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Tea time   作者: 新海 明加
2/11

遅刻

大会議室にはもうみんなが集まっていた。


先生には事前に言われていたから、遅刻と言うことになる。


だから、何を言われても文句の言いようがないのだ。


ある1人の先生が



「遅いんじゃないか。」



と言ってきたので、私は素直に



「すみません。」



と謝った。


だが隣の人物は、私の謝りを水の泡にしたのだ。



「俺達用事があったので、なかなか抜けられなかったんですよ。」



用事なんて全くの嘘。


2人で生徒会室にいて、集まりを忘れていただけ。


こんな簡単には、先生も許してはくれないだろうと思っていたが、先生は以外にもあっさり



「そっかそっか。まぁー座んなさい。」



と言うだけだった。



(わざわざ謝ったのに!!)



薫をじろりと睨んでから、所定の席に着く。


私達の席は、生徒会長と副生徒会長だけあって、黒板を背に一番前の長机だった。




話しはすらすらと進み、あっという間に終わった。


だが、話し合い中のみんなの目線は居た堪らなかった。



(やっと終わったぁー。さっさと生徒会室戻って仕事して帰ろう。)



そう思った矢先、橘先生に声をかけられた。



「如月と倉元に手伝ってもらいたい事がある。明日やってもらうから、放課後職員室な。」



橘先生は、私達生徒会の顧問だ。


まだ20代後半だが、しっかりしていると評判の良い先生だ。


だが奥さんの事になると別。


奥さんの話しになると、惚気話が必ず1度や2度は出てくる。


近々お子さんが生まれるみたいなので、親バカになるのは、もう目に見えている。



「先生。それは長くかかりそうですか??」



薫がさっきの手伝いの話しに気が乗らないみたいだ。


当たり前だろうが、いやに嫌々そうだった。


誰でも愛想良く接するが、橘先生は別らしい。



「いや。そうだなぁー・・・3人で十分な程度だからすぐだろう。」


「3人?あと1人は??」



私が透かさず聞き返す。



「俺だよ。」



橘先生も手伝ってくれるらしい。


こういう所が、評判の良い理由の1つだろう。



「分かりました。それでは失礼します。」



薫がそう言うと、出て行こうとする。


私もそれに続いて出て行った。

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