第13話・閑話休題・不審者から身を守ろう
この世の中はいい人の方が絶対に多いとは思っているが、やっぱりどうかするとヘンな人もいる。
ヘンな人、というのはいろんな意味がありますが、このエッセイでの場合はバレエ教室に通うすべての先生や生徒たちを脅かす、という意味です。
バレエをする女性にはいろんな人もいますが、子供たちの中にはわりと無防備なコもいます。みんなでやれば恥ずかしくないと思って4,5人連れ立ってレオタード姿のままでコンビニにジュースを買いにいったりね。最初見た時はびっくりしました。レオタード姿のまま外出してもOKだなんて、先生は注意しないのだろうかって思いました。小学生3,4年生ぐらいだったですけどね。大人でも上に何か羽織ったままでちょこっと煙草を吸いにいったりはいいんですよ、自分で身を守れるだろうし、第一自己責任ですし。
コンビニで居合わせた大人がかわいいなって目を細めるだけなら別にいいですけど、世の中みんなそんな人ばかりじゃないです。もてる、といってもそれは自分の恋愛対象範囲内の異性の複数から好意をもたれることをいいます。ヘンな奴に好意をもたれてもちっともうれしくないでしょう?
私は勝手に妄想をふくらませる人間にも会ったことがあります。自分のすることはすべて相手に喜んでもらえるはずという強い信念の持ち主でした。相手の感情なんか歯牙にもかけない自己中心といいようのない行動をしました。業務上の守秘義務があるので詳細にはいえないですが、ターゲットにされた女性にとっては苦痛でしかありません。
入場無料の発表会でも舞台前だというのにレオタード姿でうろうろしている生徒をみかけてひやっとしたこともあります。ヘンな人には天国でしょう、レオタードは一部の人たちにとっては裸を見るのと一緒です。もうちょっと自己防衛をした方がよろしいのではないかと思います。
バレエをする生徒たちはシニョンでヘアをまとめ背筋まっすぐ手足長くで結構人目をひきます。それはいいのですがきりっとした態度も必要です。かわいいお嬢さんをお持ちの親御さんはどこへ行くにもできるだけお友達と行動する、おかしいと思ったらすぐに携帯で連絡する大声をあげる、とか言って聞かせないといけません。
私自身若いころの話ですけど、人気のないビルの地下街や電車内で声をかけられたこともあります。とても怖かった。そして自分の子もまたバレエをするようになってそういう目にあわないために、もしあってもどうしたらいいかという危機管理意識を常にもってほしいと切に思います。