけ聞くだけだった憧れの曲を踊るわけです。憧れの曲にあわせてカウントをとって踊る。これは楽しい。

 すごく楽しかったのでまた行くつもりです。ええ。私は誰にも迷惑かけてない。


 








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